2026年の全米女子オープンは、ロサンゼルスにある屈指の名門「リビエラCC」を舞台に開催される。男子ツアーではすっかりお馴染みの舞台だが、女子メジャーが開催されるのは初めてのことだ。最高峰のセッティングに対し、トップ選手たちはどのような印象を抱き、いかに攻略しようとしているのか。彼女たちの生の声から、今大会の見どころを紐解いていく。

「特定のスタイルに有利に働かない」フェアで過酷な全体像

ロサンゼルス特有の気候とコースレイアウトが組み合わさるリビエラCC。リディア・コー(ニュージーランド)は「風の向きが大きな鍵になる」と警戒しつつも、「特定のプレースタイルに有利に働くことがなく、非常に公平(fair)なコース」と高く評価する。

また、世界ランク1位のネリー・コルダ(米国)も、「メジャーは(フェアウェイキープ、飛距離、グリーンの硬さなど)すべてのゲームをテストするべきだが、ここはすべての条件を満たしている」と絶賛した。

タフなセッティングにおいて求められるのはメンタルコントロールだ。ジーノ・ティティクル(タイ)は「バーディ合戦にはならない。忍耐強く待ち、チャンスが来た時に掴むことがアドバンテージになる」と、メジャー特有の緊張感の中で平常心を保つ重要性を指摘している。

勝負を分ける「セカンドショット」と「グリーンの罠」

コース攻略の核心となるのがアイアンショットだ。2014年大会覇者のミッシェル・ウィ・ウェスト(米国)と、今大会がプロデビュー戦となるメーガ・ガネ(米国)は、揃って「典型的なセカンドショット・ゴルフコース」と表現。ティーショットをフェアウェイの適切な場所に置き、アプローチが難しくなるショートサイド(ピンに近い側のラフ)には絶対に外さないマネジメントが不可欠だと説く。

地元カリフォルニア出身のアリソン・リー(米国)も、「テレビで見るよりグリーンが小さくてトリッキー。長いアイアンの精度が必要になる」と分析する。

画像: グリーンに対する警戒心を強める髙橋彩華(左、写真は26年サロンパスレディス、撮影/姉崎正)と古江彩佳(右、26年ブリヂストンレディス、撮影/大澤進二)

グリーンに対する警戒心を強める髙橋彩華(左、写真は26年サロンパスレディス、撮影/姉崎正)と古江彩佳(右、26年ブリヂストンレディス、撮影/大澤進二)

日本勢も特有のグリーンを強く警戒している。古江彩佳が「グリーンを狙う距離感がつかみにくい。転がったり転がらなかったり、傾斜次第」と語れば、髙橋彩華も「奥に向かって下っているグリーンが多く、止めるのが難しい」と語気を強める。硬く傾斜の強いグリーンにいかにボールを止めるか。ここがスコアメイクの生命線となる。

選手たちを悩ませる名物ホール「10番」と「18番」

選手たちが口を揃えて警戒するのが、名物の10番(短いパー4)だ。ネリー・コルダは「短いから簡単なバーディチャンスに思えるが、グリーンもバンカーもタフ。ミスする場所を知ることが大きな鍵」と語る。ティーの位置や風によって「アグレッシブにいくか、レイアップして左サイドを使うか」と柔軟に戦略を変えると明かす。昨年大会覇者のマヤ・スターク(スウェーデン)が「向かい風なら2打で届かない」と語る一方、勝みなみは「右から左に傾斜していて攻めがいがある」と前向きな姿勢を見せる。

画像: リビエラCCの18番グリーンを望む(写真/USGA)

リビエラCCの18番グリーンを望む(写真/USGA)

また、18番(パー4)もドラマを生む舞台だ。ティティクルが「ティーボックスから着弾点が見えないタフなホール」と難しさを語る一方で、アリソン・リーはお気に入りに挙げ「クラブハウスを背景にした素晴らしいフィニッシングホール」と戦略性を称賛する。

緻密なコースマネジメントと、最後まで諦めない忍耐力が極限まで求められるリビエラCC。世界最高峰の選手たちの戦略が、各ホールでどのように機能するのか。一打一打の息詰まる駆け引きから、週末まで目が離せない。


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