女子ゴルフの今季国内ツアー第6戦「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」最終日が12日、埼玉県の石坂ゴルフ俱楽部(6580ヤード、パー72)で行われ、単独トップで出た台湾出身の22歳、ウー・チャイェンが通算10アンダーで逃げ切り優勝を飾った。昨年11月の「大王製紙エリエールレディス」以来のツアー通算2勝目。2位には「68」の猛チャージを見せた佐久間朱莉と、岩井明愛が入った。2位タイ発進の安田祐香、吉田鈴、小林光希は通算6アンダーの5位タイに終わった。
画像: ツアー2勝目を飾った台湾のウー・チャイェン(撮影/大澤進二)

ツアー2勝目を飾った台湾のウー・チャイェン(撮影/大澤進二)

攻めの姿勢を引き出した「長尺パター」と「キャディの存在」

3打差のリードを持って迎えた18番グリーン。1.5メートルのパーパットこそ外したが、返しのボギーパットを確実に沈めた。優勝が決まった瞬間、歩み寄るキャディに対し、長尺パターを握った両手を高々と挙げ、万歳ポーズで喜びを爆発させた。

「ダボでもいいと思ってグリーンに上がりました」と語ったウーだが、そこに至るまでは苦しい展開が続いていた。

前半、5番(パー4)で2メートルのパーパットを外してボギーが先行。8番(パー4)で1メートルにつけてバーディを取り返したものの、続く9番(パー4)で25メートルから3パットを喫し、痛恨のボギー。前半を「37」の1オーバーとし、猛追する岡山絵里に一時は首位の座を明け渡した。

5番(395ヤード・パー4)で2メートルを外し、8番(350ヤード・パー4)では105ヤードを48度で1メートルにつけバーディ。9番(400ヤード・パー4)では25メートルから3パットでボギー。前半を終えて、岡山絵里に1打リードを奪われた。

しかし、後半に入ると一転して猛チャージをかける。

11番(パー4)で1メートルのバーディパットを沈めると、12番(パー5)では3打目を102ヤードから48度で打ち、5メートルを沈めて連続バーディ。岩井明愛や佐久間朱莉ら実力者が1打差まで詰め寄る中、16番(パー3)で4メートル、さらに17番(パー5)でも10メートルの長いバーディパットをねじ込み、後続を突き放した。

「前半はグリーンが難しかったが、パッティングはリズムよく、焦らずに1打1打集中できてよかった。後半も緊張しました。ラウンド中も自分を信じてプレーできたので良かったなと思います」

画像: バックナインでは4バーディノーボギーとスコアを戻して、通算10アンダーでツアー2勝目を飾った

バックナインでは4バーディノーボギーとスコアを戻して、通算10アンダーでツアー2勝目を飾った

練習中やラウンド中、ウーはキャディのルー・ユンピンさんと頻繁に言葉を交わし、笑顔を見せていた。解説陣からも「リラックスしている」と評されるほどの落ち着きが、混戦のプレッシャーを撥ね退ける鍵となった。

日本語の上達も、プレーに好影響を与えている。

「キャディさんや他の選手たちと話せるようになったのが、とてもいいです」

また、開幕戦後に投入した長尺パターも大きな武器となった。

「コーチが使っているのを薦められて試したら、いい感じでした。ヘッドも少し大きめのものに変えています」

開幕から予選落ちが続いていたタイミングでの決断だったが、「長尺に変えたことでストロークのリズムが良くなった」と、その効果を証明してみせた。

通算2勝目。謙虚な姿勢でメジャーへ挑む

画像: 通算2勝目。謙虚な姿勢でメジャーへ挑む

ウーは2022年にプロテスト合格後、ルーキーとして挑んだステップ・アップ・ツアーでは3勝を挙げ、昨シーズンはレギュラーツアーでトップ10に11回入るなど活躍。今回の優勝でメルセデス・ランキングは12位となった。

「(今年の目標は)ランキングで10位ぐらいに入ることです。昨年はメジャーがよくなかったので、いい成績出せるように頑張ります」

年間女王はゴルフ人生の目標のひとつだと話したウー。優勝を重ね、メジャーを制し、人生の目標という「年間女王」への道を歩んでいく。

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