LIVゴルフ初のアフリカ大陸開催に沸き立つ「ザ・クラブ・at・ステイン・シティ」。9万枚のチケットが売れ、大観衆が詰めかける熱気の中、地元南アフリカの誇りを背負う「サザン・ガーズGC」が見事に団体戦の首位発進を決めた。しかし、母国ファンの大歓声に包まれた華やかなリーダーボードの裏側には、メンバーの一人であるシャール・シュワーツェルが演じた、密かで壮絶なヒューマンドラマが隠されていた。
画像: 観客の声援に応えながら感慨深げに歩を進めるシャール・シュワーツェル(提供/LIVゴルフ)

観客の声援に応えながら感慨深げに歩を進めるシャール・シュワーツェル(提供/LIVゴルフ)

前夜の「棄権」の申し出と、キャプテンの言葉

事の発端は、開幕前日の水曜日の夜遅くに遡る。前週のシンガポール大会から深刻な背中の痛みを抱えていたシュワーツェルは、キャプテンのルイ・ウエストハイゼンに電話をかけ、苦渋の決断を口にした。

「背中が本当にひどい状態で、明日プレーできるかどうかも分からない。無理に出場して悪いプレーを見せ、チームの足を引っ張るくらいなら、他の控え選手に枠を譲りたい。チームを失望させたくないんだ」

しかし、10代の頃からの長年の盟友であり、共に南ア開催実現のために何年も奔走してきたウエストハイゼンは彼を強く引き留めた。

「僕らはここまで、この大会のために長く努力してきたじゃないか。君には間違いなくここでプレーする資格がある。だから、せめて挑戦してくれ」

キャプテンからのその熱い言葉が、痛みで折れかけていたシュワーツェルの心に再び火をつけた。

4時間前の必死の処置と、第1打の涙

翌朝、通常であればスタートの2時間前にコース入りする彼だが、この日は異例となる4時間前に到着。ジャグジーや特殊なマグネシウム風呂に浸かり、針治療を受け、さらには鎮痛剤を服用するなど、ありとあらゆる懸命な処置を施して1番ティーへと向かった。

彼を迎えたのは、地鳴りのような母国ファンの大歓声だった。

「ティーイングエリアへと歩いていく途中、自分のキャリアの中でも数えるほどしか経験したことのない、全身の鳥肌が立ち、針が体を貫くような感覚になった。あまりの歓声に涙が出てきたんだ。『わあ、これからティーショットを打たなきゃいけないのに、俺は泣いてる場合じゃないぞ』って自分に言い聞かせたよ」

【動画・24分半】C・シュワーツェルの1番ティーショットの大歓声からハイライトスタート【LIVゴルフ公式YouTube】

画像1: FULL HIGHLIGHTS | LIV Golf South Africa Round 1 | 2026 www.youtube.com

FULL HIGHLIGHTS | LIV Golf South Africa Round 1 | 2026

www.youtube.com

極限の満身創痍でスタートしたラウンドだったが、ファンの熱狂的な声援が最高の特効薬となった。15番のティーショットで再び背中に激痛が走り、終盤はドライバーを封印して3ウッドで凌ぐ場面もあったが、終わってみればボギーなしの5アンダー「66」という奇跡的なスコアを叩き出した。

「ファンのこれほど激しい応援がなければ、今日を乗り切ることは絶対にできなかった」

自らの痛みを押し殺し、母国の熱狂に応えたシュワーツェルの不屈の精神は、南アフリカのゴルフファンの胸に深く刻まれたはずだ。

個人戦首位はデシャンボーとハウエル


This article is a sponsored article by
''.