
▶西村至央(にしむら・ゆきひさ)
解説者:西村至央プロ
1977年生まれ。専修大学ゴルフ部出身。USGTF公認プロ。師匠である伊澤利光プロのゴルフ理論を学び、ティーチングの世界へ。2009年には専修大学同期の近藤智弘プロのコーチを務める。2010年USGTFティーチング・オブ・ザ・イヤー受賞。ミライズゴルフアカデミーヘッドプロ。
アマチュアは「傾斜地ショット」を勘違いしている

「つま先上がりは引っかけやすい。この思い込みがスコアを崩すきっかけになるんです」(西村)
ギアの特性やスウィング理論に詳しい西村至央プロはこう語る。
「ゴルフは傾斜地でプレーするスポーツですから、傾斜地の攻略は欠かせません。ですが、左右の傾斜地、つまりつま先上がり&下がりで勘違いをしているアマチュアが意外に多いんです」(西村・以下同)
アマチュアは何を勘違いしているというのか?
「つま先上がりは引っかけやすく、つま先下がりはスライスしやすい。そう思っているアマチュアがほとんどです。ただ、現実は違います。つま先上がりで右に飛んだり、つま先下がりで左に引っかけたり……。そういうアマチュアが多いはずです。イメージした球とは異なる逆球が出るわけです。つま先上がりでは確かに引っかけが出やすいですが、それを警戒しすぎて右に飛ぶこともあるんです。同じようにつま先下がりではスライスが出やすいですが、よく引っかけも出ます。左右の傾斜地では、左右どちらにも曲がる可能性があるわけです。それをまずは理解することです」
言われてみるとそうかもしれない。アマチュアがひとたび右の斜面に打ってしまうと、いつまで経っても右斜面から出てこられない。そんな光景を見かけたことがあるはずだ。だが、雑誌や動画のレッスンではつま先上がりは左に行きやすく、つま先下がりは右に行きやすいと教える場合がほとんど。
この点について西村プロは、「確かにつま先上がりは左、つま先下がりは右、そういう傾向はあります。ただ、その思い込みが危険なんです。引っかけやすいからとフェースを開いたり、スライスするからとフェースを返したりすれば、どんな球が出るかわからなくなります。であれば、曲がり幅を小さくすることを意識すべきです。スライス要素やフック要素を巧みに加えることでボールの曲がり幅を抑えられれば、狙った方向に打つことは可能ですからね」
傾斜地はスコアが崩れやすい……その原因を整理してみた!

傾斜地には、左右どちらにも曲がる要素が含まれている
①「つま先上がりは引っかけ。つま先下がりはスライス」そう思っていませんか?
「つま先上がりは引っかけやすく、つま先下がりはスライスしやすい。これは間違いないのですが、クラブの特性で出やすいミスです。クラブが扱えるプロや上級者に多いミスと言えます」
②アマチュアに本当に多いミスは……「つま先上がりは右に行きつま先下がりは左に行く」
「つま先上がりでダフる(右斜面から出られない)のはトウダウンやインサイドアウト軌道が原因。つま先下がりで引っかけるのはフェースが返るからでアマチュアに起きやすいミスです」
➂その理由とは?「左右の傾斜地では引っかけもスライスも両方が出る!」
「つま先上がり&下がりの特徴を見ると左右どちらにも曲がる要素が含まれています。クラブはどんな動きになるのか? 体をどう使うとスウィング軌道はどうなるのか? そこを理解すれば傾斜地ショットは簡単なんです」
【つま先上がりの特徴】
●引っかけやすい
●ダフリやすい
●インサイドアウト軌道になりやすい
●フェースが開きやすい
【つま先下がりの特徴】
●スライスしやすい
●トップしやすい
●アウトサイドイン軌道になりやすい
●フェースが閉じやすい
左右の傾斜地でも曲がらずに飛ばせるコツ
つま先上がり&下がりでは、ボールが曲がるのが当たり前。多くのアマチュアはそう考えるだろう。傾斜地からでも曲がらずに飛ばせる方法とはどういうものなのか?
「たとえば、ヘッドのトウが浮きやすいつま先上がりは、それだけでフェースが左を向くことになります。そこでボールのつかまりを抑える、オープンスタンスやウィークグリップといったスライス要素を加えるわけです。そうすると引っかけが抑えられるんです。そこでポイントになるのが、打つ前のセットアップです。つま先上がり&下がりは、ほぼアドレスで対処できるんですよ」
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週刊ゴルフダイジェスト3月31日号やMyゴルフダイジェストでは、「つま先上がり」「つま先下がり」それぞれの具体的な対処法を3つのポイントに分けて解説している。気になる方は週刊ゴルフダイジェストかMyゴルフダイジェストでチェックしてください!
Myゴル後編はこちら(後編は有料です)
写真/増田保雄
協力/葉山国際カンツリー倶楽部
週刊ゴルフダイジェスト3月31日号「つま先上がり&下がりの正しい対処法」より一部抜粋
