ハワイ・ワイアラエCCで開催された2026年PGAツアー初戦「ソニーオープン・イン・ハワイ」。 強風と狭いフェアウェイが選手を苦しめる中、最後に笑ったのは圧倒的な飛距離でコースをねじ伏せたクリス・ゴッタラップだった。日本勢は過去最多となる10人が出場。そのうち5人が予選を通過し、4日間を戦い抜いた。中でも日本のゴルフファンを一喜一憂させたのは、金谷拓実と松山英樹の2人だろう。予選ラウンドを首位と1打差の6位タイで通過し、初優勝の夢を抱かせた金谷。 対照的に、カットラインぎりぎりの59位タイで滑り込み、そこから猛チャージを見せた松山。2人の4日間をスタッツで振り返ると、ワイアラエの風が浮き彫りにした「収穫」と「課題」が見えてくる。

金谷拓実:優勝争いを演じた前半戦、そして「ショット急ブレーキ」の週末

画像: 2日目終了時点で首位と1打差の優勝争いをした金谷拓実(写真は2日目。撮影/岩本芳弘)

2日目終了時点で首位と1打差の優勝争いをした金谷拓実(写真は2日目。撮影/岩本芳弘)

前半2日間の金谷は、完璧だった。 初日は「SG: Putting(パット貢献度)」で全体3位(+3.775)を記録し、グリーン上でスコアを作った。翌2日目は一転、「SG: Approach to Green(ショット貢献度)」で全体2位(+3.540)と、キレのあるアイアンショットでバーディを量産。「パットの初日」と「ショットの2日目」。異なる武器でスコアを作り、通算8アンダーまで伸ばした時点では、誰もが優勝争いを確信したはずだ。

しかし、ムービングデーの3日目に暗雲が垂れ込める。 この日、頼みのショットが乱れ、SG: Approachは「-2.670(71位)」まで急落。「73」を叩き、優勝戦線から後退した。最終日は持ち直し、「SG: Around The Green(アプローチ貢献度)」で全体1位(+1.786)と驚異的な粘りを見せたものの、今度はパッティングが「-1.537(61位)」と冷え込み、バーディ合戦についていくことができなかった。

4日間トータルで見ると、得意のパッティングは「+2.548(23位)」と高水準を維持したが、ショット(SG: Approach -0.611)の安定感を欠いたことが、10打差の31位タイという結果に繋がってしまった。それでも、日替わりとはいえ各部門でトップクラスの数値を叩き出したポテンシャルは、次戦以降への大きな希望だ。

松山英樹:「絶望」からの生還。週末に見せた“世界一のアイアン”

画像: アイアンのキレはやはり世界一の松山英樹(撮影/岩本芳弘)

アイアンのキレはやはり世界一の松山英樹(撮影/岩本芳弘)

一方、松山英樹の4日間は「尻上がり」という言葉がこれほど似合う展開もなかった。初日は「69」。アンダーパーでの滑り出しとはいえ、SG: Off The Tee(-1.515)が示す通りティーショットが荒れ、順位は予選通過ラインぎりぎりの59位タイと薄氷のスタートだった。2日目もショットの不調(SG: Approach -0.574)に苦しんだが、全体1位のグリーン周り(SG: Around The Green +2.182)でカバーし、執念で決勝ラウンドへ滑り込んだ。

そして迎えた週末、松山は覚醒する。3日目、強風の中でこの日のベストスコア「65」をマーク。この日のSG: Approachは「+3.562」で全体3位、総合貢献度を示すSG: Totalは「+5.240」で全体1位。 最終日もその勢いは止まらず、「67」でホールアウト。終わってみれば、初日の出遅れを取り返し、日本勢最高位の13位タイまで順位を上げた。

4日間のトータルスタッツを見ると、SG: Approachは「+4.748(7位)」、SG: Around The Greenは「+3.158(6位)」。 ショットとアプローチはトップ10レベルにある一方で、SG: Puttingは「-2.518(64位)」とグリーン上で苦戦したことが、優勝争いに加われなかった要因と言えるだろう。

しかし、苦しんだ予選ラウンドから修正し、週末にフィールドで最も優れたショットを見せた修正力は、さすがメジャー王者。2026年シーズンの松山英樹は、今年も強そうだ。

優勝したゴッタラップの豪打に沸いたハワイだったが、日本勢が見せた「粘り」と「爆発力」もまた、ワイアラエの観衆を熱くさせた。次戦、彼らのさらなる飛躍に期待したい。

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