
イベントが行われた「テーラーメイド フィッティングラボ 東京」。東京駅八重洲口に至近の施設だ
テーマは「ゴルフの基本的な考え方やクラブ選びのヒント」。平日の午後にもかかわらず、限定20名の席は熱いゴルファーたちで満席となった。そこで語られたのは、三觜コーチが基本とする「構えの極意」だった。

三觜喜一コーチ。ツアープロを経てティーチング活動を開始。2019年に自身のゴルフアカデミーを開校。ジュニア指導の経験から、身体能力を活かした怪我のないスイング作りを提唱する。辻梨恵プロら多くのツアープロを指導し、2014年にはPGAティーチングプロアワード功労賞を受賞
1. 反り腰は厳禁。お尻を締めるだけでアドレスは変わる
アドレスで避けたいのは、前傾姿勢を意識しすぎて「反り腰」になることだ。腰が反ると腹筋の力が抜け、スウィング中に体が上下に動いて打点がバラバラになる。三觜流のアドレス作りは、以下の3ステップで完成する。
- 直立姿勢でお尻をキュッと締める
まずは胸を張って真っすぐ立ち、お尻の筋肉に力を入れる。これで骨盤が正しい位置(骨盤後傾位)にセットされる。 - 目線は遠くのまま、股関節から前傾する
お尻の締まりを解かないよう、ひざを伸ばしたまま倒していく。目線は足元に落とさず、遠くを見続けるのがコツ。「これ以上倒せない」という限界で止まる。 - 最後に膝を軽く緩める
限界の位置でふわりとひざを緩める。これで体幹がしっかりする「構え」が自動的に出来上がる。
2. グリップは「自分の骨格」に聞くのが一番
「正しい握り方」は、自分の骨格に合わせることが肝要だ。 確かめ方は簡単。クラブを持たずに腕をダラリと下げた時の「左手の甲の向き」が、自分にとってのニュートラルだ。多くの人は手の甲が少し内側に巻いているが、その「自然な向き」を崩さずにグリップする。自分の骨格に逆らわないことで、フェースコントロールは劇的に安定する。
3. 「最下点」から逆算して、ボールに歩み寄る
ゴルフはヘッドが描く円弧の「最下点」をコントロールするスポーツ。アイアンならボールの左側に最下点が来る。この物理現象を無視してボールに構えに行ってはならない。 まずは、最下点の基準となる「左わきの真下」で左手一本でクラブを握り、形を決める。その形のままボールへセットし、最後に右手を添える。この「逆算」の手順が、常に理想的なインパクトを準備させてくれる。
4. プロの共通点「左への乗り込み」を恐れるな

タイガー・ウッズ(2000年)のアドレスとインパクト。しっかりと左へ乗り込んでいる
タイガー・ウッズやジャンボ尾崎といった名手たちの共通点は、切り返しでしっかりと「左へ乗り込んでいる」ことにある。インパクトで左肩がアドレス時の位置に戻っているからこそ、分厚いボールコンタクトが可能になるのだ。 アマチュアの多くは左への移動が足りず、最下点が手前になってダフリを招く。「正しいアドレス」が作れていれば、意識的に乗り込んでも左へのスウェイにはならない。「左へ乗り込むのが正解」だと頭で理解しておこう。
また三觜コーチは、「もちろん道具選びも(ショットの成否を決める)重要なファクター」と言う。
三觜コーチが、テーラーメイドを高く評価し続けている理由は、その「精度の高さ」にある。個体差が少なく、三觜コーチが提唱する正しいアドレスが作りやすい点は、見逃せないポイントだ。
上達への近道は「準備」にある
三觜喜一コーチが教えてくれたのは、センスや筋力ではなく、誰にでも実践できる「物理的な手順」の大切さだ。 お尻を締め、骨格に合わせて握り、最下点から逆算して構える。そして、それを受け止めてくれる「正確に作られた道具」を選ぶこと。

トークショーが開催された「テーラーメイド フィティングラボ 東京」。ドライバーからパターまで自分に合ったクラブをカスタマイズしてくれる。ショップではここでしか買えない限定のクラブやウェアも。工房も併設する充実っぷりだ
「テーラーメイド フィッティングラボ 東京」のような、精度の高いクラブと出合える場所で自分の一本を見極める。それが、あなたのゴルフを回り道せずに向上させる手助けになるはずだ。
THANKS/TaylorMade Fitting Lab Tokyo
