
ジュニアゴルファーの裾野を広げていきたいという石川遼
ジュニア普及プロジェクトが本格スタート

「First Golf DAY presented by ジュニアゴルフ成長支援プロジェクト」に参加した石川遼と子どもたち
「First Golf DAY presented by ジュニアゴルフ成長支援プロジェクト」は、5歳から10歳までの子どもたちに、ゴルフの楽しさを知ってもらい、ゴルフを始める「きっかけ」を作るためのジュニア普及プロジェクト。このプロジェクトの第1弾となるイベントで、石川はおよそ30人の子どもたちと交流した。

笑顔の子どもたちとハイタッチする石川遼
石川はこのイベント参加について、当初依頼されたSNSや動画でのコメント提供ではなく、直接子どもたちと触れ合うことを自ら提案した。その背景には、自身もジュニアイベントで育ってきたからだ。
父と練習場へ行ったことがきっかけで6歳からゴルフを始めた石川は、様々なスポーツを経験する中でゴルフの魅力に引き込まれていった。小学2年生のころに初めて参加した青山薫プロのジュニアクリニックでは、ボールを打たずに「できる限り強く上から下にクラブを叩きつけろ」とマットを叩き続けたことを今でも鮮明に覚えているという。その後も、金谷多一郎プロや天沼知恵子プロ、中嶋常幸プロ、そして本プロジェクトを立ち上げた井上透プロらのイベントに足を運び、トッププロから多くの刺激を受けて成長してきた。
だからこそ、「実際の僕のリアルなゴルフを見てもらったほうがゴルフの楽しさを伝えられる」と、画面を通じてではなく、自らゴルフ場に立ってトッププロのプレーを直接子どもたちに披露したのだ。

「モンスターを倒した」「あそこは、ゴルフ場だったんだ」、初めてゴルフする目にする子どもたちに、どんな思い出でもゴルフを始めるきっかけになってくれればいいいという石川遼
イベントのデモンストレーションでは、ドライバーショットで最長338.8ヤード(キャリー306.3ヤード)を記録する圧倒的な飛距離を披露。また、7番アイアンを用いて、ストレートボールのほか、右から左、左から右へ大きく曲がるインテンショナルショット、そしてコース内に散りばめられた「ゴルモンスター」(ボードに描かれたモンスターキャラ)の手前を狙う地を這うような低い球など、5種類の球筋を見事に打ち分け、初めてゴルフを見る子どもたちを沸かせた。「ゴルモンスターターゲットチャレンジ」では、距離に応じたモンスターのボードを狙い、当たれば得点やシールがもらえる形式で子どもたちと対戦した。
ゴルフ人口減少を食い止めるプロジェクト

子どもたちからの質問にも応えた
このイベントを主催する「ジュニアゴルフ成長支援プロジェクト」の最大の意義は、技術向上ではなく「ゴルフを始めるきっかけ作り」と継続できる環境の整備にある。日本のJGAジュニア会員登録人数(6歳から18歳)は、ピーク時の2011〜2012年から2025年には48%も減少(男子は56%減)。これは子どもの人口減少(18%減)をはるかに凌駕するペースだ。さらに6歳から10歳に限れば、最も多い東京都でもわずか203人という現実がある。
プロジェクト代表の井上透プロは、運動神経発達の黄金期であり、中学受験年齢とも競合しない「5歳から10歳」をターゲットに設定。ジュニア人口減少を食い止め、長期的に1万3000人へと回復させるため「3つのトライアングル」からなる構造改革を打ち出した。

プロジェクトに賛同する石川遼を囲む、プロジェクトチームメンバー、井上透、佐藤信人、田島創志
1つ目は「知ってもらう・体験してもらう」こと。今回のように石川遼などのトッププロが参加し、SNSで視覚的に楽しさを伝える。 2つ目は「始める動機を提供する(金銭的ハードルの払拭)」。全国42(今後50まで拡大予定)の協力施設で「2時間500円」「ショートコース9ホール500円」「親がプレーすれば子ども無料」という圧倒的な低価格を実現したゴルフをプレーしやすい環境作り。 3つ目は「継続して競技に出続ける環境作り」。来年1月から関東で「クイック9ツアー」を創設する。従来の競技ゴルフのハードル(時間帯や距離など)をなくし、午後スタート・9ホール・東京から1時間圏内で開催。レベル別にカテゴリーを分け、同年代の友人ができるコミュニティを提供する。

ジュニア大会やジュニアイベントを開催し、ジュニア普及に尽力している石川もこのプロジェクトに賛同
長年ジュニア普及に尽力し、単発のイベントに終わらない継続的な仕組みの構築を目指すプロジェクトに、石川も賛同している。
「このプロジェクト自体の認知度が上がっていって、より子どもたちが気兼ねなくゴルフに取り組める環境だったり、物理的にもそうじゃないにしても子どもたちとゴルフの距離を縮めていくというところが、このプロジェクトのコンセプトだと思うので、強く共感しました。自分自身もジュニアの育成だけでなく、裾野を広げるという活動をずっと行っていきたいなと思います」
将来のゴルフ人口増加を見据え、業界全体を巻き込んだジュニア普及プロジェクトが、石川遼の子どもたちとゴルフ界への思いとともに力強くスタートした。
撮影/姉崎正
