国内男子ツアー「日本プロゴルフ選手権大会センコーグループカップ2026」の最終日が24日、滋賀県の蒲生GC(6991ヤード・パー72)で行われ、 レフティ細野勇策の初優勝で幕を閉じた。メジャー4冠を目指した蟬川泰果、53歳片山晋呉、若手プロが盛り上げた4日間を振り返る。
画像: 日本プロで初優勝を飾った細野勇策(撮影/岡沢裕行)

日本プロで初優勝を飾った細野勇策(撮影/岡沢裕行)

初日は前田光史朗、岡田晃平、木下稜介、竹山昂成、小木曽喬の5人が首位に並ぶ

画像: 3週連続初日首位スタートの前田光史朗(撮影/岡沢裕行)

3週連続初日首位スタートの前田光史朗(撮影/岡沢裕行)

初日は7アンダーで首位に、前田光史朗、岡田晃平、木下稜介、竹山昂成、小木曽喬の5人が並んだ。

25歳の前田は3週連続初日首位スタート。「あまり意気込みすぎないというか 、今回は単独首位ではないので気負わずに」と冷静に 初優勝を目指した。

画像: 7バーディノーボギーの木下稜介(撮影/岡沢裕行)

7バーディノーボギーの木下稜介(撮影/岡沢裕行)

7バーディノーボギーの完璧なラウンドで首位発進を決めた木下は、「気合を入れすぎても空回りするのが僕の悪いところなんで。あえて平常心というか、素の試合と変わらず挑んでます」と、メジャー大会で落ち着いたプレーを見せた。

画像: 谷口徹のアドバイスでパッティングが良くなったという岡田晃平(撮影/岡沢裕行)

谷口徹のアドバイスでパッティングが良くなったという岡田晃平(撮影/岡沢裕行)

24歳の岡田は18年大会覇者で58歳の谷口徹のアドバイスで1イーグル7バーディ2ボギーでスコアを伸ばした。「もうちょっとカップの向こう側、カップの壁に当てるようなイメージで打ってみたら」 と雨の中でも速いグリーンに順応し、6番パー5では3メートルのイーグルパットを沈めた。

画像: 4年ぶりのツアー出場した44歳の西村匡史(撮影/岡沢裕行)

4年ぶりのツアー出場した44歳の西村匡史(撮影/岡沢裕行)

注目を集めたのが4年ぶりのツアー出場で自己ベストの「66」を叩き出し、6アンダーの単独6位につけた44歳の西村匡史だ。初の囲み取材に「いや、まだ初日」と自らツッコミを入れつつ、「昔は優勝争いしてやろうと思っていましたが、今日は1打1打に変な焦りもなく。今は本当に心から楽しもうと思えている」と笑顔を見せた。

2日目は木下陵介が単独首位に

画像: 18番パー5でチップインイーグルの木下陵介(撮影/岡沢裕行)

18番パー5でチップインイーグルの木下陵介(撮影/岡沢裕行)

2日目単独トップに躍り出たのは木下だった。

17番までスコアを3つ伸ばし迎えた最終18番パー5。2打目をグリーンオーバーしたが、10ヤードのアプローチをSWでチップイン、12アンダーで2位の細野勇策と勝俣陵を1打リードした。

「本当にいい位置ですけど、まだ半分終わっただけです。ただゴルフをするっていうか、本当に気合を入れずに、普通に目の前の一打に集中してプレーするっていう感じです」と気負うことなく、残り2日間に挑む。

画像: 100位から20位にジャンプアップした蟬川泰果(撮影/岡沢裕行)

100位から20位にジャンプアップした蟬川泰果(撮影/岡沢裕行)

この日のベストスコアは65の蟬川泰果。8バーディ1ボギー、21パットのゴルフだった。

「集中力がすごくて、昨日以上にできたのが一番パッティングかなと思うので。ラインも読めてたのもあるんですけど、本当にいい時のパッティングに少し近づいてこれたかなとは思います。一番長くても、3、4メートルくらい」。3週間ぶりの予選通過に安どの表情を浮かべた。

22年に日本オープンをアマチュア優勝し、プロ転向後の23年に日本シリーズ、25年にBMW日本ゴルフツアー森ビルカップを制し、メジャータイトルを3つ獲得。今大会を制覇すればグランドスラム達成となる。初日74で100位と出遅れたが20位に浮上。決勝ラウンドで逆転を目指す。

画像: シニアの年齢でただひとり予選通過を果たした片山晋呉(撮影/岡沢裕行)

シニアの年齢でただひとり予選通過を果たした片山晋呉(撮影/岡沢裕行)

決勝ラウンドに進んだのは66人。谷口徹や手嶋多一らシニアツアーでも活躍する選手で予選通過したのは昨年化膿性椎間板炎を発症し2カ月療養していた永久シードの片山晋呉だけだった。

「距離は全然落ちちゃったけどね。でも、2カ月『死ぬか生きるか』のところでベッドにいたんで。そう考えたらゴルフ場来てこうやって球を打ててることが幸せです」

7アンダー12位タイからさらに上を狙っていった。

勝俣陵と細野勇策がメジャー初Vに王手

画像: 直ドラでギャラリーを沸かした勝俣(撮影/岡沢裕行)

直ドラでギャラリーを沸かした勝俣(撮影/岡沢裕行)

3日目、首位に並んだのは通算13アンダーの勝俣陵と細野勇策だった。

勝俣は18番パー5の2打目で直ドラを披露。「直ドラでギャラリーを沸かせたいと思いました。あそこでしっかり2オンを狙いに行ったことは、明日につながると思います」と手応えを語り、「もちろんメジャーで勝ちたい気持ちは強いです」と初のメジャータイトル獲得へ意欲を見せた。

画像: 18番でロングパットを決めてガッツポーズする細野(撮影/岡沢裕行)

18番でロングパットを決めてガッツポーズする細野(撮影/岡沢裕行)

一方の細野は、18番で10メートルのバーディパットを沈めて力強いガッツポーズを見せた。「去年の日本プロもそうですし、今年でいうと中日クラウンズも、すごく悔しい思いをしてる。そろそろ、頑張りたいと思います」とリベンジを誓った。

画像: メジャー4冠達成に近づいた蟬川(撮影/岡沢裕行)

メジャー4冠達成に近づいた蟬川(撮影/岡沢裕行)

そして、20位から通算10アンダーの6位タイに急浮上したのが蟬川泰果だ。2日連続でベストスコアの「67」をマークした蟬川は「自分の気持ちを切らさなければ、明日も面白い展開にできるんじゃないかと思います」と、史上最年少でのメジャー4冠達成を本気で狙った。

最終日は細野勇策が逃げ切りV!蟬川泰果の痛恨「2罰打」でメジャー4冠お預けに

画像: 優勝した細野を称える勝俣(撮影/岡沢裕行)

優勝した細野を称える勝俣(撮影/岡沢裕行)

最終日、23歳の細野勇策が通算15アンダーで逃げ切り、ツアー初優勝を飾った。日本人レフティとしては1991年の羽川豊以来、35年ぶりの制覇となった。細野は「必死に1ホール1ホールゴルフしたらもう終わってたっていう感じでした」と振り返り、「自分がデビューした時から35年ぶりで止まってよかったなと思います」と歴史的快挙に胸を張った。

画像: 66の猛チャージで2位に入った田中裕基(撮影/岡沢裕行)

66の猛チャージで2位に入った田中裕基(撮影/岡沢裕行)

木下陵介、石坂友宏、ソン・ヨンハン、田中裕基の4人が2位を分けた。自己最高2位タイの田中は、地区予選から出場した23歳。上がり6ホールで5バーディ(1ボギー)を奪うなど「66」の猛チャージを見せ、「出られる試合は全力で戦いたいです」と今後の飛躍を誓った。

画像: 1番グリーン奥からのアプローチで2罰打を受け4冠を逃した(撮影/岡沢裕行)

1番グリーン奥からのアプローチで2罰打を受け4冠を逃した(撮影/岡沢裕行)

一方、史上最年少でのメジャー4冠達成がかかっていた蟬川泰果は13位タイに終わった。出だしの1番のアプローチで「誤所からのプレー」による2罰打を受け、ダブルボギー発進。「その時点で競技委員に確認すればよかったのですが、ボールを戻さないまま打ってしまいました」と悔やみ、快挙はお預けとなった。

「日本プロゴルフ選手権大会センコーグループカップ」は来年再来年と舞台は同じ蒲生GCで行われる。今大会以上の盛り上がりが見られるだろう。

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