男子ゴルフの今季国内ツアー第23戦「ダンロップフェニックストーナメント」最終日が23日、宮崎市のフェニックスCC(7117ヤード、パー70)で行われ、2打差単独首位から出た40歳の塚田よおすけが4バーディ、1ボギーの3アンダー67で回り、通算13アンダーで2016年ツアー選手権森ビル杯以来9年ぶりの通算2勝目を挙げた。河本力、生源寺龍憲、堀川未来夢が通算8アンダーで2位。松山英樹は2アンダー68で回り、通算7アンダー5位にとどまった。
画像: 「ダンロップフェニックストーナメント」でツアー2勝目を挙げ、ウォーターシャワーの祝福を浴びる塚田よおすけ(撮影/有原裕晶)

「ダンロップフェニックストーナメント」でツアー2勝目を挙げ、ウォーターシャワーの祝福を浴びる塚田よおすけ(撮影/有原裕晶)

5打差圧勝で9年ぶりの優勝

画像: 4バーディ、1ボギーの3アンダー67で回り、バーディを積み重ねた塚田よおすけ(撮影/有原裕晶)

4バーディ、1ボギーの3アンダー67で回り、バーディを積み重ねた塚田よおすけ(撮影/有原裕晶)

どこかほのぼのとした優勝決定シーンだった。2位に大差をつけて臨んだ18番パー5。塚田が第3打をカップの縁につけるスーパーショットを披露すると、大勢のギャラリーから「マーク、マーク」の合唱が沸き上った。タップインすれば優勝だが、いったんマークをし、こみ上げる涙を押さえながら、わずか2センチのウィニングパットを沈めた。

「(18番は)泣いていましたね。右ポケットに手を入れて態度が悪そうに見えるかもしれないんですけど、涙耐えるのに大変で、ずっとポケットに手を入れて腿をつねっていたんですよ。次のティーにいくインターバルもそうです。家族が来てくれているのがうれしくて、ずっとつねっていました。自分の息子の誕生日というのはありましたけど、花を添えるというより、一生懸命結果を出すことだけでしたね」

2位に2打差をつけてスタートし、1番パー4でいきなり3パットボギーをたたいたが、6番パー3で5メートルを入れてバーディ。後半は13番パー4、14番パー4でセカンドをともに2メートルにつけて連続バーディを奪って優勝を引き寄せた。

今季から登録名を平仮名に変更し、その初年度での復活V達成となった。

「子供たちに覚えてもらえるように、漢字が難しいので変えて。(同じく登録名を平仮名にした)小西たかのり、塚田よおすけになっちゃったから。なんで小西と一緒にひらがなにしちゃったんだろうって。今40(歳)で5年間は変えられないんだそうですけど、初年度で優勝できてよかったと思います」

用具契約先の大会での優勝は格別なものがあった。

「スリクソンのブランドとともに24年くらい契約してもらっているので、本当にダンロップには恩しかないなかで2勝目を絶対したいなと思っていた。その中でホストというのもあって、勝ちたいなという気持ちになって勝てた2勝目かなと思います」

40歳になり、9年ぶりのツアー優勝を果たしても、泰然自若と構えるスタンスは不動なようだ。

「今終わったばかりなので。今年は(この優勝がなければ)賞金ランク70位くらいでQTかというのが本当だったんですけど、僕も40歳で若い子から学ぶことも多いなと思いながらゴルフをやっている現状だから、今後の抱負というのは特にないです。ただダンロップの試合で勝てたことが素直にうれしいと感じていることです」

40歳の塚田が伝統あるビッグ大会で存在感を見せたことは、男子ゴルフのベテラン、中堅陣の奮起にもつながる快挙だった。

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