フジクラの新型「SPEEDER BOOST」
3月5日フジクラに新しいシャフトが誕生します。その名も「SPEEDER BOOST」。
既存のメインモデル「SPEEDER NX」や、ジュエルラインの「DIAMOND/PLATINUM」とは一線を画す、全く新しいコンセプトのモデルです。外観にはホワイトベースにロゴを配した斬新なデザインが採用されています。

外観はホワイトのシャフトカラーにSPEEDER BOOSTのロゴを配した斬新なデザインを採用。
ブランド代名詞である「SPEEDER」に、「強化・増幅」を意味する『BOOST』を加えたネーミングで、最大の特徴は、「誰が振っても明確なしなりを実感できる」点にあります。
手元と先端の両方にキックポイントを持つ、いわゆる「ダブルキック」を採用。「SPEEDER NX」シリーズで培った「VTCテクノロジー(トルクを可変させ制御する技術)」を搭載しつつ、手元と先端の曲げ剛性を意図的に抑えた「VTC×ダブルキック」という設計が、かつてない挙動を生み出します。
※VTCテクノロジーとは
トルクを可変しコントロールする革新的なテクノロジー

SPEEDER BOOSTは40、50、60グラム台の3つの重量がラインナップされています。
SPEEDER BOOST 40
R 44.5グラム/トルク6.9/キックポイント先/元
S 45.5グラム/トルク6.9/キックポイント先/元
SPEEDER BOOST 50
R 54.0グラム/トルク5.6/キックポイント先/元
S 55.0グラム/トルク 5.6/キックポイント先/元
SPEEDER BOOST 60
S 64.0グラム/トルク4.5/キックポイント先/元
テストクラブ:PING G440 MAX 45.75インチ
40 Rシャフト振動数 190CPM
40 Sシャフト振動数 202CPM
では早速40グラム台の「SPEEDER BOOST 40」から検証していきたいと思います。
SPEEDER BOOST 40
40はRとSの2フレックスの展開です。Rフレックスのテストクラブのシャフト振動数は190CPM。ワッグルした瞬間から大きなしなりを感じ取れます。ダブルキックポイントのシャフトは、切り返し時に少しの力でも手元部分のしなりを感知できますが、中間部分はややしっかりとしているため、先端部分の動きをアシストしてくれます。
特筆すべきは、軽量・軟らかいシャフトにありがちな「振り遅れ感」がないことです。インパクトエリアでは先端が大きくしなり戻るため、手が先行しすぎることなく、ヘッドがしっかりと前へ出てボールを捕らえてくれます。インパクト時の「当たり負け」もなく、打点ブレによる不快な振動も感じさせません。ターゲットとなる層にとって、非常に心地よい打感に仕上がっています。
ヘッドスピードが速くない方でも、シャフトのしなりを最大限に使ってフィニッシュまで振り切れるため、明確なスピードアップが可能です。高い打ち出し角の力強い球筋で、飛距離アップを実感できるはず。ヘッドスピードが落ちてきた方や、レディスゴルファーにぜひ試していただきたいフレックスです。

SPEEDER BOOST 40
SフレックスはRフレックスに対してシャフト振動数が10以上アップして全体的な剛性は増すものの、挙動イメージは共通しています。切り返しに大きな力を必要とせず、自然な切り返しができる手元剛性は理想的なプレーンに導き、楽にシャフトのしなりを生み出します。そして、スムーズにヘッドをインパクトエリアに導いてくれます。
しなり戻りのスピード感も秀逸で、フェースが開くことなくヘッドを飛球線方向へ押し出してくれるため、つかまりの良いドローボールがやさしく打てます。弾道は高めながら、吹け上がりは皆無。「シャフトのしなりで飛ばす」醍醐味を味わえます。
「40S」は、ヘッドスピード40m/s以下のゴルファーにとってメリットの大きい、マルチな要素を持った仕上がりと言えるでしょう。
SPEEDER BOOST 50
Rフレックスは40グラム台よりも約10グラム、増したことでしっとりとしたフィーリングが加わり、挙動になめらかさが加わりました。ゆっくりとしたテークバックでもスムーズに切り返しできる手元剛性は、アウトサイドからのスウィング軌道を修正しやすく、理想的なスウィングプレーンに導いてくれます。先端部分ではしっかりとヘッドを動かしてくれるので、ボールを右へ逃がさずにとらえてくれます。

吉田氏が考える「SPEEDER BOOST」の4Sと5Sの弾道分布図
手元で蓄えたパワーを効率よく先端へ伝え、エネルギーを増幅させる――まさに「SPEEDER BOOST」の真骨頂と言えるオートマチックな挙動です。
個人的には、この「50 R」こそシリーズの魅力が最も詰まったフレックスだと感じました。まずはこのRフレックスから試していただくことで、このシャフトのポテンシャルを理解できるはずです。
Sフレックスは一般的なシャフトのSフレックスと比較するとしなりを感じます。ワッグルした際に感じるしなりが特徴的な「SPEEDER BOOST」ですが、Sフレックスなら普段使っているシャフトと打ち比べても、数発でタイミングが同調し、「SPEEDER BOOSTの持つ」シャフトの特長を感じられるでしょう。
ダウンスウィングのタイミングの取りやすさと先端部分のシャフトの動きを生み出すダブルキックシャフトは、スウィンガータイプのゴルファーにヘッドスピードアップをもたらし、シャフトに蓄えたパワーをインパクト時にボールに効率的に伝えることができます。

先端剛性は高めに設定されており、「VTC」の効果で当たり負けもしません。推進力のある、吹け上がらない強弾道は圧巻です。一般的なヘッドスピードの方でも、パワーヒッターのような「シャフトを大きくしならせるインパクト」を実現でき、飛距離アップに必要な挙動を体感できるでしょう。
「軟らかいシャフトは頼りない」という先入観を払拭し、今までにないパフォーマンスと発見を与えてくれる「50 S」。食わず嫌いせず、選択肢に入れていただきたい一本です。
次回はスピーダーブースト60グラム台、そして軽量ヘッドとのマッチングなどをお話ししたいと思います。


