灼熱のタイ・パタヤで明日開幕する「ホンダLPGAタイランド」。この地に降り立った日泰のトップランカー二人は、それぞれ全く異なるアプローチでオフシーズンを過ごし、開幕のティーグラウンドに立とうとしている。地元タイの英雄であり世界ランキング1位のジーノ・ティティクルと、昨季の米女子ツアー新人王・山下美夢有。対照的な二人の「オフの答え合わせ」を紐解く。

山下美夢有:「フィジカルで土台を固める」

画像: はじめてタイを訪れたと話す山下美夢有。サイアムCCをどう攻略するのか注目!(写真は25年北海道meijiカップ、撮影/岡沢裕行)

はじめてタイを訪れたと話す山下美夢有。サイアムCCをどう攻略するのか注目!(写真は25年北海道meijiカップ、撮影/岡沢裕行)

「このトーナメントに来るのも、タイに来るのも初めてです」

そう目を輝かせた山下美夢有にとって、今週は未知の環境との戦いとなる。だが、その準備に抜かりはない。彼女がこのオフ、徹底的に取り組んできたのは技術的な修正よりも、それを支える「土台」の強化だった。

「スウィングと、特に下半身です。下半身の筋力トレーニングに集中しました」

その目的は明確だ。「スウィングをより安定させるため」。

初めて踏みしめるサイアムCCオールドコースの印象を「アップダウンが多くて、コントロールが非常に難しい」と語る山下。オフに培った強靭な下半身は、こうした起伏のあるライからでも崩れないショットを放つために、大きな武器となるはずだ。

ショートゲームに関しても、「スタイルを大きく変えるつもりはない」とキッパリ。その上で「バリエーションを増やすことにフォーカスしました」と、既存の武器を磨き上げる道を選んだ。未知の難コースを、鍛え上げたフィジカルと多彩な小技でどう攻略するか。

ジーノ・ティティクル:「怪我の治癒と、弾道の修正」

画像: 怪我は癒えたが、「アイアンショットに100%の自信があるわけではない」と話すジーノ・ティティクル(写真は25年ホンダLPGAタイランド、撮影/姉崎正)

怪我は癒えたが、「アイアンショットに100%の自信があるわけではない」と話すジーノ・ティティクル(写真は25年ホンダLPGAタイランド、撮影/姉崎正)

一方、地元の大声援を受ける世界No.1、ジーノ・ティティクルのオフは「回復」から始まった。昨年の最終戦(CMEグループ・ツアー選手権)前に手首を負傷。そのため12月は患部の保護を優先し、クラブを握らずリフレッシュに充てたという。

「本格的にスウィングとシークエンスを作り始めたのは、ここ3〜4週間です」

急ピッチでの調整。それゆえに「アイアンショットに100%の自信があるわけではない」と本音も漏らす。

そんな彼女が短期間で取り組んだのが、持ち球であるフェードボールの修正だ。

「ストックショット(標準的なショット)が、少しフェードしすぎていました」

曲がり幅が大きくなれば、当然着弾点のバラつきも大きくなる。その誤差を狭め、よりタイトなコントロールを取り戻すための試行錯誤を続けてきた。世界1位として初めて迎える母国開催。「結果よりもプロセスに集中したい」と語る彼女だが、その瞳は冷静に自身の弾道を見極めている。

画像: 山下美夢有とジーノ・ティティクル

山下美夢有とジーノ・ティティクル

3週間前、「ヒルトン・グランド・バケーションズトーナメント・オブ・チャンピオンズ」で幕を開けた26年LPGAツアー。開幕戦では山下が5位タイ、ジーノが7位タイと上々のスタートを切ったトップランカーの二人だが、「フィジカル強化で安定」を目指し、盤石の土台を築いて乗り込んできた山下と「怪我からの回復と技術的な微調整」を経て、実戦の中で感覚を研ぎ澄まそうとするジーノ。アプローチは対照的だが、目指す頂点は同じだ。明日の開幕戦、パタヤの熱風の中で、二人の「答え」がどのような形でスコアカードに刻まれるのか。アジアのゴルフファンが注目している。


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