
左から中野麟太朗、竹原佳吾、安保卓哉。インタビューは3月の卒業式前後に実施した
卒業旅行のLINEグループを思わず“退会”!?
――このオフはどのように過ごしていましたか?
竹原: 大学のテストが終わった次の日くらいから、安保ともう一人と3人で1カ月ほどニュージーランドへ合宿に行っていました。向こうではスウィング改造とパッティングに重きを置いて。スウィングをシンプルにして再現性を高めるという改造に着手して、かなり苦戦もしたんですが、最後には形になって、球も飛ぶようになりゴルフがかなり楽になりました。
安保: 僕も竹原と一緒にニュージーランドへ。僕はスウィングを変えずに「何回回ってもアンダーが出る状態」に仕上げるつもりでラウンドをしまくったんですが、試合がないと調子をつかみづらいタイプなので結構苦戦してしまって。帰国してからは、大学時代からお世話になっている太平洋クラブ御殿場コースでショートゲームを磨き直しました。
――中野プロは?
中野: 何連戦もあるツアーに向けて、体力強化をメインにトレーニングに取り組みました。そのあと、ナショナルチーム時代のコーチ、ライアン・ラムゼイさんとミニキャンプを実施しました。開幕戦の「ISPS HANDA Japan-Australasia Championship」に出られることになって。大学同期8人で行ったオーストラリア・ケアンズへの卒業旅行と日程が丸被りしてしまって……僕だけ行けなかったんです。
竹原: そう、旅行の計画をLINEグループで話し合っていたら、急に麟太朗が抜けたんですよ(笑)。
中野: みんなの楽しそうな投稿を見るのが羨ましすぎて、全員ブロックしました(笑)。開幕戦に出られると決まった時は、旅行に行くつもりだったので少し悩んだんですが、父親に怒られて出場を決めました。でも、プロとしての賞金の重みを知ることができたので、あの経験は大きかったです。
「早稲田はアウェイ」からの脱却。同学年で挑むプロの世界
――男子ツアーは日大や東北福祉大出身者が多いですが、早稲田から3人同時にレギュラーツアー開幕戦の舞台に立つというのは快挙ですね。
中野: すごい「仲間がいる感」がありますね。アマチュアとしてツアーに出ていた時は、完全にアウェイでした、ずっと(笑)。悪いこと何もしていないのに、「早稲田だから敵」と思われている気がしていて。だから同期に2人いてくれるのは本当に心強いですし、いいライバルです。
竹原: 先輩プロに早稲田出身が少なくて肩身が狭い部分もあったので、同期と一緒に切磋琢磨して練習ラウンドもできるのは嬉しいですね。ただ、自分はこれまでレギュラーツアーへの出場はそれほどなく、日本オープンなど怪物級の難しいコースしか回ってきていません。いわゆる国内男子ツアーのセッティングがどれくらいなのかまだ想像がついていません。
安保: 僕は秋に大学を休学してプロ転向を決断しました。早稲田だけじゃなく、開幕戦に出る古瀬幸一朗(東北福祉大)や小田祥平(専修大)など、大学リーグ戦などでしのぎを削った同学年が多くいるので、意外と心強いです。
ルーキーイヤーの野望。「優勝(笑)」「最低2勝」
――いよいよ開幕戦「東建ホームメイトカップ」です。目標を教えてください。
竹原: 優勝ですね。まだ回ったことがないゴルフ場がほとんどですし、ルーキーということで、自分をアピールできる場が少ないので、スゴ腕のプロキャディさんをつけられるわけでもない。ディスアドバンテージはありますが、フレッシュさで戦います。東建多度の攻略法はあとで麟太朗に聞きます。
中野: 10アンダーの出し方(中野は昨年、初日を10アンダーでラウンド)を教えるよ(笑)。開催コースである東建・多度は伸ばせるホールとプレッシャーがかかるホールのメリハリがあるので、そこをどう耐えるかが大事ですね。僕の目標は……予選通過(笑)。というのは冗談で、優勝以外に目標は置きづらいです。1年を通して自分のベストなゴルフを続けるためのスタートダッシュを切りたいです。
安保: 僕はトップ10ですね。QTランクが低いのでトップ10に入ったら次の試合の出場権がもらえる。それをひたすら続けていきたいです。ルーキーイヤーの目標としては、下部ツアーの年間王者になって来季のシード権を獲得することです。
中野: 僕は今年の目標を英語で「beyond 2 wins(最低2勝)」と掲げています。日本語で「最低2勝以上」と書くとプロとしての実績もないし、見栄え悪いので、英語にしています(笑)。
竹原: 僕は「どんな試合でも、どんなゴルフ場でも絶対にアンダーで回る」こと。それを毎日続けられれば、必ず上位に入ってこられると思っています。
明るく、頼もしく、そして野心に満ちた早大卒のルーキートリオ。4月9日(木)から始まる東建ホームメイトカップで、彼らがどのような旋風を巻き起こすのか。ぜひ会場の東建多度カントリークラブ・名古屋へ足を運び、若武者たちの“プロ第一歩”をその目に焼き付けてほしい。
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早大ルーキートリオのフレッシュな野望に期待が高まる一方で、彼らを迎え撃つ国内男子ツアーには、さらにアツいドラマと覚悟を抱いて開幕を待つ男たちがひしめき合っています。本記事にも登場した中野麟太朗に加え、今季大ブレイクの予感が漂う若手の大砲、そして壮絶な病から奇跡の復活を遂げたベテランの「深すぎる本音」に迫る週刊ゴルフダイジェストの記事は関連記事からも読めます!
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昨季イーグル率1位の飛ばし屋が抱えていた焦りと苦悩。「ただ飛ばすだけではなく、強い球を打ちたい」と語る、プロ3年目の次なる進化とは
● 片岡大育の“執念”:
突然の「顔面神経麻痺」という絶望から這い上がり、QTファイナルで若手たちを逆転して1位に輝いた37歳。「飛ばしの時代でも精度で勝負する」という、ベテランの不屈の生き様
世代もプレースタイルも、背負っている境遇も全く違う3人の男たちが激突する2026年の国内男子ツアー。開幕戦が100倍面白くなるディープなインタビューの続きは、ぜひこちらからお楽しみください!
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【インタビュー】今注目の3選手! <後編>出利葉太一郎「“飛ばすだけ”もひとつの魅力」&片岡大育「“生涯現役”目指します」
