今年で4年目を迎える「みずほアメリカズオープン」。大会ホストであり、同大会のアンバサダーも務めるミッシェル・ウィ・ウェストが、スポンサー推薦枠で「電撃復帰」する。彼女が公式なツアー競技のフィールドに立つのは、ペブルビーチで開催された2023年の全米女子オープン以来となる。なぜ彼女は今、再びクラブを握り、真剣勝負の場に戻ってきたのか。そこには、大会をより良くするための「潜入捜査」と、愛する娘からの微笑ましい「宿題」があった。

「潜入社員」として選手目線を体験、そして圧倒的な環境改善の実績

画像: ジャスティン・ローズと同じ、マクラーレンゴルフと契約したミッシェル・ウィ・ウェスト(写真/Getty Images)

ジャスティン・ローズと同じ、マクラーレンゴルフと契約したミッシェル・ウィ・ウェスト(写真/Getty Images)

「まるで会社に潜入するスパイ番組(Undercover Boss)の社員になった気分よ」

ウィ・ウェストは、今回の復帰の理由をそう表現した。彼女が競技に出場する最大の目的は、自身の個人的な名誉のためではなく、「大会ホスト」としての使命を果たすためだ。

「ホストとしては、選手側に身を置いて体験することが非常に役に立つと感じている。選手たちがこの大会でどのような体験をしているのか。選手側の視点を直接体験して、今後の大会運営やスポンサーへのフィードバックに活かしたいの」

実際に彼女がホストに就任して以来、同大会では選手ファーストの環境作りが進められてきた。第1回大会から全選手にホテルの部屋が無償提供されているほか、今回の大会ではFord社が全選手に専用車両を提供している。さらに食事にもこだわり、Delta航空とStarbucksから全選手に250ドルのギフトカードが贈られるなど、細やかな待遇改善が行われてきた。今回の「潜入」で、彼女はさらにどんな課題を見つけるのだろうか。

極秘特訓が育んだ娘との絆と、「あくまでボーナス」というスタンス

この復帰に向けた彼女の準備は、極めてストイックなものだった。誰にも公表することなく、昨年11月末から実に半年間にも及ぶ猛特訓を重ねてきたという。しかし、本人はあくまで競技者として完全に復帰するわけではないと明言する。2023年で「完全にやり切った(holistically feel very done)」という感覚は今も変わっておらず、今回の出場や全米女子オープンへの出場は「自分にとってボーナスポイントのようなもの」と位置づけているのだ。

では、なぜそこまでして準備を重ねたのか。そこには、愛する娘との特別な時間が関係していた。

「(極秘にしていたことで)自分の娘とだけこの特別な時間を共有できた。『今日はうまくいかなかったけど、なんとか乗り越えたよ』といった日々の挑戦の物語を、大会に出場しなければ娘に語ることはできなかった」

まもなく6歳になる娘から、彼女はある手紙を渡されている。そこには「Yes / No」のチェックボックスが書かれており、「大会で優勝したかどうかを報告してほしい」という微笑ましい「宿題」を課されているのだという。

「今はかなり年を感じていて、あちこちが痛い」と笑いながらも、なんとか娘の期待に応えようとする母親としての優しい素顔がそこにはあった。

ママさんゴルファーが直面する「リアルな壁」と未来への使命

一方で、彼女はLPGAツアーが直面している切実な課題にも真剣に向き合っている。それは、ツアーで戦う「ママさんゴルファー」が減少しているという厳しい現状だ。

「託児所があったとしても、母親たちは自分のゴルフバッグだけでなく、子供のための大量の荷物を持ち歩かなければならず、本当に過酷です。スーパーママたちを目の当たりにしています」

そう語り、物理的・体力的な負担の大きさを指摘するウィ・ウェスト。だからこそ、素晴らしい才能を持った女性たちが母親になってもツアーに居続けられるよう、彼女たちをエンパワーメント(力を与える)したいと熱く語る。

「どんな女性にも、制限を感じてほしくない」

次世代のジュニア育成と、ママさんゴルファーの支援。ゴルフ界の未来を担う大きな使命を胸に、ミッシェル・ウィ・ウェストが再びLPGAの舞台に立つ。


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