“100切り”を達成するために大切なポイントを、東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロに解説してもらう同連載。今回は年末年始特別編! 「普段から自分の記事のコメントはチェックしています」という後藤プロが、2025年にYahoo!ニュースに掲載された記事のコメント欄から、気になるコメントをピックアップしてコメント返しを行った。
画像: yahoo!ニュースのレッスン記事に寄せられたコメントに、解説したプロがコメント返し!(写真はイメージ)

yahoo!ニュースのレッスン記事に寄せられたコメントに、解説したプロがコメント返し!(写真はイメージ)

後藤「『スコア』と『楽しさ』のバランスって難しいです」

記事タイトル:「人工マット」と「レンジボール」、練習場とコースで大きく違う2つのポイントを知っておこう【100切り】

ピックアップしたコメント:『ドライビングレンジで打つ必要は全くありません。

自宅や庭に素振りするスペースがあればアイアンならばマットにシュッという音が出るように素振りしてドライバーならばゴムティの上部にチッという音が出るように練習します。

今はスウィングトレーナーでスウィングによるボールの軌道が表示されますから』

画像: 東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

後藤:まずこの方が言っていること、めちゃくちゃわかります。素振りの練習、僕はいいと思うしそれで上手くなると思います。けど! この辺ってめちゃくちゃ難しい話で。

本当にこういう地道な練習をちゃんとコツコツやれたら上手くなると思うんですよ。けど、みんながみんな果たしてやれるかな? って。続いて、同じ記事にあった別のコメントをまた抜粋します。

ピックアップしたコメント:『人工マットと芝の違いは大きいけど、それよりも、実際のコースでは、つま先下がりや左足下がりなど、練習場では打てないシチュエーションが多い。単純に100を切りたいだけなら、距離は度外視して、ひたすらフェアウェイキープで寄せとパターだけを練習すれば、直ぐに達成できます。ただ、これじゃ、物足りない。ゴルフが面白いのはスコアメイクだけでない爽快感もあります』

後藤:yahoo!ニュースには「共感した」「なるほど」「うーん」という3つのリアクションをコメントに対して読者が付けることができます。で、1つ目のコメントは「共感0、なるほど6、うーん40」、2つ目に紹介したコメントは「共感16、なるほど3、うーん3」なんです。

どちらのコメントも正しいことを言っています。でも大前提、ゴルフの面白さってスコアメイクだけじゃないです。だから「ボールを打たなくても素振り練習だけで良いよ」みたいなストイックなコメントには「うーん」が多くて共感されず、「スコア更新をストイックに目指すならやりようがあるけど、そうじゃないよね」というコメントのほうが「共感」が多い。やっぱりみなさん物足りないから爽快感のある飛ばしの練習をしているわけです。

でもこれって「100切りのための最短の道」ではありません。先ほど「難しい話」と言ったのはこういった、スコアと楽しさのバランスです。実際、楽しさの問題って絶対度外視できません。楽しくなきゃ大半の方は続かないですからね。

もちろん1つ目のコメントのような地味練を続けられる方はやったほうが良いですよ。でも僕の場合はあくまで「少しでも楽に、楽しく100を切らせる」が根底にあるので、地味練っていくらでも引き出しはあるけれど、テーマとしてあまり取り扱ってません。

だから他の記事でも「こうすれば100は切れるでしょ」みたいな、ストイックにやれ的なコメントをちょくちょくいただきますけど、そこは上達を目指すみなさんが、ご自身で折り合いをつける部分なので、僕に言われても仕方ないよと思っています。

後藤「ショットの番手のグリッププレッシャーについて補足です」

記事タイトル:ロングパットの距離感を出すために大切なのは「ショットを打つときくらい」強く握ること!?【100切り】

ピックアップしたコメント:『ドラからパターに向けてだんだん強く握るものだと思ってた』

後藤:この記事ではロングパットの距離感を出すためにはグリッププレッシャーが「強く」「一定」であることが大事だよ、というお話をしました。長い距離を打つぶん、強く一定じゃないとブレが出ちゃいますからね。

元記事の話の本筋はロングパットについてでしたが、今回は「ショットを打つ番手でのグリッププレッシャー」について補足したいなと思います。

まず、コメントの方の認識は合っています。ドライバーのような長いクラブほどヘッドを走らせる感覚が必要になってくるので、長いクラブほど少し柔らかく握るのはアリですね。

要は手首が使えることが重要なんです。ドライバーで手首が使えなくなるほどガチガチに握ると、そもそも打てません。でもパターの場合は手首を使わないから、極端な話本当にガチガチでもいいんですよ。フィーリングが出なくなるみたいな話を抜きにして考えれば。

といっても基本はフルショットですから、番手ごとに細かく変える必要はなくて。ウッド、アイアンみたいな大きな括りでグリッププレッシャーを変えるくらいで良いと思います。

ただ注意点として、この話を聞いて「じゃあドライバーは弱く握れば良いんだ」というのは誤解で、ここが難しい部分でもあります。「手首を使ってクラブヘッドを走らせるために、グリップを弱く握る」と勘違いしている方も一定数いると思うんです。

過去の記事でも何度か話題に挙げたことがありますが、最低でもクラブの重さを支えられる程度の力加減で握らなければいけません。つまり「ただ弱く握る」のではなく「手首を使うための柔軟さとクラブの重量を支えられる力強さを両立する」必要があるわけです。

しかもこれは使っているクラブの重さや、ご自身の握力によっても変わってくる部分です。だから握力が強い方なら「弱く握る」という感覚でも間違いないですし、弱い方ならドライバーでも「強く握る」必要があるわけです。

ドライバーに限らず、グリッププレッシャーって人それぞれ。ドライバーからパターにかけてグリッププレッシャーが強くなるのは僕もそうですが、そんなに極端に変わるわけじゃなくて。そもそもドライバーもまあまあ強く握っていますよ。

協力/広尾ゴルフインパクト

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