米女子ツアーの最前線で戦いながら、名門スタンフォード大学で学業にも全力で取り組むトッププロ、ローズ・ジャン。「フォーティネット・ファウンダーズカップ」初日、彼女は1アンダーの「71」でまとめ、手堅いスタートを切った。しかし、彼女の本当の凄さはスコアボードの数字だけでは決して測れない。なんと彼女は、初日のティーオフを迎える直前まで「現役大学生としての過酷な戦い」を繰り広げていたのだ。

15ページの論文と「未送信」のオチ

大会初日を終えた公式会見。ゴルフのプレー内容を振り返った後、記者の関心は彼女の「大学の課題」へと向けられた。実は彼女、考古学の授業の一環である「ビール醸造」に関する最終論文の執筆に追われていたのだ。

画像: ローズ・ジャン(写真は23年TOTOジャパンクラシック、撮影/大澤進二)

ローズ・ジャン(写真は23年TOTOジャパンクラシック、撮影/大澤進二)

「論文は終わったわ。参考資料や画像も含めて、最終的に15ページの大作になったの」と前夜に書き上げたことを笑顔で報告。「考古学者が米の粉砕や糖化にそこまで関心を持っているとは知らなかったわ」と充実した学びを振り返った。だが、記者が「で、もう送信したの?」と尋ねると、「今日は見直しと校正をしてから提出する予定。だから、まだ送信ボタンは押していないのよ」という、大学生ならではのリアルなオチをつけて会場を笑わせた。ゴルフの最高峰の舞台でアンダーパーを叩き出しながら、課題の提出期限とも格闘する彼女の異次元な文武両道には驚かされるばかりだ。

父が繋ぐ、次世代への恩送り

そんなローズの活躍の裏で、今大会ではもう一つ心温まるサイドストーリーが生まれていた。スポンサー推薦で出場したアマチュアのビクトリア・クイが、プロに混ざって1アンダー「71」の健闘を見せたのだ。ビクトリア自身、実はこのコースのメンバーであり、地の利を活かした好発進でもあった。

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そして今週、彼女のバッグを担いでコースを歩いているのは、他でもないローズの父、ハイビン・ジャン氏である。「彼は5年来の私のメンターなんです。コースマネジメントはもちろん、メンタル面でのコントロールにおいて素晴らしい助けになってくれています」とビクトリアは感謝を口にする。さらに「ローズも選手としての私のメンターです」と語り、ジャン親子が揃って彼女の成長を支えている事実が明かされた。

自らは学業とゴルフの両立という険しい道を笑顔で歩み、6月には卒業式を迎えるローズ。そして父は、次世代のアマチュア選手にその知見を惜しみなく注ぎ込む。スコア以上の価値を生み出すジャン親子の美しい「恩送り」の連鎖が、ゴルフ界の未来を明るく照らしている。


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