
写真左:前作『Qi35』、左は新作『Qi4D』(画像提供:テーラーメイド株式会社)
「Qi4D」のロフトは8度、9度、10.5度、12度だが、8度と12度はカスタムロフトで販売となる。試打シャフトは『REAX』のブルー、中調子タイプの50g。前作『Qi35』と比べてフェースの縦のロールが丸みを帯びた今作は、バックスピンのバラつきを40%程度カットしている設計とメーカーは謳う。この資料を見た小島プロは「フェース上部で200rpm、フェース下部で300rpm減らしていて、ドロップやスピン過多による飛距離減を限りなく抑えるという意思が感じられます」と話す。

テーラーメイド『Qi4D』コアモデル×『REAX(ブルー/50g)』シャフト
小島: 見た目はどうですか?
癸生川: これ、逃げ顔で構えやすい。左に行くイメージがまったくない。
小島: 僕はちょっとスクエアな感じでつかまりそうに見えます。どこを見て逃げ顔に見えましたか?
癸生川: 僕はアドレスした時にフェースのトウ側の上側を見るんだけど、トウ側の上側が凹んでいるように見えるから、ちょっと逃げて見えるのかもしれない。慶太(小島)はどこを見ているの?
小島: トウ側の下側を見て顔を判断しているんだけど、トウ下が出ているように感じて、どちらかというと包み込むようなイメージに思えた。
癸生川: 見る位置によっても印象が変わるから、フェーダーやドローヒッターにも対応できるヘッドっていうことだね。前作に比べてツイストフェースが強くなっている気もするんだけど、オフセンターヒットでの球の出方が気になるね。
小島 そうですね。今回はインドア施設で試打を行いますが、データは「GCクワッド」を採用し、ヘッドスピードはいつもと同じ「トラックマン4」を使用していきます。
試打で使うボールはいつも通りタイトリスト「PRO V1」。では試打開始!
42m/s前後でセンターで打ってみる ※ヘッドスピードはトラックマン換算

GCクワッドで計測した際のデータ(センターヒット時)
【GCクワッドのデータ】
クラブスピード●44m/s
ボール初速●63m/s
打ち出し角●12.3度
スピン量●2474rpm
落下角度●35.9度
キャリー●233Y
飛距離●253Y
Hインパクト●6ミリ・ヒール
Vインパクト●1ミリ
打感や弾道を見ての感想は?
癸生川: 打感はすごく良い。カーボンフェース特有かもしれないけど、弾くというよりフェースに一度乗ってから飛んでいくようなソフトな感じがする。
小島: この試打シャフトのスピード帯に合っているような感じですね。スピン量は2474rpmと公式に発表されている資料の数値内に収まっています。スピンがあることで直進性が高まるので、この数値は非常にスタンダードで良いと思います。次はトウヒットで検証してみましょう。
42m/s前後でトウヒットで打ってみる ※ヘッドスピードはトラックマン換算で42m/s前後

GCクワッドで計測した際のデータ(トウヒット時)
【GCクワッドのデータ】
クラブスピード●45m/s
ボール初速●63m/s
打ち出し角●12.5度
スピン量●2886rpm
落下角度●39.1度
キャリー●232Y
飛距離●252Y
Hインパクト●22ミリ・トウ
Vインパクト●2ミリ低
打感や弾道を見ての感想は?
癸生川: 意外としっかり球が上がってくれるし、トウ側に当たった時の左側に巻き込む感じがまったくない。
小島: これはすごいかもしれません。
癸生川: どういうこと?
小島: これまでやってきたガチギアトラックのトウヒット検証では、必ずといっていいほどスピン量が減り、加えて弾道もかなり低くなっていたのですが、今回は球筋も驚きですが、スピン量をしっかり確保してくれているためドロップせず、キャリーがしっかり出ています。
癸生川: 確かに。右側に巻き込むイメージがないのも、トウ側でもある程度スピン量が確保できているからなんだろうね。
42m/s前後でセンターヒットで打ってみる ※ヘッドスピードはトラックマン換算

GCクワッドで計測した際のデータ(ヒールヒット時)
【GCクワッドのデータ】
クラブスピード●45m/s
ボール初速●62m/s
打ち出し角●10.8度
スピン量●3042rpm
落下角度●35.5度
キャリー217Y
飛距離●236Y
Hインパクト●17ミリ・ヒール
Vインパクト●4ミリ
癸生川: ヒール側で打つと打感はやや硬く感じるけど、左に打ち出してちゃんと右に戻ってくる安心感がある。
小島: フェード、ドローの打ち分けはスウィングパスで打ち分けるけど、打点でも変えたりするよね?
癸生川: そうだね。フェードやドローを打点で変えたりすることもあるから、ヒールなり、ドローなりの球が出てくれることはマネジメントしやすいし、安心してしっかり振れるから結果的に飛距離も出てくると思う。そして打点のブレに対してスピン量が安定して入ってくれるから、縦の距離感もそんなに狂わない。これだけ安定していると技術の進化を感じるよね。
総評

試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)と分析を担当した小島慶太プロ(右)
今回試打をした、「Qi4D」のクラブ特性やお勧めするプレーヤーに関して二人の結論は?
癸生川: 今回の「Qi4D」ドライバーは、ミスヒットへの寛容性が増しているように感じました。多少芯を外しても、巻きこんだり右に抜け過ぎず適度に戻ってくれるので、OBになりにくい安心感があります。シャフトの「REAX」もタイミングが取りやすく、バランスの良いクラブだと思います。
小島: そうですね。そしてヘッドスピードを落として打った際にもスピン量と打ち出し角に変化が起きにくいという、テーラーメイド側も一定数のスピン量を作ろうとしているのではという印象を感じました。またシャフトも相まってインパクト時のロフトも20度を越えていることで十分な打ち出し角を確保できていますし、打ち出し角に対してスピン量はまとまっているので飛距離、方向性の双方を伸ばしたような素晴らしいクラブだと感じました。

データ分析担当:小島慶太
インドアゴルフスタジオ「ゴルフアッププラス」を主宰するトラックマンマスター。トーナメントプロ、ティーチングプロの資格を持つ。ゴルフアッププラス柏松ケ崎店の使用ボールは全てツアーボールを採用し、各種スペックが揃った無料レンタルクラブも完備。稲毛店ではGCクワッドが導入されている個室インドアスペースも完備されている。

試打担当:癸生川喜弘
大学卒業後にオーストラリアに単独でゴルフ修行、2006年に日本プロゴルフ協会のプロテストに合格。現在はシニアツアーに挑戦する傍ら、アマチュアへのレッスンやダブルイーグル恵比寿店(毎週月曜日・火曜日)、ヴィクトリアゴルフ六本木ヒルズ店に勤務している。
THANKS/ゴルフアップ 稲毛海岸マリンピア専門館店




