前回に引き続き、2026年2月に発売されたキャロウェイ「QUANTUM(クアンタム)」シリーズを検証していきましょう。

プロ・アスリート志向のQUANTUMトリプルダイヤ(♦︎♦︎♦︎)シリーズ
今回取り上げるのは、上級者に人気のトリプルダイヤ(♦︎♦︎♦︎)シリーズです。本シリーズは、キャロウェイエクスクルーシブ取扱店とメーカー公式サイトのみで販売される限定モデルとなっています。
ラインナップは以下の3機種です。
操作性の良いロースピンモデルの「♦︎♦︎♦︎」
「♦︎♦︎♦︎」に寛容性を持たせた「♦︎♦︎♦︎MAX」
「♦︎♦︎♦︎」にドローバイアスをプラスした「♦︎♦︎♦︎TD」
今回は、これら3機種に採用されている純正シャフト「TENSEI GRAY 60 for Callaway(フレックスS)」とのマッチングをそれぞれ検証します。
操作性◎「QUANTUM♦︎♦︎♦︎」
まずはベースとなる「♦︎♦︎♦︎」です。
同シリーズの中で最も重心距離が短く、重心深度も浅いプロ・アスリート向けのモデルで、どちらも40ミリ以下に設計されています。洋梨型のヘッドシェイプは左のミスを消しつつ、優れた操作性を発揮します。

QUANTUM♦︎♦︎♦︎
純正の「TENSEI GRAY 60」は、60グラム台の中調子らしい切り返しのしやすい滑らかなフィーリングが特徴です。このクセのないしなりは、ヘッドの操作性を決してスポイルしません。そのため、ドローやフェードなど、コースレイアウトに合わせて思い描く弾道イメージを容易に作り出せます。

TENSEI GRAY 60 for Callaway Sの吉田氏の評価
基本的な弾道はストレートからややフェードですが、シャフトをしならせやすいため、ドローボールも無理なく打てます。バックスピン量はロースピンヘッドとの組み合わせで2400rpm(±200rpm)前後でした。極端なロースピンになりすぎずコントロールもしやすいため、トリプルダイヤの特性を幅広いプレーヤーが体感できる絶妙なマッチングと言えます。
【テストクラブ】
QUANTUM♦︎♦︎♦︎ 10.5度
TENSEI GRAY 60 for Callaway S
63.5グラム/トルク4.4/中調子/振動数249CPM
ミスヒットにも強い「QUANTUM♦︎♦︎♦︎MAX」
続いて「♦︎♦︎♦︎MAX」です。
こちらは、シビアな「♦︎♦︎♦︎」に寛容性をプラスしたモデルです。重心距離と重心深度がともに40ミリを少し超え、慣性モーメントも大きくなっています。構えた時の安心感が増し、打点のバラツキをカバーしてくれる仕上がりです。

QUANTUM♦︎♦︎♦︎MAX
シャフト自体は同じ中調子ですが、ヘッドの重心が深く長くなった分、かかる負荷が変わります。その結果、中間から先端にかけてが「♦︎♦︎♦︎」の時よりもほんの少し軟らかく感じられ、振動数も4CPM低く出ました。
弾道はストレートからややドローボールで、バックスピン量は2600rpm(±200rpm)と少し多めになります。ヒールヒット時でもシャフトを通じて嫌な振動は伝わらず、当たり負け感もありません。このマイルドな挙動は、ヘッドの特長である「弾道の安定感」を引き出すのに最適な組み合わせだと感じました。
【テストクラブ】
QUANTUM♦︎♦︎♦︎MAX 10.5度
TENSEI GRAY 60 for Callaway S
63.5グラム/トルク4.4/中調子/振動数245CPM
つかまりがいい「QUANTUM ♦︎♦︎♦︎TD」
最後に「♦︎♦︎♦︎TD」です。
ヘッド形状は「♦︎♦︎♦︎」と同じ洋梨型ですが、後方のディスクリート・ウェイトを外し、その分の余剰重量を内部のヒール側に配置することでドローバイアス設計にしています。

QUANTUM♦︎♦︎♦︎TD
切り返しのしやすさと滑らかなフィーリングは「♦︎♦︎♦︎」に装着した際とほぼ同じ印象です。同じスウィングで打ってもシャフトが主張しすぎないため、シンプルにヘッド設計の差が弾道に表れます。ヘッドターンのしやすい「♦︎♦︎♦︎TD」の特性が素直に出るため、ドローボールが打ちやすく、優れたコントロール性能とつかまりの良さを実感できるでしょう。
バックスピン量は「♦︎♦︎♦︎」と同等の2400rpm(±200rpm)前後ですが、ドロー回転がかかりやすいため、実際の数値よりもスピンが抑えられている印象を受けます。

TENSEI GRAY 60 for Callaway Sの場合
【テストクラブ】
♦︎♦︎♦︎TD10.5度
TENSEI GRAY 60 for Callaway S
63.5グラム/トルク4.4/中調子/振動数247CPM
総評:TENSEI GRAY 60 for Callaway Sとの相性
今回検証した純正シャフト「TENSEI GRAY 60 for Callaway」は、重心設計の異なる3つのヘッドに装着しても、フィーリングに大きな変化が生じにくく、それぞれのヘッド特性を見事に引き出していました。対応できるヘッドスピードの幅も広く、純正シャフトとして非常に汎用性の高い優秀な一本だと言えます。


