
セブンハンドレッドC系列の宿泊施設「お丸山ホテル」で使用する桜の花びらを模した入浴木
廃棄物の素材をそのまま使用し、新たな価値を付加した製品に生まれ変わらせることをアップサイクルという。同Cの地元でのこの活動は、伐採した廃材に悩むほかのゴルフ場の参考になるに違いない。
栃木県さくら市にあるセブンハンドレッドCでは、老朽化して伐採する山桜や松の木などが年間数十トンに上り、その処分について以前から頭を悩ませていたという。
「コースの外へゴミとして出すのだけは避けたいと思っていました。廃材の有効活用はないかと模索を続けた末に生まれたのが益子焼の窯だきに使用するまきとして活用する方法。松の間伐材を半年間乾燥させて無料で提供する試みですが、そのほか桜の木からボールペンを作るということも行いました」と、話すのは同C広報担当の尾股祐子さん。
ボールペンは同Cの名前やロゴを入れて社内などで使い、売店での販売はしていない。そして、今回製作したのは同C系列の宿泊施設「お丸山ホテル」で使用する桜の花びらを模した入浴木。地域(さくら市)の魅力を発信する「桜プロジェクト」第1弾として、新生活が始まる季節に合わせてスタッフ直筆の応援メッセージが書かれた入浴木を湯船に浮かべている。桜のチップは薫製作りに有効な香りを放つので、入浴木としても珍重される。
「今度の入浴木は、わたしたちと同じく地域資源を有効利用したいという理念を持つ、杉インテリア木工館さんと連携して製作しました。もちろん廃棄コストを利益に転嫁するという狙いもありますが、それより重要なのが、地域のなかで資源も技術も循環できればいいということです」(尾股さん)
同Cのコースのことも述べておこう。開場は1980年。設計は和泉一介。和泉は名匠・井上誠一の弟子に当たり、井上がルーティングし、和泉が詳細設計を担当する役割分担(鷹之台CCなど)で井上の継承者とも言われている。同Cは日本のクラシックコースの雰囲気を醸し出す18ホールの丘陵コースで30万坪の広さを誇る。全長は7007ヤード。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年5月26日号「バック9」より
