
地元宮崎で通算4勝目を挙げた永峰咲希(撮影/岡沢裕行)
上がり4連続バーディで申ジエを下す

最終18番でバーディパットを決めガッツポーズの永峰(撮影/岡沢裕行)
地元の声援を力に換えて永峰が躍動した。最終18番パー5。手前7メートルから打ったパットを見事にラインに乗せ、まるで遠隔操作しているようにカップに沈めて見せた。間髪を入れず右手で力強くガッツポーズ。地元の大ギャラリーから沸き上がる声援にキャップのひさしをつまんでこたえた。
グリーンサイドでは宮崎出身の「仲間」から祝福を受けた。大ベテラン大山志保をはじめ、同学年の柏原明日架、脇元華、山内日菜子、そして菅楓華。囲まれて拍手を浴び、晴れやかな笑みを浮かべた。
優勝インタビューでは地元からもらった力を言葉に換えた。
「前半は流れが悪くてなかなか優勝争いらしいゴルフができなかったんですけど、後半はいろいろな運も感じて、宮崎の大地が背中を押してくれるような感覚でプレーしました。18番のバーディパットは真ん中過ぎたくらいからラインに乗って入った確信があったので、早めにガッツポーズの準備ができました」
首位に2打差からスタート。前半アウトは1バーディ、1ボギーだったが、バックナインで爆発した。2オンに成功した10番パー5で1.5メートルのイーグルパットを決めてエンジン全開。15番パー4でピンまで残り172ヤードの第2打を9Wで1メートルにつけて2位に浮上し、16番パー3でティーショットを右上5メートルに乗せ、このフックラインを読み切ってトップに並んだ。さらに攻め手を緩めず、17番パー4は残り125ヤードの第2打を横1メートルにピタリとつけて単独首位へ。最終18番は手前から7メートルをあっさり沈めて優勝をもぎ取った。
開催コースのUMK・CCはジュニア時代から数えきれないほどラウンドをしたコースだが、苦手意識のほうが強かったという。
「多分(今日の)66はベストだと思います。このコースは出ても69、70。基本パターが入ってない。西風があまり好きじゃなくて、でも、今週は3日間ずっと東風、東から北だったので、それも回りやすかったところはあるんです。本当に苦手意識が強かったコースで勝てたのはすごい自信になりますし、申ジエさんに競り勝ったのもうれしいです」
テーラーメイドから「クラブ契約フリー」に大転換

地元のギャラリーが迎える最終18番パー5で3打目を放つ永峰(撮影/岡沢裕行)
今年はクラブ契約を昨年までのテーラーメイドからフリーにしたこともプラスに働いた。
「(クラブ契約をフリーにしたのは)年齢とともにオフの時間が足りない。その中で新しいものが出る、ボールも変わる。何からテストしていいかなって毎年思う。正直そこが一番大きかった。長いゴルフ人生でテーラーしか知らず、ここまできたので、他のメーカーさんをテストさせてもらって新しい発見もあるし、逆にテーラーのよさに気づくこともある。そういった意味でも他を使ってみないとですね」
地元で挙げた通算4勝目は過去3勝のどれよりも早いタイミングでの優勝となった。過去3勝で一番早いタイミングだったのは初優勝を果たした2018年フジサンケイレディスで4月下旬。それだけに今年はずっと目標としてきた初の年間複数回優勝へチャンスが広がる。
「複数回優勝を去年できなくて、今年も目標にしていた。まさかこんなに早く、しかも地元で勝てて、苦手だったコースで勝てて、ちゃんと相手を意識しながら自分のやることをやり切れて勝てた。こういう勝ち方ができるようになったんだなということで、より複数回優勝を目標にしたいなと思いますし、もう1回(2020年日本女子プロ以来の)メジャーに勝って3年シードももらいです」
成長を続ける30歳にはこの優勝もまだ通過点に過ぎない。
