16番でこの日9つ目のバーディを奪いメジャー新記録の『61』が期待されたハーバートだったが最終18番で1.5メートルのパーパットを外し膝に手をついて項垂れた。
「本当に悔しい」と新記録を逃してそう語ったが『62』をマークして悔しがるとはなんとも贅沢な話である。
ハーバートとは対照的にバーンズは無欲の『62』。
妻キャロラインさんの第2子出産予定が全英OPの日程と重なっていたため「出場する可能性はゼロだと思っていました」。
「エージェントのブレットから『念のためエントリーだけはしておこう』といわれたとき『してもいいけどたぶんプレーできないよ』と答えたんです。予定日より早い3日に長女(ベルちゃん)が生まれても、まさかここでプレーすることになるとは思ってもいませんでした」
しかしキャロラインさんがバーンズの背中を押した。
「全英に行ってプレーしなさいよ」とキャロラインさんがいってくれたお陰で、「いまこうしてここにいるわけです(笑)。彼女は僕にとってスーパーヒーローのような存在。彼女がいなければ僕はここにいなかったでしょう」。
初日は上がり3連続ボギーで73を叩き106位タイと大きく出遅れた。だが2日目、良いショットを打っても報われるとは限らないリンクスで神の采配のような8バーディ(ノーボギー)の完璧なゴルフ。

最終ホールでバンカーから直接カップに入れてバーディフィニッシュしたサム・バーンズ
前日3連続ボギーを叩いた終盤は逆に3連続バーディでフィニッシュ。パットの名手が16番でバンカーから12ヤードのチップイン、17番でも6メートルを決め切り、難しい18番ではポットバンカーからからカップインしてバーディを奪う奇跡。
「手前のカラーに落として傾斜を使って寄せようと思ったら入ってしまった。あれは本当にラッキーでしたね」
最後までどれだけ自分がバーディを獲っているかさえ意識していなかった彼は、ハーバートが17番を終えて9アンダーをマークしているのを知り「凄いな。素晴らしいな」と感心していた。
しかしハーバートは18番ボギーで8アンダー。バーンズは「おまけのようだった」と表現する上がり3連続バーディで62。ホールアウトするまでそれが大会記録だとは知らなかった。
「正直リンクスは得意じゃないんです。これまでリンクスでいいプレーをした経験がないし、あっても年に1回プレーできるかどうかですから」というが、この日の好プレーで「(リンクスでは)ただショットを打って、あとはボールがどこへ行こうが、それが結果だ、と割り切って受け入れることが重要だということがわかりました」と攻略に有効な鍵を見つけたようだ。
親友スコッティ・シェフラーも4アンダー8位タイとまずまずの位置につけており、最終日の親友対決も見たいような気がする。
その前に3日目はブライソン・デシャンボーとのプレーが待っている。
