
写真は富士山を望めるサンメンバーズCC
そのゴルフ場とは山梨県上野原市に位置するサンメンバーズCC。まずはその火災の概要を──。今年1月8日、山梨県上野原市と大月市にまたがる扇山で発生した火災は、瞬く間に延焼。消失面積は約396haと県内の山林火災では戦後最大の被害となった。一時は大月市の民家付近まで延焼し、138世帯に避難指示が出たほど。地元消防団、上野原市消防本部をはじめ、自衛隊からは1500人、延べ55機のヘリコプターが出動して消火活動に当たり1月24日にようやく鎮火に至った。
その指揮本部として機能したのが同CCというわけだ。
きっかけは同CCの従業員が地元消防団の役員をしていて、そこから消火本部の場所を提供してほしいという要請があったという。
その辺の事情を取締役支配人の豊田茂良氏は──。「ゴルフ場は地場産業です。地域のために役立つのであればと快諾しました。要請を受けて10日からゴルフ場をクローズし、クラブハウスの一部と駐車場を開放しました。ハウスは隊員の方の休憩場、駐車場には消防や自衛隊の車両が置かれました」。
同CCに延焼の被害はなかったものの、営業面ではかなりの痛手を負ったという。10日からの3連休、その後の平日も満員の予約だったが、すべてキャンセルになった。それでも「地元の役に立ったのであれば本望です。こういった災害は起こってほしくはありませんが、今後もできる限りの協力は惜しみません」(豊田氏)と、地域貢献への賛意を語った。
広大な敷地を持ち、道路、電気、ガス、上下水道のインフラが整備され、コースによっては発電機まで所有しているゴルフ場には、災害時の緊急避難場所として、多くの地域で期待が寄せられている。
同CCは1981年開場。設計は林昭好。90万㎡に18ホールの丘陵コース。関東西部に住む人にとってはアクセス至便。一度、足を運んでみてはどうだろうか。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年3月24日号「バック9」より
