林間コースのスペシャリストが魅せる「点のゴルフ」
両サイドを木々に囲まれ、ティーショットから極めて高い精度が要求される林間コース。多くの選手がプレッシャーを感じるこのセッティングを、堀は「すごく大好きなコースです」と言い切る。
「林間コースですし狭いので、点でしか打っていけないのですが、私は点で打っていくのが好きなので、打ちやすいなと思いながら回っています」

熊本空港CCを「すごく大好きなコース」と言い切る堀琴音(撮影/姉崎正)
漠然とフェアウェイの広いエリアを狙うのではなく、明確なターゲットを絞って打ち抜く「点のゴルフ」。彼女のプレースタイルが、このコースの特性と完璧に合致しているのだ。その言葉を証明するかのように、「ショットが安定していたので、あまり難しいひやひやすることはなかった」と、2日間を通して盤石のティーショットとアイアンのキレを見せつけている。
昨年のリベンジへの執念と、不屈の精神
堀がこの大会にかける思いは、誰よりも強い。なぜなら、昨年は首位で最終日を迎えながら、目前で佐久間朱莉に優勝を明け渡すという経験をしているからだ。
「去年負けて悔しかったので、今年こそはという気持ちがあるので、今も燃えています」
その口調からは、1年間抱え続けてきた悔しさと、それを晴らすための強い執念が滲み出ている。首位とは4打差という状況だが、諦める気配は微塵もない。
「4打差はありますが、でも最後まで何があるかわからないので」
勝負の世界における不確実性を知る彼女だからこそ、最終ホールまで牙を剥き続ける覚悟だ。
最終日の鍵:パッティングのライン読み
ショットの安定感を逆転劇へと繋げるための最後のピース。それは、グリーン上での勝負強さだ。
「前半は良かったんですが、後半は難しいピン位置に切っているので、なかなかパッティングが読みづらくて、決め切れなかった」と、第2ラウンドの終盤の課題を冷静に自己分析する。

パッティングのライン読みが課題と話す堀(撮影/姉崎正)
「明日はもう少ししっかりラインを読むこと。後半に向けてパッティングを入れていかないとスコアが出ないと思うので、そのためにこの後練習しようかなと思います」
ショットメーカーとしての圧倒的な優位性を活かすためには、確実にパットを沈める必要がある。昨年の悔しさを糧に、大好きな林間コースで「点のゴルフ」を完遂する準備は整った。堀琴音が誓う4打差の逆転劇は、最終日のグリーン上で静かに幕を開ける。

