
最終日、猛追を見せ2位タイでフィニッシュした、木戸愛(右)と倉林紅(左)
14年ぶりの歓喜へ、ベテラン木戸愛の執念

前半を3バーディノーボギーとし、首位の吉田鈴を追いかけた
14年ぶりの優勝を狙いたい。そのためにはまず、首位に立つ吉田との3打差を埋めなければならない。決して簡単ではないからこそ、自ら攻めていかなければならない――。
そんな強い覚悟を必要とする、通算4アンダーの2位タイからスタートした木戸は、緊張の出だし1番(533ヤード・パー5)でバーディを奪取。経験値が織りなす精神力を見せた。さらに6番(513ヤード・パー5)、7番(165ヤード・パー3)と連続バーディで猛追。好調の吉田をも制するのではないか。そんな期待を抱かせた。

後半はボギーやダボを叩く場面があったが、直後に取り返すベテランのプライドを見せた
後半は14番(174ヤード・パー3)で痛恨のボギー。直後の15番(347ヤード・パー4)で取り返すも、17番(403ヤード・パー4)で無念のダブルボギーを叩き後退した。それでも18番(512ヤード・パー5)はバーディで締め、「17番は悔しさもあるんですけど、18番でバーディーを取れて、また来週頑張りたいです」と前を向いた。18番の心境を「必ず次につなげるぞと思いました」と語り、復活優勝への確かな手応えを感じさせた。
ルーキー倉林紅、圧巻の4連続バーディと劇的イーグル

首位の吉田とは4打差あったが、前半の4連続バーディで猛追
一方、チームヨネックスの一員としてホステス大会に臨んだルーキーの倉林は、大会前のプロアマ戦で「プロになって成長した姿をヨネックスの皆さんにも見せられたら嬉しい」と語っていた。
首位と4打差の通算3アンダー、7位タイからスタートした最終日。今季好成績を収め続ける首位の吉田鈴を筆頭に、木戸愛や福山恵梨ら経験豊富なベテラン勢が上位に名を連ねるなか、ルーキーである倉林の優勝への道のりは決して平坦なものではなかった。

チームヨネックスの一人として、熱い戦いを見せた
しかし倉林は、前半の4番(332ヤード・パー4)を皮切りに怒涛の4連続バーディを奪い、一気に優勝争いへ急浮上する。後半は重圧からか10番、13番、14番でボギーを叩くが、最大の見せ場は最終18番(512ヤード・パー5)に待っていた。残り29ヤードからの第3打を58度のウェッジでねじ込み、見事なイーグルを奪取(イーグル賞30万円を獲得)したのだ。
ホールアウト後の囲み取材では「最後は攻めるしかないと思ってたので、入ってくれて嬉しかったです」と振り返り、「ここでいい結果を出すことが、ヨネックスさんへの恩返しになると思った」と語った。
惜しくも2位タイに敗れたが、今後のさらなる飛躍を予感させる、ルーキーイヤーの快進撃となった。
吉田の初優勝という華々しい結末の裏で、ベテランの意地とルーキーの躍動が熱く交錯した今大会。今後の国内女子ツアーのさらなる盛り上がりを予感させる見どころに満ちた最終日となった。
撮影/有原裕晶
