日本のゴルフ界が「レフティ」の話題で大いに沸いている。先週開催された日本タイトル「日本プロゴルフ選手権大会センコーグループカップ」において、細野勇策が左打ちプレーヤーとして実に35年ぶりとなる優勝を果たしたからだ。そんな歴史的快挙の熱気が冷めやらぬ中、今週開幕したACNツアー「太平洋クラブチャレンジトーナメント」で、もう一人のレフティが主役の座に躍り出た。初日、7アンダーの「65」をマークし、見事首位タイ発進を決めた笠原瑛(かさはら・あきら)である。
画像: 初日は7バーディノーボギーの「65」で首位タイスタートを切った笠原瑛

初日は7バーディノーボギーの「65」で首位タイスタートを切った笠原瑛

この日の笠原は、スコアカードに7つのバーディを並べ、ボギーを一つも叩かない完璧なゴルフを展開した。しかし、本人の自己評価は意外なものだった。

「正直、ショットの調子があまり良くなくて、どうなるかなと思っていた」と明かす。その苦境を救ったのが、冴え渡るパッティングだ。パーオンを重ねる中で「一番決めたい距離のパターが全部入ってくれた」と振り返るように、グリーン上での勝負強さが際立った。ショットが乱れてもコース内に収めるマネジメントと、ピンチを最終ホールのみに抑え込む精神力が、ノーボギーという最高の結果をもたらしたのである。

笠原の躍進の裏には、強烈なライバル心がある。先週優勝した細野は、笠原にとって同地区出身の1つ下の後輩であり、小学1年生の頃から知る旧知の仲だ。

「レフティの久しぶりの優勝というのは、正直自分も狙っていたんです。先を越されちゃったな、って(笑)」と悔しさを滲ませる。幼い頃から互いを意識してきたからこそ、その後輩の勝利はこれ以上ない起爆剤となった。「僕もレギュラーツアーに出て、彼と一緒にツアー戦えたら絶対に面白い。負けていられないですね」と闘志を燃やす。

そんな笠原の最大の武器は、大柄な体格から放たれる豪快なドライバーショットである。

「大体300ヤードくらいは飛ばします。守りに入るのではなく、どんどん攻めてビッグスコアを出していきたい」と言い切る超攻撃的なプレースタイルは、観る者を惹きつける魅力に溢れている。林間コース特有のプレッシャーにも「関東のこういう林間コースはもともと得意で、悪いイメージは無かった」と頼もしい。

笠原の今年の目標は、ACNツアーのポイントランキング上位に入り、来季のレギュラーツアー出場権を獲得することだ。しかし、彼の見つめる先はさらに高い場所にある。「マスターズ出場」。それが笠原瑛というゴルファーの最終目標である。

今回の首位発進は、その壮大な夢に向けた第一歩に過ぎない。「初めてのトップなんですが、明日も初日と思って、あまり意識せずに頑張りたい」と語るもう一人のレフティが、残り2日間でどんな旋風を巻き起こすのか、そのプレーから目が離せない。

写真/JGTO提供


This article is a sponsored article by
''.