1月9日、日本初のハイブリッドゴルフツアー「TGX SERIES powered by Full Swing」が開幕した。松山英樹らが関わる話題の大会だが、事前情報だけでは伝わらない熱気や戸惑いも……。そこで開幕戦を徹底取材。実際にプレーした選手たちの「本音」、観客の「生の声」、そして現場で感じた「編集者の視点」から、次世代型ツアーのリアルな実態をレポートする。
画像: 記念すべき開幕戦を制したのは、「北海道・東北ノーザンアイス」(左)

記念すべき開幕戦を制したのは、「北海道・東北ノーザンアイス」(左)

本ツアーのリアルな実態や選手たちの様子、主催者が語る攻略法を知りたい方はこちら↓

【現場で感じた魅力①】室内だからこそ、選手同士の会話が丸聞こえ

画像: 開幕戦に出場した4チームの中では、「東京スターズ」が積極的にコミュニケーションを取っていた

開幕戦に出場した4チームの中では、「東京スターズ」が積極的にコミュニケーションを取っていた

観客から多く聞かれたのが、選手との距離の近さに興奮する声だった。会場は東京・IMMシアター。明石家さんまが「ドントマネージャー(DM)」を務める劇場だ。音響技術はピカイチで、ゴルフ場でもインドアスタジオでもない独特の空間。舞台上の選手たちは自然と“演者”化し、一挙手一投足がエンタメへと昇華されていた。

特に沸かせたのは、マイクを通した会話や、思わず漏れた“心の声”だ。今回はチーム戦のため、励まし合いや作戦会議が頻繁に行われる。「たまに」ではなく「常に」選手の声が聞こえる環境はとにかく新鮮で、本ツアーならではの魅力だ。

画像: アイドルが2人いることもあり、キャピキャピ感満載の「東京スターズ」

アイドルが2人いることもあり、キャピキャピ感満載の「東京スターズ」

【観客たちのリアルな声】
・「思ったよりも距離が近くて、スウィングがしっかり見られた」(20代・男性)
・「可愛い女子プロたちのフルスウィングを間近で見られる臨場感がいい」(30代・女性)
・「暗い会場で音楽や照明が流れるなかでの観戦は独特。従来のツアーとは別物として楽しめた」(60代・男性)
・「仲良し感だけでなく、お互いに知恵を出し合う会話が聞こえてくるのが面白い。自分のプレーの参考になる!」(30代・男性)

【主催者に聞いた】チームはどうやって決まったの?
「『団体競技が根付く日本の文化をゴルフに取り入れたい』と地域ごとのチーム制を採用しました。出身地=所属チームという固定ルールではなく、『どのチームなら強みを最大限に生かせるか』を重視しています。どんな選手と一緒ならいい化学反応が生まれるか。数字や実績だけでは計れない視点でチーム構成を考えています」

画像: 優勝を手にした「北海道・東北ノーザンアイス」のメンバーは、岩田寛・小平智・木戸愛と実力派が勢揃い

優勝を手にした「北海道・東北ノーザンアイス」のメンバーは、岩田寛・小平智・木戸愛と実力派が勢揃い

【現場で感じた魅力②】普段は見られないリラックス顔

画像: 音楽や照明だけでなく、好スコアを演出する映像技術もすごかった

音楽や照明だけでなく、好スコアを演出する映像技術もすごかった

会場内は大音量の音楽や照明、DJパフォーマンスが観客のボルテージを上げる。静寂を旨とする通常ツアーとは正反対の環境は、選手にどう影響したのか。

金田久美子(大阪ノイズ) 「めっちゃいいと思います。アドレナリンが出てすごい飛んじゃいました。弾道が画面ではっきり見えるのも面白いし、日に焼けないし歩かなくていい(笑)。違う楽しみがありました」

画像: チーム名とは裏腹に終始静かだった「大阪ノイズ」。「私たちはすごいテンションが低いチーム。人前に出るとみんな『はい』しか言わない(笑)。心の中ではすごく楽しんでいました!」(金田)

チーム名とは裏腹に終始静かだった「大阪ノイズ」。「私たちはすごいテンションが低いチーム。人前に出るとみんな『はい』しか言わない(笑)。心の中ではすごく楽しんでいました!」(金田)

河本結(東京スターズ) 「(こういった演出があると)いい意味で気持ちが高まります。今までのゴルフとは違う新しいスポーツみたい。観客と一体になれるのも魅力だし、チームメイトと仲良くなれるのもよかった!」

画像: 登場から満点の笑顔で会場を盛り上げた「東京スターズ」。「(アイドルの)2人が盛り上げてくれたので、私はプレーに集中できました(笑)」(河本)

登場から満点の笑顔で会場を盛り上げた「東京スターズ」。「(アイドルの)2人が盛り上げてくれたので、私はプレーに集中できました(笑)」(河本)

小平智(北海道・東北ノーザンアイス) 「普通のゴルフ場にはない雰囲気で楽しかった。僕がいいなと思ったのは、(相手チームが苦戦する姿を見て「ビッグチャ~ンス!!」と煽りまくる岩田寛の様子を受けて)寛(岩田)さんの普段は見られない一面を垣間見れたこと(笑)。選手たちの素顔を見られるのはこの大会ならではでしょうね」

画像: 小平智がナイスショットを決め「北海道・東北ノーザンアイス」の勝利が確定した瞬間、岩田寛と熱いハグ!

小平智がナイスショットを決め「北海道・東北ノーザンアイス」の勝利が確定した瞬間、岩田寛と熱いハグ!

小木曽喬(中部ガーディアンズ) 「雰囲気の違い、とくに入場の瞬間にめっちゃ緊張しました! 普段意識しない『入場の仕方』に戸惑って『まじしたくないな』と(笑)。それ以外は、こういうエンタメ要素を普段のツアーに取り入れてもいいんじゃないかなと思いました」

画像: 黒ウェアで揃えクールにポーズを決めたように見えた「中部ガーディアンズ」。よく見ると、小木曽ははにかんでいるかも!?

黒ウェアで揃えクールにポーズを決めたように見えた「中部ガーディアンズ」。よく見ると、小木曽ははにかんでいるかも!?

斬新な音と光の演出は、選手たちの気持ちをも高ぶらせていた。普段とは異なる雰囲気にいい意味で飲み込まれた結果、自然とさまざまな一面が表れたようだ。

画像: ナイスショットを目指して、思わず観客を盛り上げる臼井麗香

ナイスショットを目指して、思わず観客を盛り上げる臼井麗香

【観客たちのリアルな声】
・「東京スターズは、騒がしいというか(笑)。でもだからこそ、優勝を勝ち取る姿を見たくなった。会場を盛り上げる実況やアナウンスが上手くて面白かった」(60代・男性)
・「普段から仲は良いと思うが、よりリラックスして見えた。プライベートでプレーしているような雰囲気があり、ツアー会場とは異なる表情が見られた気がする」(30代・男性)
・「菅沼さんのファンの方がたくさんいた。手をよく振っていて、あらためてアイドル感を感じた」(30代・女性)

選手や観客、全員が一カ所に集まる会場だからこそ、推しプロに関係なくいろいろな選手のことを知ることができる。さらには、各プロの応援団の勢い、選手同士・選手とファンの関係性を感じられることも魅力のひとつだった。

【現場で感じた魅力➂】見る人によって変わる「二面性」

画像: ステージ横で談笑する選手たち

ステージ横で談笑する選手たち

本ツアーは前例のない“新しいスポーツ”だ。だからこそ、ある人には魅力でも、別の人には課題に映る要素も多い。

【観客たちのリアルな声】
①音について
・「気にならないし、逆に盛り上がっていい。それよりこの暗さが……安田プロの顔が見えにくい!」(60代・男性)
・「会話が面白いので、音が小さかったらもっと聞こえそう」(30代・男性)

②選手たちについて
・「近くで見られるのでテンションが上がった」(20代・男性)
・「ゴルフ仲間を誘ったけど『渋野が出るなら行く』と断られた」(60代・男性)
・「河本プロに華があった」(30代・女性)

➂その他
・「都内でアクセスしやすく、写真や動画が撮れるのが思い出に残ってよかった」(30代・女性)
・「米国のTGLはグリーン等が本物だが、こちらはシミュレーションゴルフで想像と違った。人工芝でやりにくそう」(30代・男性)
・「やはり自然の中がいいとは思うが、気温の影響がなく快適なのはいい」(60代・男性)

プロの技術を見たい人、推しに会いたい人、興味本位の人など、観戦目的も様々。従来のツアーとは異なる点が多いからこそ生まれる意見の相違は、今後の議論を活性化させるだろう。

筆者が気になったのは「チーム意識」だ。次戦以降は全国を転戦するが、ホーム&アウェイの空気感は生まれるのか? 選手個々の出身地がバラバラで、練習機会も限られるなか、どう結束力を高め、ファンとの一体感を作っていくか。

まだ未知数の日本初のハイブリッド・ゴルフリーグ。あなたはどう評価する?

画像: まだ未知数の日本初のハイブリッド・ゴルフリーグ。あなたはどう評価する?

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写真/有原裕晶

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