地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

連載104回目は、本企画の第92回に登場した「ドット・ラインゴルフ」の寺本竜朗店長さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はオライオン「ジーニアス CB/MB」のコンボアイアンがオススメとのこと。

工房店主の寺本さんが特徴を語る

「今回ご紹介するのは、ORION(オライオン)の新作アイアン『GENIUS』シリーズです。このアイアンの最大の魅力は、CB(キャビティバック)とMB(マッスルバック)を同じ見た目で設計しており、構えたときの顔に違和感なく『コンボセッティング』が組める点にあります。素材にはS20C軟鉄鍛造を採用し、エッジを効かせたシャープな見た目でありながら、7番でロフト角32度という実戦的なセミストロング設計です。番手ごとに求められる性能を明確に分けているのが、この『GENIUS』の真骨頂です。
 
まず、ロング〜ミドルアイアンに推奨されるCBモデルは、トウとヒールにしっかりと重量を配分した設計となっています。これにより慣性モーメントが高まり、打点が多少ズレてもヘッドのブレを抑制し、直進性の高い安定した弾道をもたらす寛容性を備えています」

画像: ORION「GENIUS CB・MB」(左がCB、右がMB、トウ側のデザインが若干異なる)

ORION「GENIUS CB・MB」(左がCB、右がMB、トウ側のデザインが若干異なる)

「一方で、ショートアイアンにオススメなMBモデルは、『ぶ厚い打感』と『フェースに食いつくようなフィーリング』が最大限に引き出される構造です。こちらは弾道の高低や球筋を自在にコントロールしやすく、上級者がピンを狙っていくためのシビアな操作性を重視した仕上がりとなっています。
 
この『GENIUS』のコンボ構成(ミドルはCB、ショートはMB)は、アイアンにおいてやさしさと操作性の両方を妥協したくないプレーヤーにとって、良いとこどりをしたような組み合わせだと思います。通常、異なるモデルを組み合わせるとアドレス時の見え方のギャップに悩まされるものですが、見た目が統一されているため、セット全体の流れが自然にまとまります」

堀越プロに印象を聞いた

「今回試打するクラブは、ORION(オライオン)の新作アイアンです。キャビティバック(CB)、マッスルバック(MB)、そして両者を組み合わせたコンボセットの3種類が展開されています。オライオンは、ゾディアから独立した上杉氏が立ち上げたブランドです。兵庫県神戸市を本拠地とし、姫路で成形したヘッドを新潟の燕市で仕上げる『姫路研磨+燕三条磨き』という、非常に手の込んだクラブ作りをしているブランドです。今回、寺本さんからお借りしたのはCBとMBの7番アイアン。特筆すべきは、それぞれ単独モデルでありながら『ロフト設定が完全に一致している』という点です。これにより、レベルや好みに合わせてどの番手でコンボを組んでも、セット内の流れが全く崩れないようになっています。ロフト角は7番で32度と、CBモデルとしてはやや立ち気味のストロングロフト設計ですが、深い重心深度と低重心化により、高い打ち出し角を確保できる構造になっています。MBも同様に低重心化されており、高弾道が打ちやすい設計とのことです」

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験に裏打ちされた豊富な知識と確かな試打技量で、大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験に裏打ちされた豊富な知識と確かな試打技量で、大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

実際に試打を開始! ※※ドライバー換算でHS42m/sの試打データ

GENIUS CB

●キャリー/157.8Y
●総飛距離/160.4Y
●ボール初速/49.6m/s
●打ち出し角/20.7度
●スピン量/5587rpm
●着弾角/45.4度

GENIUS MB

●キャリー/156.9Y
●総飛距離/159.7Y
●ボール初速/48.9m/s
●打ち出し角/18.6度
●スピン量/5893rpm
●着弾角/47.0度

「アドレス時の顔つきやフェースの大きさは、CBとMBで見分けがつかないほど統一されたデザインに感じます。試打データを比較すると、CBのほうがわずかに飛距離が出ていますが、ほぼ誤差の範囲と言えるでしょう。一方のMBは、アイアンにおいて重要な『着弾角』がより高く出ており、グリーンでしっかり止まる球が打てている印象です。最新のテクノロジーが詰め込まれているため、ある程度の寛容性も備わっています。とはいえ、クラブの性格上、初心者や中級者が扱うには一定の練習量が必要になると思われます。メインでおすすめしたいターゲット層は、やはり上級者になってくるでしょう」

総評

画像: オライオン「GENIUS CB・MB」7番(※写真左:左がCB/右がMB)

オライオン「GENIUS CB・MB」7番(※写真左:左がCB/右がMB)

「今回のオライオン『GENIUS CB・MB』は、上級者が『さらなる飛距離と寛容性』を求めた際に最適なセッティングだと感じました。操作性の高さや、ストレートネックの美しくシンプルなデザインは、長く愛用できる仕上がりです。ストロングロフトのアイアンは球が上がりにくいと敬遠する方もいますが、本作は低重心設計の恩恵でその心配がありません。さらに、ショートアイアンにMBを取り入れれば、スピン量と着弾角をしっかり確保し、狙い通りにグリーンに止まるバランスの取れたセッティングが完成します。ご自身のスキルに合わせて『何番からMBを入れるか』を考えるのもコンボアイアンならではの醍醐味であり、毎回のショットをより一層楽しくしてくれるクラブです」

THANKS/クレアゴルフフィールド

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