「JLPGAツアー選手権リコー杯」の3日目を終え、首位は6アンダーで鈴木愛と金澤志奈、2打差の3位に申ジエ、岩井千怜、3打差に4人が並ぶ混戦模様。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。

3日目朝は風は穏やかだったものの肌寒いスタートとなりました。2日目までの風向きと変わり、南からの風が入って来たことで日中は16.6度まで気温が上がりました。風向きが変わったことで最難関の18番ホールはフォローとなり、初日は2個、2日目は1個のバーディが3日目は4個と増え、ボギーの数も初日は20個、2日目は19個から3日目は9個にまで減りました。だからといって全体的にスコアが伸びたという展開にはならず、ラフの深さやコーライグリーンの硬さが選手たちを苦しめています。

画像: 岩井明愛、千怜姉妹が同組となりお揃いのウェアでギャラリーを沸かせた

岩井明愛、千怜姉妹が同組となりお揃いのウェアでギャラリーを沸かせた

最終組から一組前には岩井明愛、千怜姉妹が同組となり同じウェアで登場。ギャラリーを楽しませます。ただ二人が同組のときには「二人とも好スコアということはなく、どっちかが悪くなるんです」と父・雄二さんは話します。出だしの1番は二人とも右のラフから打った2打目をピン横3メートルほどの同じような距離に乗せたので、どちらが入れるのか、はたまた二人とも入れるのか。今日のラウンドを占う意味でも目が離せないパットになりました。結果は千怜選手がバーディ、明愛選手はパーで発進します。

ところが3番パー4でフェアウェイからの2打目でグリーン手前ラフに外した千怜選手が、アプローチを3メートルほどショートすると3パットのダブルボギー、明愛選手はティーショットがフェアウェイ右の木の下からグリーン右手前ラフに出し、アプローチを奥のラフまで打ち込みますがボギーで切り抜けます。

画像: 出入りの激しいプレーをイーブンパーでまとめ首位と2打差で最終日を迎える岩井千怜

出入りの激しいプレーをイーブンパーでまとめ首位と2打差で最終日を迎える岩井千怜

4番パー4では千怜選手が残り120ヤードほどの右のラフから、柔らかい弾道で4メートルに乗せ、明愛選手はフェアウェイからほぼ同じ距離に乗せます。千怜選手のパットはカップに蹴られてパー、明愛選手もパー。5番パー3では千怜選手が1.5メートルにつけバーディ。ティーボックスが後ろの下がった6番パー4では明愛選手が2.5メートルを決められず、千怜選手はラフから奥のラフに外してボギーと二人とも流れを引き寄せられません。

左ドッグレッグの7番パー4で千怜選手がOKバーディにつけると、左の林に打ち込んだ明愛選手はボギーとし明暗が分かれます。続けて8番パー3、9番パー5でもボギーとし、今日は明愛選手が悪いほうになってしまったようです。後半もバーディが奪えずに3つのボギーを叩きトータル2オーバー23位タイへと沈みました。「今日は大変でしたけど、楽しかったし、また明日も戦えるのは嬉しいです。悔しいけど、明日は良いことあると思うので、また明日頑張ります」と苦しい18ホールを過ごした後にも関わらず、爽やかに答えてくれました。

画像: 2位タイでスタートし23位タイまで順位を落とした岩井明愛

2位タイでスタートし23位タイまで順位を落とした岩井明愛

一方の千怜選手は9番、11番、13番のパー5でバーディでスコアを伸ばしましたが、14、15番を連続ボギーとし6バーディ4ボギー1ダブルボギーのイーブンパー、トータル4アンダー3位タイで終えました。ラウンド後の囲み会見では「ピンポジも含めてアプローチが難しくて今日はチッピングに苦労しました。落としどころのイメージはついていてもライを見るとそれをかき消されてしまいました。ボギーを打たないようにしようという意識もありましたが、今日のラウンドでは無理そうだったので、途中でボギーはOKにして、そのぶんバーディを取ろうというマインドに切り替えましたのそこが救いでした」と千怜選手。

結果的に首位と2打差という良い位置からの最終日に「何があるか本当にわからないコースなので私も頑張りたいですし、下から上げてくる選手も必ずいるので一打一打集中して、諦めずに最後まで頑張りたいと思います」と明日のプレーに臨みます。

ギャラリーから多くの拍手をもらった鈴木愛

2日目の囲み取材で「こんなに難しいコースでプレーしてるのにギャラリーからの拍手が少ない」とボヤキ節を口にした鈴木愛選手ですが、今日はギャラリーから「たくさん拍手をするからねー」と声を掛けられ、3バーディ2ボギーと一つスコアを伸ばし首位タイで終えました。

画像: メジャーだからと意識せずにいつもの試合と同じように最終日をプレーしたいと首位タイから出る鈴木愛

メジャーだからと意識せずにいつもの試合と同じように最終日をプレーしたいと首位タイから出る鈴木愛

明日の優勝への意気込みを聞かれると「ここ最近調子が悪かったというのもあるので、最終戦のメジャーだからというよりは、良い結果を残して終わりたい。少し兆しが見えてきて、来年の課題だったりスウィングの形も自分なりに少し見えてきたので、少しずつ上向いてきています」。その課題については「ドローヒッターなんですがミスしたときに左のミスが多くて。スウィング自体は自分のなかでは良いんです。形は良いけどなんかつかまるな、インパクトで詰まり気味になってフォローの抜いて行くポジションが自分のなかで見つからないというのが大きな課題でした。真っすぐに振り抜こうとしたら、左に真っすぐ飛んでいきそうで、スウィングの形を気にしたら球筋が真っすぐに出ないとしっくり来ないことがあったので、オフの課題として残るかなと思います」と明日は無欲で来年につながる最終日をプレーしたいと練習場に向かいました。

ウェッジの入念な練習がイーグルにつながった金澤志奈

最後に1イーグル3バーディ1ボギーとスコアを4つ伸ばし首位タイに浮上した金澤志奈選手。前半はショットも曲がり苦しい場面もありましたが、8番パー3のバーディから9番では残り80ヤードくらいから1バウンドでカップインするイーグルを決め、流れをつかみます。17番パー4では残り67ヤードから2つ目のイーグルかと思わせる20センチくらいに付けバーディ、最終18番でもドライバーをフェアウェイに運び2オンからパーで終えました。

画像: 68でプレーし首位タイで最終日を迎える金澤志奈

68でプレーし首位タイで最終日を迎える金澤志奈

17番の67ヤードのウェッジショットについて聞くと「あのショットは良かったです。ここ最近ウェッジで悩んでいて、中々パー5でバーディが取れずにいたので今週は念入りにパー5が短いのでウェッジの練習していました」と答えてくれました。コースの練習場に置いてある10ヤード刻みのコーンを狙って細かく練習をしていたと言います。

初優勝を飾った「日本女子プロゴルフ選手権」でもコンビを組んだ潟手陽介キャディは、「今週は地面が硬いせいもありウェッジだけ距離がいつもより少し飛ばないなと話していて、9番の3打目は打ち上げの80ヤード。いつもはフルショットで85ヤードなのでピッタリだね、と」教えてくれました。そして好調なパッティングについては、「ジャストタッチで入る人はコーライは合わないと言われますが、ジャストタッチで入る芝目やカップ周りの傾斜も読んでジャストタッチを作っていますね」とキャディとのコンビネーションも良く今季2勝目を最後のメジャーで狙います。

明日は晴れで気温は21度、だたし西の風(18番ホールはアゲンスト)で4~5メートルの予報が出ていますので勝負は最後までもつれそうです。明日も現地からのレポートをお届けします。

写真/岡沢裕行

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