
「痛みではなく疲労」と話したマキロイ。初日にティーオフできるのか、注目だ(写真は25年全英オープン、撮影/姉崎正)
松山英樹の「超・看板組」と、出場が危ぶまれたマキロイの現在地
開幕に先立って発表された初日のペアリング。松山英樹は、マキロイ、そして世界ランク上位で日本にも所縁があるザンダー・シャウフェレという、これ以上ない「超・看板組」に入った。ティーオフは現地時間の木曜午後(日本時間の金曜深夜2時42分)。マキロイの爆発的な飛距離と、シャウフェレの精密機械のようなオールラウンドなゴルフに対し、松山がどのようなアイアンショットで対抗するのか。メジャー大会さながらの極限の緊張感の中で、世界トップの3人が直接火花を散らすこのグループは、大会初日の最大のハイライトとなりそうだ。
しかし、この夢のペアリングにおいて、マキロイが果たして万全な状態でティーイングエリアに立てるのか、世界中が固唾を飲んで見守っていた。現地時間の水曜日、メディアの前に現れたマキロイは、現在の赤裸々な状態を明かした。
【英語動画】笑顔でメディアの前で現状を語るマキロイ【PGAツアー公式X】
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x.com「確実に良くなっているよ。練習場で6番アイアンまで打ったけれど、感触は悪くなかった。先週の土曜日の朝、ベイヒルの練習場ではアドレスをとることもできない状態だったからね。それに比べれば明らかに良くなっている」
痛みの原因については「ジムでのヒンジパターンのトレーニング中に、少し過伸展(反りすぎ)してしまったんだ」と告白。しかし、表情は明るい。
「ティーオフまであと20時間ほどあるから、1時間ごとに様子を見る。出場は直前での判断になるだろうけれど、すべての兆候は良い方向に向かっている。薬が驚くほど効いているしね」
ちなみに、この日、練習場で打った最初のショットについて聞かれると、「最悪だったよ(笑)。30ヤードのチップショットを打とうとしたら、トップして100ヤードくらい飛んでしまったんだ」とユーモアを交えて笑い飛ばした。
さらに詳しい状態について問われると、「痛みというより、筋肉が敏感になって疲労している感覚だ。関節や構造的なダメージではないから、プレーしても悪化するリスクは絶対にない」と力強く語った。
不安を抱えるマキロイにとって、TPCソーグラスのセッティングが味方になるかもしれない。「コースがかなり硬くドライだから、腰に負担のかかるドライバーを多用しなくて済むのはありがたいね」と分析。「2009年から出ているコースだから、ティーショットの狙い所はすべて頭に入っている。この後はウェッジとパターだけを持って9ホール歩き、グリーン周りのラフや硬さの感覚だけを確かめるよ」と、コースを知り尽くしたベテランならではの省エネ調整で本番に備える構えだ。
またマキロイは、月曜日にCEOのブライアン・ロラップ氏と約1時間、電話で話し、水曜朝に発表されたツアーの大改革案について「ツアーが進むべき方向として非常にポジティブだ」と支持を表明するなど、ツアーの顔としての役割も果たしている。
回復をアピールした王者マキロイ、そして我らが松山英樹や久常涼、金谷拓実をはじめとするトッププロたちが、自然の猛威とコースの罠をどう乗り越えていくのか。手に汗握る4日間の激闘が、今、始まる。


