プレースタイルで選べる4つのヘッド
スパイダーシリーズが長年支持される理由は、「安定性」「転がりの良さ」「狙いやすさ」という3つの基本性能が変わらず高い次元で維持されている点にある 。そして、今回の最新作は4モデルに集約された。

最も寛容性が高い「TOUR」(右)と、ツアーで一番人気の「TOUR X」

前重心で操作性に優れる「TOUR V」(左)と、新たに開発された牙(FANG)の頭文字を取った「TOUR F」
もっとも安定感の高い「TOUR」、マキロイやシェフラーが愛用する「TOUR X」、牙型の「TOUR F」、そして前重心で最も操作しやすい「TOUR V」だ。いずれも、落ち着いたトーチド(火であぶったような深みのある銅色)仕上げが施されている。
高橋彩華が語る「視覚的なフレッシュさ」
いち早く今作の「TOUR X」にスイッチした高橋彩華は、その変更理由について意外な事実を明かす。

高橋彩華。今季はそうそうに2勝を挙げ(通算3勝)、全米女子オープンにも出場を果たした
「新しいモデルにスイッチしたと聞くと、『転がりが良くなったの?』とか『操作性が変わったの?』と思われるかもしれませんが、実はネックの形状もヘッドの形も、今まで愛用してきた前のモデルとまったく同じなんです。打感やボールの転がりといったフィーリングも本当に変わりません。じゃあ何が違うのかというと、本当に『色』だけなんですよ(笑)」

高橋彩華の実使用パター。火であぶったような深みのある銅色が「Spider TOUR TORCHED」の特徴だ
パターはアドレス時の見え方や感覚が、選ぶ上での絶対的な基準になる 。これまで培ってきた安心感はそのままに、ヘッドの色が変わったことで視覚的なフレッシュさが得られたという。
「自分が一番頼りにしている繊細な感覚やタッチは一切崩さずに、毎回新鮮な気持ちでグリーンに向かえる。それが一番の理由ですね」と、プロならではの気分転換の形を語る。
「調子が悪い時」を支える操作性
一方、長年赤いスパイダーを愛用し、今回最新作の「TOUR V」へと持ち替えた契約外の選手は、パッティングへの哲学が大きく変化したことによるチェンジだと明かしてくれた。
「今年のサロンパスカップのあたりから、パッティングへの考え方とギア選びの基準を大きく変えたんです。ゴルフって、初日や2日目のパットの調子がどれだけ良くても、どうしても悪くなってしまう時がありますよね。以前の私は『いかに調子を良い状態に持っていくか』を心がけて練習していたんですが、最近は『調子が悪い時でも、最低限できること』に基準を合わせるようになりました」

前重心設計の「TOUR V」(実使用)
そこで彼女は、ストローク自体をよりオートマチックにしようと試みた 。その結果、パターの慣性モーメントに動きを任せる深重心のモデルではなく、ヘッドが「前重心」で操作性が高いパターの方が、今の自分には距離感が出しやすいことに気づいたという。ストロークの再現性を高めた(オートマチックにした)からこそ、自身の繊細な感覚をダイレクトに反映できる操作性の高い「TOUR V」が、不調時でも確実にスコアを作ってくれる頼もしい武器となったのだ。
「今は『調子が良い時に最高のフィーリングが出るパター』ではなく、『調子が悪い時でも結果を出してくれる、オートマチックなパター』を信頼して使っています」と語る。
彼女の言う「オートマチックなパター」とは、道具の機能に依存する意味ではなく、シンプルにした自身のストロークと連動し、不調時でもブレずに「機械的に(オートマチックに)結果を出してくれる存在」という意味にほかならない。
アマチュアへの大きな恩恵

豊富なネックバリーションによって、さらに自分に合った一本が見つかる
プロが証言するように、「Spider TOUR TORCHED」シリーズの魅力は、確固たる基本性能と、個々の感覚やストロークの変化に寄り添う懐の深さにある。プロの繊細なタッチを崩さず、不調時でも結果を出せるという事実は、打点やストロークがブレやすいアマチュアにとっても大きな恩恵となるはずだ。究極の安定感から、意思が伝えられる操作性まで、プレースタイルで選べる4モデル。グリーン上のパフォーマンスを引き上げてくれる1本が、きっとこの中にあるだろう。
撮影/有原裕晶
『Spider』シリーズの最新作『Spider TOUR TORCHED』の特設ページはこちらから


