朝の冷たい豪雨から一転、午後には強風が吹き荒れるという「1日で2つの季節」を味わうことになった「ジェネシス招待」の初日。 悪天候の影響で、舞台であるリビエラCCには、世界トップクラスの選手たちでさえ首を傾げる“ある怪現象”が起きていた。先週の「AT&Tペブルビーチプロアマ」で優勝し、地元LAへの凱旋試合となったコリン・モリカワは、初日を3アンダー(暫定5位タイ)という好スコアでまとめた。しかし、ホールアウト後の彼の口から出たのは、名門コースの異変に対する驚きの言葉だった。

止まるのに、速い。「矛盾」に満ちたグリーン

「正直、どうやってこんな状態に仕上げたのか分からない。こんなグリーンは見たことがないよ」

モリカワが驚愕したのは、グリーンの状態だ。通常、リビエラといえば「硬くて速い」のが定石だが、今週は連日の雨により、コース全体が極端に軟らかくなっている。

「ラフからのフライヤーで打っても、どんなクラブでもグリーンでボールがピタリと止まるんだ」

しかし、異常なのはここからだ。ボールが落ちた瞬間に止まるほど軟らかいにもかかわらず、いざパッティングをする際の「転がり」は信じられないほど速いというのだ。アプローチはダーツのように止まるが、パットはガラスの上のように滑る。この「軟らかいのに速い」という矛盾したコンディションが、選手の距離感を狂わせている。

同日プレーしたローリー・マキロイも、この特殊な状況の餌食になった一人だ。18番ホール、フェアウェイからのセカンドショット。9番アイアンで放たれたボールはピンそばにキャリーしたものの、そこから強烈なバックスピンがかかり、なんと30フィート(約9メートル)も戻ってしまったのだ。

スピンがほどけない軟らかさと、下り傾斜をどこまでも転がり落ちるスピード。雨のリビエラは、晴天時とは全く別の顔で選手たちに牙を剥いている。

モリカワの意外な収集癖と「勝利のジンクス」

そんなタフなコンディションの中でも、暫定5位タイと上位に食い込んだモリカワ。先週の優勝と第一子妊娠の発表を経て、彼の精神状態は極めてリラックスしているようだ。 会見では、そんな彼の意外な一面、お茶目な「収集癖」が明らかになった。

画像: ペブルビーチの鉛筆でリビエラをラウンドしていると語ったコリン・モリカワ(写真は25年AT&Tペブルビーチプロアマ、撮影/岩本芳弘)

ペブルビーチの鉛筆でリビエラをラウンドしていると語ったコリン・モリカワ(写真は25年AT&Tペブルビーチプロアマ、撮影/岩本芳弘)

実は彼、先週優勝したペブルビーチのスコア記入用「鉛筆」をこっそり持ち帰り、今週の試合でも使っているというのだ。

「ジュニアや大学時代から、良いプレーをしたコースや勝ったコースの鉛筆を余分に持ち帰る癖があったんだ。プロになってからは『もういいや』と思っていたんだけど、結局オーガスタ・ナショナルの鉛筆なんかは集め始めちゃってね(笑)」

ペブルビーチという象徴的な場所で勝てた記念の鉛筆。それをポケットに忍ばせ、今週の厳しいラウンドを戦っている。記者から「日曜日の優勝に備えて、リビエラの鉛筆ももう確保した?」と気の早い質問が飛ぶと、彼は笑ってこう答えた。

「いや、まだその心配はしていないよ」

優勝が決まってからでいい。そんな自信の裏返しとも取れる余裕の表情。矛盾に満ちたリビエラのグリーンを攻略し、彼が日曜日に「LAの鉛筆」をコレクションに加えることができるのか。充実の時を迎えている29歳のプレーから目が離せない。

コリンの優勝と第一子妊娠にシェフラーは


This article is a sponsored article by
''.