大会に参戦した香妻陣一朗、浅地洋佑の両名が事前の会見で「LIVゴルフやインターナショナルシリーズの選手はパッティングが上手い」と話していました。様々な国で開催されるアジアンツアーやインターナショナルシリーズではグリーンの芝質の違いも大きく、選手たちは毎試合そのグリーンに対応するためにどんな練習をしているのでしょうか。
大会三日目の土曜日のラウンド後の練習と最終日の朝の練習グリーンに注目してみました。
選手だけでなく帯同キャディもエイムポイントを使い、ライン読みの擦り合わせをすることで、カップインの確率を上げようとしています。ちょうど2019年のアジアンツアー賞金王にもなったジャズ・ジェーンワタナノンド選手がキャディに傾斜の感じ方をレクチャーしていましたので話を聞くと「見た目だけでは惑わされることもある傾斜を正確に感じられるエイムポイントに助けられています」と話します。他には「ステーション(パッティングテンプレート)も使って練習しているよ」と教えてくれました。練習器具を使ったドリルの後は様々な距離と曲がるラインからエイムポイントを使ってラインを読み、グリーンのスピード、曲がり幅をインプットしている姿が見られました。

ジャズ・ジェーンワタナノンド(左)が帯同キャディに傾斜の感じ方を教えていた
そのステーションやパッティングテンプレートは、傾斜計を使って左右の傾斜が0%の真っすぐのラインを探すところからスタートし、テンプレートと呼ばれるストローク中のヘッドの動きが印刷されたマットを置き、カップやターゲットに向けてストロークします。イン・トゥ・インのストロークだけでなくボール位置や目線、打ち出し方向などのチェックも同時にできるテンプレートを使った練習は、多くの選手が取り入れています。

ヘッドの動きが確認できるテンプレートを使って練習するドリルは多くの選手が取り入れていた
アジアンツアーやLPGAの試合では練習グリーン上に線を書くことも許されていて、カップに対して真っすぐの線が引かれていることがあります。最終日の朝の練習グリーンでもその線を使って練習している選手も見られましたので、室内で練習できる線が引かれたパターマットの重要性も改めて感じます。

国内ツアーでは許されていないが、スタート前の練習グリーンで真っすぐのラインに直接線を引いて練習していた
そして最後はプレッシャードリルです。カップの周りをボールで囲み、ミスなく全球入れるまで終われないといったプレッシャーをかけながら練習するドリルのことです。土曜日の午後に練習していたタイチ・コー選手に話を聞きました。コー選手は香港出身で母親が日本人のハーフ。アメリカの大学を卒業し、アジアンツアーで活躍中の25歳。昨年のQTを6位で通過し、今季は日本ツアーにも参戦していきます。

香港出身で日本人とのハーフであるタイチ・コー選手はいくつかの練習メニューを確実にこなしていた
「いくつかのドリルを毎日やるようにしています。例えばテンプレートは真っすぐのラインだけではなく曲がるラインに置いてやることもあります。プレッシャードリルは6フィート、9フィート、12フィートの距離から合計で50フィートになるまで繰り返してパット数を数えています。PGAツアーの平均が12.7パットなので、それ以内におさめられるように集中して練習します。今日は11パットだったので調子は悪くないですね」(タイチ・コー)

より実戦的なプレッシャードリルをすることで練習でも集中力を高めて練習していた
メートルに換算して考えると2m、3m、4mの距離で様々な方向からカップインを狙い合計で18mになるまでパットし、合計のパット数が13パット以内になるように練習しているとのこと。こういったプレッシャーをかけたドリルを朝の練習グリーンやラウンド後、練習日にも取り入れることで、より実戦に近い感覚でパットに取り組んでいることが本番のパットに役立っているということのようです。
アジアンツアーは4年目、そして日本ツアー、将来はPGAツアーを目指すというタイチ・コー選手。英語のほうが楽だと言いますがしっかりした日本語で答えてくれました。今週開幕する「東建ホームメイトカップ」でも注目していきましょう。
