男子ゴルフの今季国内ツアー第24戦「カシオワールドオープン」の初日が27日、高知県のKochi黒潮CC(7375ヤード、パー72)で行われ、プロ4シーズン目で初シードを目指す砂川公佑が、8バーディ・ノーボギーでツアー自己ベストに並ぶ「64」をマークし、単独首位に立った。1打差の2位には、「65」を叩き出した鈴木晃祐が追走。ツアー終盤戦を彩る「Wコウスケ」が、リーダーボードのトップを占めた。

砂川公佑、ノーボギーの「ゾーン」突入とシードへの執念

画像: 賞金ランク68位とシード権まであと一歩の位置にいる砂川公佑

賞金ランク68位とシード権まであと一歩の位置にいる砂川公佑

賞金ランク68位と、シード争いの渦中にいる砂川公佑。この日、自身のツアーにおける最少ストローク記録に並ぶ「64」というボギーフリーの完璧なゴルフを展開した。

首位発進の要因について、砂川は「パッティングが本当に良くて、気持ち良く打てた」と語る。

カシオ1R目25年平均
平均パット1.5333(5位)1.7684(45位T)
パーキープ率100%(1位)88.365%(5位)
フェアウェイキープ率78.571%(16位)57.937%(39位)

今シーズンはこれまでツアー平均パットが45位タイと苦戦してきた砂川だが、初日はそのパット力が覚醒。平均パット数5位、そしてパーキープ率100%という驚異的な粘りを見せた。彼は「きょうは気持ちいいぐらいの感じで、ストロークもラインもよかったので、あまり外れる気がしなかったですね」と、まさにゾーンに入った感覚を吐露。難易度の高いパー3の8番で5メートルのバーディパットを沈めるなど、要所でパットが冴え渡った。

「今年残りの試合が少ないので、もう優勝するしかないという気持ちでやってます」と、退路を断った強い覚悟を語る砂川。「このまま突っ走りたいですね」と、2日目以降も攻めの姿勢を崩さない。

鈴木晃祐、世代を牽引するショット精度と粘り

画像: シードはほぼ確定しているが、本来の実力からすれば今年はイマイチだった鈴木晃祐。今週の爆発に期待!

シードはほぼ確定しているが、本来の実力からすれば今年はイマイチだった鈴木晃祐。今週の爆発に期待!

1打差の2位につけた鈴木晃祐は、この日も8バーディ、1ボギーの「65」をマーク。ツアーでも屈指の黄金世代を代表する存在だ。

同世代のライバル:
蟬川泰果(東北福祉大)、中島啓太(日体大)、平田憲聖(大院大)、古川龍之介(日大)ら

鈴木のゴルフは、パットと共にショット精度が劇的に改善したことで、一気に開花した。

カシオ1R目25年平均
パーオン率94.444%(2位)67.088%(52位)
平均パット1.5882(9位)1.8126(97位)
フェアウェイキープ率71.429%(26位)63.680%(8位)

25年平均で52位と苦戦していたパーオン率が、初日は94.444%という驚異的な精度でグリーンを捉え続けた。また、平均では97位と低迷していた平均パット数も、初日で9位につけ、ショットとパットの「両輪」が機能した。

今季国内メジャーの「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で6位タイ、ホストプロとして挑んだ「ロピアフジサンケイクラシック」で7位タイと、トップ10入りはあるものの、ツアールーキーだった23年に3000万円を稼ぎ賞金ランク29位、2年目も2300万円余りで同ランク38位という鈴木本来の実力からすると、今年はイマイチ調子に乗れなかった一年と言わざるを得ない。

初シードを目指す砂川と、世代の代表としてタイトルを狙う鈴木。来週の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は賞金ランク上位の選手しか出場できない“エリートフィールド”だけに、実質最終戦の今週に若き「Wコウスケ」が、熱狂の週末を演出する。

撮影/姉崎正

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