
長いホールへの対応法。ぜひ知っておきたい(写真はイメージ)
長いホールほどFWキープが最優先
今回のテーマは、ナイスショットを続けてもパーオンが難しい、長いホールの攻め方です。過日行われた男子ツアー、ダンロップフェニックストーナメントでは、4番パー4は、なんと512ヤード。
松山英樹プロをして、「雨でも降ったら届かない」と言わしめたモンスターホールでした。ここは昨年までパー5だったホールをティーを前にしてパー4に変更したホール。距離だけではない難しさがあったようです。
元々、パー5とパー4ではグリーン周りの設計が大きく異なります。長いパー4のホールはセカンドショットを長いクラブで打たせることを前提に設計されます。たとえば、
1 ランの出るクラブで打ってもグリーンに止められるように奥行きのあるグリーン形状にする。
2 グリーン手前からでも攻められるように、グリーン入口には花道を設ける。
などです。一方、多くのパー5は3打目をショートアイアンで打つことを想定していますから、奥行きのないグリーン形状、グリーン手前に深いバンカーを置いたりと、正確なキャリーが求められる設計となることが多いのです。
件の4番ホールもグリーンは深いバンカーと松の枝でガードされ、長いクラブで狙うにはかなりの精度を求められる厳しいセッティングになっていました。このホールを見ていて、改めて考えさせられた「届かないホールの攻略」についてお伝えしたいと思います。
・「長いホールほどフェアウェイキープ優先」
まずはティーショット。距離のあるホールというのは、誰しもティーショットで距離を稼ぎたいもの。セカンドショットを少しでも短いクラブで打ちたい。そんな欲望がどうしても先に立つのが距離のあるホールの難しいところですね。
でもこうしたホールこそ、ティーショットはフェアウェイキープが大優先。セカンドショットを長いクラブで打てないようなラフやバンカー、林の中に打ってしまっては、二打目どころか三打目で長い距離を残してしまうことになります。
また前述の通り、距離のあるホールは原則的にグリーン手前から攻められるルートが用意されています。もちろん例外もありますが、グリーンの形状やグリーン手前の特徴を把握しておけば、「セカンドの距離が残っても大丈夫」と思えるようになります。
距離のあるホールほど、フェアウェイキープ。ティーショットで頑張り過ぎないことで上手く攻略出来る確率が上がると考えています。
・「届かないと思ったら三打目勝負に切り替える」
ティーイングエリアの距離表示を見ただけで、とても届くとは思えない。そんな「絶望的」なホールはでは即、「三打目勝負」に切り替えます。考えることはいかに三打目を打ちやすい場所、寄せやすい場所に置くか、ということ。
左足下りは避け、ボールが上がりやすいフェアウェイが理想です。また、ピンの位置を確認し、ファーサイドに置くこと。たとえばピンが左なら、セカンドショットは右目から。グリーンの幅を長く使い「ボールが止められなくても寄せられる」シチュエーションを作るようにします。
これで三打目をピンに近づける確率を高めることが出来ます。ハーフショットが苦手なら、ウエッジのフルショットの距離を残すというのも有効な戦略だと思います。
長いホールでは、とにかくグリーン近くまで運んでおきたい。と考えがちですが、そういうホールこそきちんと攻略ルートを見定め、グッドポジションに運んでいく。これが大切になって来ます。
これからの季節、冬に向かって飛距離が落ちていき、夏場なら届いたホールも届かなくなる。そんなことも想定されます。そんなホールに上手く対応するために、少しでも参考にしてもらえたら嬉しいです。
