スウィング動画をAIによる3D解析技術でデータ化することができる、コーチ専用のゴルフスウィング解析アプリ「スポーツボックスAI」。このアプリを活用しているゴルフコーチ・北野達郎に、先週の「中日クラウンズ」でイップスを乗り越えて、4年ぶり5勝目を挙げた堀川未来夢ののドライバースウィングを解説してもらった。
画像: 4年ぶりに優勝を飾った堀川未来夢(撮影/有原裕晶)

4年ぶりに優勝を飾った堀川未来夢(撮影/有原裕晶)

こんにちは。SPORTSBOX AI 日本アンバサダーの北野達郎です。今回は国内男子ツアーの「中日クラウンズ」で3打差4位から見事逆転優勝を果たした堀川未来夢選手(以下、堀川選手)の正面からのドライバースウィングをスポーツボックスAIのデータと共に解説させていただきます。

堀川選手のスウィングは、バックスウィングでの「大きなスウィングアーク」が特徴的です。そのカギとなっているのが、以下の点です。

アドレスからバックスウィングまで、左手首と右ひじをあまり曲げない

今回は、堀川選手とアマチュアのケースとの比較や、おすすめのドリルなども交えて解説していきます。

①アドレスからバックスウィングまで、左手首と右ひじをあまり曲げない

まずアドレスとバックスウィング(以下、P3。左うでが地面と平行の位置)をそれぞれ比較してみましょう。堀川選手の特徴の1つに手首とクラブの角度をあまり付けない「ハンドアップのアドレス」がありますが、バックスウィングでもその角度は大きく変わりません。「Lead Wrist Angle」は、左手首の縦コックの角度を表します(以下、左手首の角度。角度が小さいほど鋭角、角度が大きいほど鈍角)。

堀川選手の左手首の角度はアドレスで147度、P3で133度で、アドレスからP3までの角度の変化は14度とそれほど大きくない「レートコック」なバックスウィングです。

画像: 画像①アドレスとP3/スウィングアークが大きい堀川選手は、左手首と右ひじの角度の変化が少なめ

画像①アドレスとP3/スウィングアークが大きい堀川選手は、左手首と右ひじの角度の変化が少なめ

また、P3での右ひじの角度にも注目しましょう。「Trail Elbow Flex」は、右ひじの角度を表します(以下、右ひじの角度。左手首と同じく、角度が小さいほど鋭角、角度が大きいほど鈍角)。堀川選手のP3での右ひじの角度は128度です。

スポーツボックスAIが独自で調査した、P3での右ひじの角度の海外男子ツアーレンジは108度~122度ですので、堀川選手は右ひじの角度をあまり変えずにバックスウィングするタイプであることがわかります。この左手首と右ひじの角度があまり変わらない利点は、「スウィングアークが大きくなる」ことです。

②左手首と右ひじが早く曲がると、スウィングアークは小さくなる

続いて、アマチュアのケースと堀川選手を3Dアバターで比較してみましょう。画像左がアマチュア、画像右が堀川選手です。P3を比較すると、左手首の角度がアマは109度で堀川選手は133度、右ひじの角度がアマは93度で堀川選手は128度と、いずれもアマのほうが堀川選手に比べて角度が鋭角になっている事がわかります。

画像: 画像②P3の3Dアバター比較/アマ(左)は堀川選手(右)に比べて、左手首と右ひじの角度が鋭角に曲がっていて、ハンドパスの半径が小さい

画像②P3の3Dアバター比較/アマ(左)は堀川選手(右)に比べて、左手首と右ひじの角度が鋭角に曲がっていて、ハンドパスの半径が小さい

先ほど堀川選手は左手首と右ひじの角度があまり変わらないとお伝えしましたが、対してアマチュアのケースは左手首と右ひじが、すでに鋭角に曲がっています。このバックスウィングだとスウィングアークが小さくなり、充分なヘッドスピードが出せません。アドレスからP3までのハンドパス(オレンジ色の曲線)の半径がアマは短く小さいのに対して、堀川選手は長く大きいのがわかります。

両手でクラブを1本ずつ持って、バックスウィングするドリルがおすすめ

それでは、堀川選手のような「長く大きい」スウィングアークを作るのにおすすめのドリルをご紹介します。それは、「両手でクラブを1本ずつ持って、バックスウィングする」ドリルです。使用するのは7番アイアンと8番アイアンなど、なるべく長さと総重量が近いクラブを選びましょう。左右の手で1本ずつクラブを持ち、アドレスからP3までバックスウィングします。この時に「クラブヘッド1個分」位のスペースを作っておきます。

画像: 画像③バックスウィングのドリル/左右の手がバラバラに動くとスペースが広がる(左)左右の手が同調するとスペースを保てる(右)

画像③バックスウィングのドリル/左右の手がバラバラに動くとスペースが広がる(左)左右の手が同調するとスペースを保てる(右)

もし、左右の手が同調せずバラバラに動いてしまうと、クラブヘッド同士が当たってしまうか、スペースが広がってしまいますが、左右の手が同調して両腕の三角形を保ったままバックスウィングができると、クラブヘッドの間のスペースを一定に保てます。このドリルが難しい人は、最初はアプローチくらいの小さな振り幅から始めても良いでしょう。この両腕の三角形を保ってスウィングアークを大きくする重要性は、堀川選手自身もYouTubeで解説していますので、是非そちらもご覧ください。

今回は堀川未来夢選手のドライバースウィングを解説させていただきました。パッティングのイップスからドライバーも不調に陥ったという堀川選手ですが、優勝をかけた最終ホールでドライバーを振りぬいたのは、「勝つためにそれらを乗り越えてきた」という強い意志が感じられました。事前にYouTubeで想定した通りのプレーで、見事に勝ち切った堀川選手の更なる活躍に期待しましょう!


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