
パターの名手と言われてきたB・スネデカー。写真右は16年マスターズ(撮影/姉崎正)だがオデッセイ「ホワイトホットXG ロッシー」を10年以上使用し続けてきた。本人は「プエルトリコから」と話すが、写真左は、その1週前のコグニザントクラシック(PHOTO/Getty Images)からスパイダーパター(米誌報道によると特注)を使用している
ビッグイベントの狭間でトッププレーヤーがスキップしているとはいえザンダー・シェウフェレやマシュー・フィッツパトリック(ともに7位タイ発進)ら、今季好調なメジャーチャンピオンも出場する大会でベテランが大健闘した。
もともとパットの名手でツアー9勝、12年には年間王者にも輝いているスネデカーが本領を発揮。ストロークゲインド:パッティングは+5.092で堂々の1位だ。
「今日はパットが絶好調でストレスのないプレーができて良かったです。大好きなコースで出だし2ホールバーディ発進だったので気分良く回れました」
好調の原因は2週間前に10年以上使い続けてきたオデッセイ「ホワイトホットXG ロッシー」をテーラーメイドの「スパイダー ツアーX(特注)」に替えたこと。
【動画・10分半】スネデカー、12番Hの約14mのロングパットバーディは1:45~【PGAツアー公式YouTube】
PGA TOUR Highlights | Round 1 | Valspar Championship | 2026
www.youtube.com「替えた直後のプエルトリコ(アーノルド・パーマー招待と同週開催)ではパッティングはすごく良かったのにカップインまで行かなかった。でも使い続けたら2~3メートルのパットが格段に良くなりました。今日はロングパットもいくつか決められました」
パターを替えたのは「最近マレット(スパイダー)を使っている選手たちが好結果を出しているから。データを見ても明らかなので自分も試してみようと思って替えました」と流行に乗った格好だ。
自己中心的になりがちなゴルフ界でスネデカーは相手への共感力を持つ温かい心の持ち主。プロアマ大会などでは彼とプレーしたがる人が多い。その人柄のベースにあるのが幼い頃の思い出だ。
スネデカーが8歳のとき両親はテネシー州ナッシュビルにある質屋を買った。小学生の頃、放課後はいつも母キャンディスさんを手伝って店番をした。
「母は最高の店主でした。本当に困っている人や助けを必要とする人を大勢助けてきました。母は人助けをすることに幸せを感じていたのです。その姿が僕の胸に深く刻まれています」
母の背中を見て育った少年はプロとなり12年にフェデックスカップのタイトル(年間王者)を獲得し1000万ドル(約15億円)のボーナスを獲得した。その際、妻マンディさんとともにスネデカー財団を設立。テネシー州の恵まれない若者のために6000万ドル(約90億円)もの基金を集めてきた。
その功績が認められ今年の2月AT&Tペブルビーチ・プロアマではゴルフダイジェストとモントレー半島財団が贈るAT&Tレガシーアワードを受賞した。母は6年前に他界したが彼女の意志は息子にしっかりと受け継がれている。
これまでライダーカップやプレジデンツカップで副キャプテンを務めてきたが、今年はプレジデンツカップのキャプテンに任命された。すでに過去のキャプテンや出場選手たちにリサーチをおこない「何がうまくいって、何がうまくいかなかったのか」を調査済み。そのデータを実戦に活かすつもりだ。持ち前の共感力できっとグッド・キャプテンになってくれるだろう。
その前にバルスパーの2日目以降も上位争いをしてもらいたいものだ。


