
最新ドライバーをやさしく感じないのはなぜ?(写真はイメージ)
他の番手との振り心地の違いを意識したい
クラブフィッター小倉です。今回は、ドライバーについてです。ドライバーはゴルフクラブの歴史のなかで、最も進化、変化したクラブだと思います。他の番手とは比べ物にならないほど変わってきています。
私がゴルフを始めた30年ほど前は、ちょうどパーシモンという木材を使用したモデルから金属のメタルウッドに変わる過渡期で、サイズは200ccに満たない非常に小さなヘッド。長さも43.5インチと3Wと0.5インチしか差がありませんでした。
それが今では、サイズが倍以上になり、長さも約2インチ長くなっています。もちろんこれはいかにミスに強く、飛距離を出せるかという研究に基づいた進化であり、30年前と比べてティーショットは格段にやさしく、楽に飛ばせるようになりました。
その反面、3W以下の芝から直接打つクラブは、進化をしているとはいえ、サイズや長さは大きくは変わっていません。理由は大きくしたり、長くしたりするとメリットよりデメリットが大きくなってしまうから。
どんなクラブでもヘッドを大きくすれば、打点のミスに強く作れますし、シャフトを長くすればヘッドスピードを稼ぎやすくなります。しかし芝から打つクラブは、芝や土の抵抗を受けるため、大きくするとかえってミスの原因になりかねませんし、長さは打点のばらつきになる原因になりやすいです。そのため、主に芝から直接打つクラブは、大きさや長さをあまり変えずに素材や製造方法といった部分で進化をしているのです。
私は、ティーアップして使用するドライバーと主に芝から打つそれ以外のクラブとの進化の違いは、意外とゴルファーに影響を及ぼしていると思っています。どちらも進化しているのは間違いないのですが、同時に使用するクラブが異なる進化をしているため、振り心地がかなり離れてしまいました。
まっ平らなティーイングエリアでティーアップした完璧なライで使用するドライバーと、毎回異なったライと傾斜の中で使用するそれ以外のクラブは使用する環境も用途も違います。それであれば振り心地が変わって当然という考え方がありますが、それだと明確にドライバー用とそれ以外のクラブ用の2つのスウィングを身につける必要が出てきます。
そういった思考で納得し、理解したうえで練習するのであれば、まったく問題ないと思うのですが、そのように考えているゴルファーはあまり多くないように感じています。たまに無意識にそれができているゴルファーもいらっしゃいますが、そういった方はほとんど、しっかり練習量を確保されている方です。
ゴルフが1本のクラブで行うスポーツであれば、こういった問題はおきません。複数のクラブを毎回使い分け、なおかつすべて1発勝負で行うスポーツなのがゴルフ。使い分けるクラブの振り心地が異なるのは、そのクラブがどんなにやさしくても、その違いを知っておかないとその効果は発揮されにくくなります。
もし他のクラブは普通に打てるのに最新のドライバーがやさしく感じない、良い結果につながらないと感じているゴルファーがいらっしゃいましたら、他のクラブとの振り心地の違いを意識してみてください。全くの別物と考えても良いと思います。
それでもうまくいかない場合は、短くする、ちょっと小ぶりなヘッドを使ってみるといった他のクラブに近づける工夫をしてみることをお勧めします。他の用途で生まれ、一時のブームに終わると思われていたミニドライバーがここまで日本市場に定着したのは、こういった側面もあるのかなと思っています。
