
韓国の26歳“キューティフル”こと、パク・ヒョンギョンが日本ツアー初優勝を飾った(撮影/岡沢裕行)
阿部未悠と川岸史果が首位発進

初日は阿部未悠と川岸史果が首位タイに並んだ(撮影/有原裕晶)
雨模様の初日は阿部未悠と川岸史果がともに5アンダー「67」をマークして首位に並んだ。
阿部は後半の上がり3ホールで劇的なプレーを見せた。7番でチップインバーディを奪うと、8番は10メートルのパットを沈め、9番でも再びチップイン。この3連続バーディで一気にスコアを伸ばし「近いところについたのを入れ切れずっていう流れのラウンドだったんですけど、最後のほうに2個チップインとかがきてくれて、スコアをつくれたって感じ。気持ちのいい終わり方ができてよかったです」と振り返った。
川岸は飛距離よりも正確さを重視したマネジメントを徹底してスコアメイク。 「ティーショットを刻むようなシチュエーションが多くて、飛ばすというよりかは方向性重視でラウンドしていました。賞金総額が最高額なので、みんな気合が入っていると思う。負けないように食らいつきます」と気迫を表に出した。

日韓の“キューティフル”、菅沼菜々とパク・ヒョンギョンが同組でプレー(撮影/有原裕晶)
そして、アース製薬とスポンサー契約を結んでいるホステスプロの菅沼菜々は3アンダー「69」の滑り出し。 「前半はすごいショットが良かったのですが、後半は雨の影響でちょっと曲がったので、苦しい展開でした。でも、我慢できたかなと思います。会長も社長も皆さんすごく応援してくれて、すごく嬉しいです」と責任感を力に変えた。
雷雲接近でサスペンデッドに

稲垣那奈子がスコアを伸ばして、上位争いに参戦(撮影/有原裕晶)
2日目は雷雲接近で競技が2度中断し、天候の回復が見込めないためサスペンデッドとなった。34組99人が第2ラウンドを終了できなかった。阿部が通算5アンダーで暫定首位。1打差の通算4アンダー暫定2位タイに稲垣那奈子、テレサ・ルー、川岸が並んだ。
稲垣は「今日は耐えるゴルフだと覚悟していたので、集中をいつも以上に高めて臨み、そんなに悪くはなかったと思います」と手ごたえを口にした。
台風接近で競技日程が大幅変更

ルーキー・倉林と、新星のコ・ジウォンが猛追(撮影/有原裕晶)
3日目は第2ラウンドの残りと第3ラウンドを行う予定だったが、台風7、8号接近による悪天候が見込まれることから、2日目のうちに3日目を中止とし、29日・月曜日の予備日を使用して72ホールの完遂を目指すことが発表された。28日は第2ラウンドの残りと第3ラウンドの途中までが行われた。
第2ラウンド終了時点で阿部とパク・ヒョンギョンが通算6アンダーで首位に立ち、菅沼、ルーキーの倉林紅が通算5アンダーで3位に並んだ。第3ラウンドは午後3時から行われたが、日没サスペンデッドとなった。25組73人全員がホールアウトできなかった。
第3ラウンドの残りは最終日となる予備日の29日早朝に再開することになった。
阿部が通算8アンダーまで伸ばして暫定首位、前半で5バーディを奪った韓国出身のコ・ジウォンが通算7アンダー暫定2位。倉林、菅沼が通算6アンダー暫定3位タイとなった。
阿部は6番終了後にサスペンデッドが決まり「すごく変則的なラウンドでした。正直中断とかも、予期せぬ中断というか、でも、その中でペースを崩さずに回れたのはよかった。明日は面白いプレーができるように頑張りたい」と話し、コ・ジウォンは「優勝を考えるよりも自分のプレーに集中することが大事」と腰を据えた。高額賞金大会で初優勝のチャンスを迎えた倉林は「サスペンデッドも人生初めて。1.5ラウンド近くすることもなかなかないので、集中力を保つのが難しかった。明日もまだ残りホールがあるので、メンタルも大事になってくると思う」と気を引き締めた。
パクが逃げ切り日本ツアー初V

パク・ヒョンギョンが7200万円を手に入れた(撮影/岡沢裕行)
予備日の29日にもつれこんだ最終日は第3ラウンドの残りと最終ラウンドが行われた。
第3ラウンド終了時点ではパクと稲垣が通算8アンダーでトップに並んだ。コ・ジウォン、阿部が通算7アンダーで3位。申ジエ、菅楓華、小林が通算5アンダー5位に並んだ。最終ラウンドはパクが5バーディ1ボギーの「68」で回り、通算12アンダーで逃げ切った。
一時は菅、稲垣に首位を奪われたが、9番のバーディでトップに並んだ。稲垣が15番で通算12アンダーまで伸ばして首位に浮上した直後には14番で4メートルのバーディパットを沈めて追いついた。その後、稲垣が16番でボギーをたたいて後退。パクが最後は1打差を守り抜いてVゴールへ飛び込んだ。
日本ツアーで月曜日決着となったのは、2024年のこの大会以来で通算5度目だった。パクは韓国ツアーでは8勝をマークしている実力者だが、日本ツアーでは参戦4試合目で初優勝。ビッグ賞金7200万円を手にし、優勝スピーチでは「来日前に祖母が他界した。重い気持ちで臨んだが、大きなプレゼントをいただいて、これからも一生懸命やろうという気持ちになった」と感慨に浸った。

激闘を繰り広げた、稲垣・小林・申(撮影/岡沢裕行)
稲垣は惜しくも昨年「リゾートトラストレディス」以来の通算2勝目を逃した。16番で痛恨のボギーをたたいてのV逸。「ひとつのボギーが優勝に届かなかった要因。そこが本当に悔やまれます」と唇をかんだ。小林は悲願の初優勝にあと1歩届かず「ノーボギーでしたが、8番のバーディパットを決めておけばという気持ちはあります。次戦以降も優勝争いできるように頑張ります」と必死に前を向いた。
今季の国内女子ツアー第17戦は「資生堂・JAL レディスオープン」で、7月2日に神奈川県・戸塚CC東Cで開幕する。
