ディフェンディングチャンピオンとして楽しみたい
昨年の同大会でプロ初優勝を達成し、ディフェンディングチャンピオンとして連覇がかかる稲垣那奈子。前回大会は初日から上位につけ、最終日は初の最終組から通算7アンダーで逃げ切るという“初物づくし”の優勝だった。

稲垣那奈子(写真は26年富士フイルム・スタジオアリス女子オープン、撮影/大澤進二)
しかし、今シーズンここまでトップ10入りを果たしたのは「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」での5位タイの1度のみ。初日に単独首位に立ち幸先のいいスタートを切ったが、2日目と最終日は伸ばしきれず悔しい一戦となった。それだけに、開幕を前にした彼女は冷静に自身の現状を分析し、地に足のついた現実的な目標を口にした。
「ショットで自分の満足のいく当たりを少しでも多くできたらうれしいですね。トップ10ぐらいなら頑張ればいけそうかなと思います。本当は優勝を目指したいですが、トップ10を目指して、ちょっとでもいい順位でプレーできるように頑張りたいと思います」
19年ぶりの那須白河。立ちはだかるアンジュレーションと自身の不調
今回、彼女にとって新たな“初物”となる要素がある。それは、実に19年ぶりの開催となるグランディ那須白河ゴルフクラブでのプレーだ。
コースの印象について稲垣は、「すごくグリーンが大きくて、アンジュレーションがすごい。リゾートトラストさんのコースは、こういうアンジュレーションの大きいグリーンのイメージがあるので、それは今年も同じだなと思いました」と警戒を示す。
サイズが大きく起伏の激しいグリーンでは、落としどころを間違えれば傾斜に飲まれカップインから遠のいてしまう。となればセカンドショットの精度が鍵を握るわけだが、昨年の優勝時に勝因として挙げていた「ショットの安定感」と「グリーンに対するタッチ」は、今の彼女にはない。
「すごくいいところがあるわけでもなく、ショットも昨年より苦戦している状態です。初のディフェンディングチャンピオンとして、大会を楽しめるぐらいのプレーはしたいなと思います」と、昨年とは真逆のコンディションで挑む現状を語った。
レジェンド・上田桃子が飛躍した舞台で、復調のきっかけを掴めるか
ちなみに、前回このコースで同大会が開催された2007年の優勝者は、上田桃子だった。最終日、2位に2打差の首位でスタートした上田は、同組の不動裕理の猛追を受けプレーオフへともつれ込んだ。しかしペースを崩すことなく3オン2パットのパーとし、ボギーだった不動を退け、シーズン2勝目を勝ち取った。
2006年は未勝利に終わっていた上田だが、この勝利で破竹の勢いに乗り、最終的に年間5勝を挙げて当時の最年少賞金女王へと駆け上がったのである。

上田桃子(写真は07年リゾートトラストレディス、撮影/姉崎正)
レジェンドが殻を破り、賞金女王に輝くきっかけとなった舞台、グランディ那須白河。苦戦が続く稲垣だが、掴みかけたプロ2勝目と中盤戦へ向けた弾みをつける4日間となるのか、その戦いぶりに注目だ。






