新素材「VR-チタン」がもたらすかつてない高初速
そんなゼクシオから、14代目となる最新作「ゼクシオ14(フォーティーン)」が登場した。前作から2年、多くのファンが待ち望んだ今回の進化の核心は、ヘッドを解体してみると一目瞭然だ。

フェースに高強度の新素材「VRチタン」を採用し、フェースのトウ側を大幅に薄肉化。さらなる高初速の実現と余剰重量を創出。またソールにはL字の溝を配し、剛性を低くすることでフェースのたわみを増幅。飛距離も寛容性も進化
まず注目すべきは、フェースに採用された革新的な新素材「VR-チタン」である。これまでゴルフクラブの歴史において、アイアンのフェースにこれほど高強度の素材が採用されることは稀だった。この高性能な素材を、ゼクシオはドライバーと同様にアイアンにも惜しみなく投入したのだ。
このVRチタンの恩恵は計り知れない。素材自体の強度が高いため、フェースのトウ側を極限まで薄肉化することに成功。これにより、インパクト時のフェースのたわみが劇的に増大し、ルール限界に迫る高初速を実現している。また、薄肉化によって生まれた「余剰重量」をヘッドの最適箇所に再配分することで、重心設計の自由度が飛躍的に向上したことも見逃せないポイントだ。

丸みのあるトップブレードとグースの効いたネックで“やさしくつかまる”をイメージさせる「ゼクシオ顔」(7Iロフト:28度)
内部構造もまた進化を遂げている。ソール内部には、新たに設計されたL字の溝(グルーブ)を配置。この溝がボディ下部の剛性を絶妙にコントロールする役割を果たし、インパクトの瞬間にボディが効率よく「たわむ」ことで、ボールを弾き出すエネルギーを最大化させている。
さらに、ソール深層部には「高比重タングステンウェイト」を大きく配置。これにより、驚異的な低重心とセンター重心化を達成した。「フェース下部でヒットしがち」というアマチュアの傾向に対して、この低重心設計が真価を発揮する。打点が多少バラついても、球がしっかりと上がり、飛距離をロスしない圧倒的な寛容さ。これこそが、長年愛され続けてきたゼクシオの真骨頂といえるだろう。
新たな選択肢「ゼクシオ14+(プラス)」
また、今作における最大のトピックの一つが、従来のゼクシオ エックスに代わる新たなラインアップ「ゼクシオ14+(フォーティーン プラス)」の登場だ。

ボディ下部に新たな溝を作り、その部分の剛性を抑えることでインパクト時のたわみを増やし初速が向上。またボディ下部に高比重タングステンウェイトを大きく配置することで、低重心&センター重心化に成功。ボディはソフトステンレス
スタンダードな「14」が、丸みのあるトップブレードとグースの効いたネックで“やさしくつかまる”イメージを抱かせる伝統の「ゼクシオ顔」を継承しているのに対し、「14+」はアスリート的なエッセンスが加えられている。

直線的なトップブレードとグースを抑えたネックで、安心感がありながらも要所はシャープで構えやすい。V型ソールで抜けが良い(7Iロフト:28.5度)
「14+」は直線的なトップブレードと、グースを抑えたストレートに近いネック形状を採用。安心感がありながらも要所がシャープに引き締まった顔立ちで、ターゲットに対して真っすぐに構えやすい。ボディにはソフトステンレスを採用し、ソール下部に設けた新たな溝が初速を底上げする。さらに「V型ソール」を採用することで、ややダウンブローに打ち込むタイプでも心地よい抜けを実現している。
「ミスへの強さは捨てたくないが、より操作性や意図した弾道を求めたい」、そんな欲張りなニーズに応えるのがこの「14+」なのだ。
きっとスコアアップへの近道となる
ツアープロが使用するハードなモデルに憧れるのは、ゴルファーとして当然の心理かもしれない。しかし、アマチュアの打点ミスを科学的に分析し、1ヤードでも遠く、1度でも高く上がるよう磨き抜かれた「ゼクシオ」を相棒に選ぶことは、非常に賢明な選択といえる。
道具に頼れる部分は最大限に頼る。そうすることで、心に余裕が生まれ、コースマネジメントにも集中できるはずだ。この最新のゼクシオを手にすれば、ゴルファーにとっての「出世の石段」(=スコアアップの階段)も、驚くほど軽やかに、そして力強く上っていけるに違いない。

トップの画像は、スコアアップの御利益を重視(ジュウシ=14)して、愛宕神社「出世の石段」(超急こう配!)の前でパシャリ。ちなみに同神社のある愛宕山は東京23区で最も標高が高い天然の山(25.7m)なんだとか
PHOTO/Takanori Miki

