地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

連載101回目は、本企画の第13回に登場した「ゴルフ工房ゲイン」の森本暁さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はロマロ「Ray V-V1 UT」と「PROTO95」がオススメとのこと。

工房店主の森本さんが特徴を語る

「今回ご紹介するのは、ロマロのラインナップでも根強い人気を誇るユーティリティ『Ray V-V1 UT(3番)』に、前回アイアン編でもご紹介した『PROTO』シャフトを装着したセッティングです。ヘッドは中〜上級者に絶大な支持を集める、コンパクトでつかまりを抑えた洋ナシ形状が特徴です。左へのミスを恐れることなく思い切り叩いていける安心感があり、小ぶりなヘッドゆえに操作性も抜群。上下左右の打ち分けなど、弾道を自在にコントロールしたいプレーヤーの意図に鋭く反応してくれます。また、フェース面には高強度マレージング鋼のカップフェースを採用しており、強烈な弾きによる高初速と、高弾道で飛距離をしっかりと稼いでいける力強さを兼ね備えています」

画像: 「Ray V-V1 UT」と「PROTO95」の組み合わせ

「Ray V-V1 UT」と「PROTO95」の組み合わせ

「そして、知る人ぞ知るこの『PROTO』シャフトですが、その特性を一言で表現するならば『重軟』という言葉が相応しいでしょう。ワッグルした瞬間にヘッドの重みをダイレクトに感じることができ、実際に球を打つと、切り返しでしっかりと『タメ』が作られるため、スウィングのタイミングが非常に合わせやすいのが魅力です。重量帯はありながらも、決して振り遅れることなく粘り強くしなり戻るため、押し込みの強い分厚いインパクトが期待できます。打ち出し角も十分に確保できるため、高さでグリーンに止める攻めのゴルフが可能になりますし、シャフト全体が緩やかに、かつ一定のテンポでしなるため、方向性のバラつきが抑えられ、卓越した安定感を発揮してくれるはずです」

堀越プロに印象を聞いた

「今回試打するのは、ロマロの『Ray V-V1 UT(21度/3番相当)』と、マットブラックの質感に無刻印という、どこか謎めいた佇まいのシャフト『PROTO95』の組み合わせです。ロマロは当企画でも屈指の人気ブランドですが、今回のヘッドは2020年の発売以来、熱心なユーザーから今なお絶大な支持を集めている名器と聞き、期待が高まります。ヘッド形状はやや小ぶりで、アイアンの延長線上でラインを出すイメージが湧きやすいフォルムです。FP値(フェースプログレッション)が大きく、刃が出ているため球を拾いやすそうな安心感がありますね。ロフトは21度ですが、アドレスではしっかりとフェース面が見えるため難しさを感じさせない視覚的な工夫も光ります。一方、シャフトは中央に『PROTO95』と刻まれているのみの、極めてストイックで精悍なデザインです。一見してブランドが特定できないこのミステリアスな外観は、自分だけの『特別な1本』を手にしているような高揚感を与えてくれます。ラインナップを調べるとパターからアイアン用(75g台〜130g)まで幅広く、今回のユーティリティ・ショートウッド用は、特につかまりの良さを重視した設計とのことです」

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験に裏打ちされた豊富な知識と確かな試打技量で、大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験に裏打ちされた豊富な知識と確かな試打技量で、大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

実際に試打を開始!

※ドライバー換算でHS42m/sの試打データ
●キャリー/185.1Y
●総飛距離/195.3Y
●ボール初速/53.1m/s
●打ち出し角/16.4度
●スピン量/3890rpm
●着弾角/41.5度

「非常に安定性が高く、コンスタントに195ヤード前後を刻んでいける実戦派のユーティリティです。スピン量は4000rpm弱と適正値に収まっており、この飛距離域でもしっかりと高さを出していけるデータは素晴らしいです。シャフト挙動については、全体が素直にしなってくれるクセの少ないタイプに分類されます。ほどよい重量感のため、手打ちにならず体幹で振っていけるのが大きな特徴です。興味深いのはそのマッチング。ややつかまりを抑えたヘッドに対し、シャフトが積極的につかまえにいく動きを見せるため、両者が絶妙に調和し、結果として球の直進性が格段に高まっています。また、ヘッドに装填された2つのウェイトスクリューにより、好みの球筋や振り心地に合わせて柔軟にチューニングできる点も、こだわり派には嬉しい仕様ですね」

総評

画像: 「Ray V-V1 UT」はウェイト調整で弾道をコントロールできる

「Ray V-V1 UT」はウェイト調整で弾道をコントロールできる

「今回の『Ray V-V1 UT』と『PROTO95』のセッティングは、左への巻き込みを嫌うヘッドに、ほどよいつかまりを提供するシャフトをぶつけた、方向性重視の絶妙なパッケージだと感じました。シャフト自体はやや重量級ですが、しなりをしっかりと感じられるため、自分のスウィングテンポを崩すことなく、抜群の振り抜きを実現しています。メーカーHPには『レディスやシニアにも』との記載がありますが、実際に打ってみた印象では、ある程度のヘッドスピードがないと少々タフな挙動に感じるかもしれません。まずは今回の森本さんの工房のように、実際に手に取って試せる場所で、そのフィーリングを確かめてみることを強くオススメします」

THANKS/クレアゴルフフィールド

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