
左は諸星裕会長、右は生源寺龍憲。「生源寺(龍憲)くんは、昨日(アメリカQスクールセカンドから)帰ってきたばかりなんですよ」
まずは就任から2年を振り返り「10点満点でいえば少なくとも4.5はいけたかな」と自己採点。さらに「私は選手のことを一番大事に考えている」とも語った。
「(選手は)うちのセールスマンであり財産です。幸いみんな、僕をお爺さんかお父さんと思ってくれて距離は近くなったと思います」
また、女子ツアーに比べて人気が伴わないと評される男子ツアーだが、そもそも女子ツアーと比較すること自体がおかしいと言う。
「正直言って次元が違うゴルフです。男子はあれだけのパワーとスピードがあるから球を曲げることができる。そういう技術面をもっと見てほしいんです。それに女子の世界での活躍は素晴らしいけれど、パイの大きさが全然違う。私は最初から世界の中のジャパンツアーであると考えています」
今回のアワードで“海外挑戦組”の受賞者の欠席が多いことも、むしろその証しだ。
「このアワードも、日本ツアーの最終戦を早めて2週間前倒しで開催すればいい。そのためには財政的にも力を持ち、主催権を持ち、放送権も……女子ツアーと思いは同じです。ただ、そのやり方は同じではいけないと思っています」
諸星会長は自他ともに認める国際派。世界が動くなか、置いていかれるわけにはいかない。
「どこにクライアントがいるのか。アジアは人口も多い。(環太平洋の各ツアーで)一緒に考えればとんでもないマーケティングの価値が出る。だからこそ日本ツアーがリーダーシップを取らないといけない。PGAツアーやDPワールドツアーとの約束もあるし、LIVゴルフにいたグレッグ・ノーマンとは長い付き合い。世界の動きを見ながら何かが起きたときにきちんと立ち回れるようなポジショニングにはしておきたい。一方で選手は個人商店。(自分の意志で)どんどん海外に参戦してほしい」
来季は「(自己採点を)8点くらいに持っていきたい。課題は、試合数を増やす、フィールドを厚くする……全部です」。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年12月30日号「バック9」より
