
楽しみなラウンドの前日、どう過ごすのがいい?(写真はイメージ)
期待と不安に圧し潰されて悪あがきをしないために
楽しみにしているラウンドの日が近づいてくる。ゴルフにハマっている人にしか理解できないかも知れませんが、間もなく訪れるプレーの瞬間を思い、期待と不安が濃密に入り混じったあの高揚感にはなかなか抗えるものではありません。
いざラウンドが始まってしまえば、多くの場合、厳しい現実を突きつけられ、ラウンド前に抱いていた夢も希望もはかなく砕け散ることになりますが、プレーが始まる前には「想像力」という凄まじいパワーのお陰で、どんなに甘美で現実離れした夢や希望でも思い描くことが可能です。あの感覚は、時に実際にラウンドする楽しみをはるかに凌駕して、ゴルファーを惑わせ、様々な行動に走らせる恐るべき力を持っているようです。
それでも、明日のラウンドをなんとか楽しく、意義あるものにしたい。願わくば、良いスコアでプレーしたい。その願いに少しでも近づくためには、次々と襲ってくる期待や不安に無防備に身を委ねているだけではいけません。
プレーの前日、どんな過ごし方をするのが良いのか、考えていきたいと思います。結論から言いましょう。「付け焼き刃は大抵逆効果」。プレーの前日になって、「ああ、明日ボールに当たるか不安だな。早く帰って練習場でも行っておくか」「前回のラウンドではドライバーがイマイチだったな、帰りにショップに寄ってみるかな」「あれ、明日は高麗グリーンだっけ? パター変えたほうがいいかな? いや鉛貼ってみるかな?」などなど、「最後の悪あがき」とも言うべき行動に出るゴルファー、かなり多いのではないでしょうか?
そしてそうした行動は大抵の場合、逆効果になるケースが圧倒的に多い。私の周辺のゴルファーを見ていてもそんな実感が強いです。「昨日練習行ったらシャンクが止まらなくなって、打ち方忘れちゃったよ」「昨日試打したドライバー、いきなり持って来たんだけど、朝打ったら全然当たらないのよ」「高麗対策にパター変えたのに全然タッチが合わなかったな」。
大抵はこんな結果になってしまうようです。やはり練習やクラブ選び、など直前の「付け焼き刃」の悪あがきは考え物。ふだん地道に続けている努力しか、本番では役に立たない。前日にやって効果がありそうなのはパッティング練習くらいではないでしょうか?
冷静に考えれば当然のように思えますが、期待と不安ではち切れそうになったゴルファーの頭脳はそうした判断が出来ない状態に陥ってしまうようです。これは要するに「入れ込み過ぎ」。ゴルフが人生そのもの、というプロゴルファーなら入れ込み過ぎも当たり前。その状態でも力を発揮できることがプロの凄さだと常々感じていますが、アマチュアゴルファーの入れ込み過ぎは百害あって一利なし。
「ゴルフのことで頭の中がいっぱいになっている」あまり、直前になって余計な行動をしたり、冷静な判断が出来なくなってしまうのです。仕事中、デスクに向かっていても、頭の中はゴルフのことで上の空。ついつい明日行くコースのサイトを眺めて益々期待と不安だけが膨らんでいく……。
そんなゴルファーに提案したいのは「ゴルフ前日こそ仕事に打ち込む、集中すること」。余計な邪念に惑わされる隙もないほど、仕事に集中し、後顧の憂いが生じないようきちんと仕事を片付けていく。これがアマチュアゴルファーの正しい姿。仕事に能動的かつリズミカルに没頭する。すると残るのは心地よい疲れです。
「よし、これで心置きなく明日のゴルフに没頭出来るぞ」。そんなマインドに自分を持って行く、このほうがむしろ当日のプレーに好影響を及ぼします。自分に期待を持ち過ぎず、不安も甘んじて受け入れる、そんなフラットな心持ちでプレーに臨めることでしょう。
ただし、物の準備や朝の移動の段取りなどはきっちりと。クラブやウェア、シューズなどの持ち物、移動の手段など、前夜になって「さてどうしよう」と考え始めたり、必要なものが見つからない、着ていくウエアが決められない、などということで思わぬ時間や労力を使うのは結構ストレスになります。
出来れば前々日までにある程度準備しておき、前日は確認程度でOKな状態にスタンバっておく。これが理想だと思います。明日のプレーも実りあるものにするために。参考にして頂けたら幸いです。
