
ジュニアイベントでジュニアゴルファーたちの質問に答える渋野日向子
5人の"子ども記者"から刺激を受けた

左から辰田綺真さん、寺尾駿逸さん、中野愛恵さん、石川輝さん、村上聖奈さん
大会2日目のラウンド終了後、「第18回スタジオアリス ジュニア☆カップ」で各クラスの頂点に立った5名のジュニアゴルファーとの交流会が開催された。子どもたちからの真剣な質問に、渋野は正面から向き合った。そのやり取りのなかで渋野の心の奥底が見え隠れした。
小学1~2年生の部・男女混合の部で優勝した辰田綺真(いろま)さんの「好きな色は何ですか?」という質問には、「今日着ているピンクと、水色や青みたいな色」と笑顔で回答。同じく辰田さんの「好きな動物は?」という問いには「ワンちゃんが好き! あとはレッサーパンダ」と答えるなど和やかなムードで進んだ。しかし、高学年になるにつれ、"子ども記者"たちの質問はプロとアマを超えたゴルファー同士の核心にふれていった。
中野愛恵さん(小学3~4年生女子の部 優勝):優勝争いの時はどんな気持ちですか?
渋野:緊張して震えちゃうこともあるけど、『絶対に負けない』っていう強い気持ちを持つようにしてます。
中野さん:メンタルが崩れた時はどうしていますか?
渋野:私も今考え中なんだけど……(笑)。でも、目標を高く持つことかな。途中で崩れちゃった時は、おやつを食べて気持ちを切り替えるように心がけてます。
石川輝さん(小学5~6年生男子の部 優勝):観客がいっぱいいる中で、優勝パットを打つ時はどんな気分ですか?
渋野:私もプロになって7、8年目になるけど、だんだん緊張するようになってきてる。たくさんの人に囲まれているから、(ギャラリーに)『当たらないかな』っていう緊張もあるし、『いいところ見せなきゃ』って思っちゃう。優勝パットの時はすごく震えるから、『自分の打ち出したい所に通す』ということと、リズムだけを考えてるかな。石川さんはどうやって緊張を和らげてるの?
石川輝さん:とりあえず、自分の打ちたいところを真っすぐ見て、外れたら仕方ない、入ったらラッキーって感じです。それが今の僕の考えです。
渋野:ええー! 5年生でその考え方!? すごい、めちゃくちゃ勉強になる!
石川輝さん:試合でボギーが出た時、どうやって流れを変えますか?
渋野:昔はね、ボギーを打った後の『怒りをパワーに換えて』、ドライバーをめっちゃ振ってバーディを取りに行くのが強かった(笑)。冷静でいるのが良いのかもしれないけど、私は怒りをパワーに換えるタイプだったかな。今はいろいろと勉強中です。
村上聖奈さん(小学5~6年生女子の部 優勝):調子が悪い時はどうしていますか?
渋野:気になりだすと体が縮こまっちゃうから、体を大きく使うことと、リズムをすごく大事にしてます。
村上さん:普段の練習で一番大事にしていることは何ですか?
渋野:パターは、自分が狙ったところにちゃんと打ち出せているかを気にしていて、アプローチは落としたいところに落とせるか。ショットは、体が縮こまらないこととリズム、あとはなるべく体を使って打つことを大事にしてます。
質問のやり取りを終えた渋野は「こうやってジュニアの子たちと触れ合う機会が、アメリカツアーに行ったりすると少なくなってしまって。すごく初心に返れるというか、嬉しい時間でした。みんなの話を聞いて、私ももっと頑張らなきゃなと思いました」と、子どもたちから刺激を受けた。
また、ジュニアイベント後には「大人になっていくと、自分の現状に対して現実逃避しちゃうというか、逃げてしまう、考えたくないと思ってしまうところがある」と本音を吐露。しかし、「ああやって質問してもらうことによって、自分自身の今の現状に向き合えるというか、思い出させてくれる」と、子どもたちとの対話が初心を取り戻すきっかけになるかもしれないと話した。
「落ち込んでる場合じゃないと自分では思ってるんで。しっかり修正して、来週(米女子ツアー)また場所が変わるのでしっかり頑張りたい」と前を向いた渋野。ゴルフが大好きなジュニアゴルファーたちとの交流、そして最後まで温かい声援を送り続けてくれた日本のギャラリーの存在を力に換え、今週、アメリカでの試合に臨む。
※質問のやり取りは一部抜粋


