プレーオフも「Qi4D」シリーズ同士の争い

3日目に60という驚異的なスコアを叩き出し、メジャー連覇を達成したユ・ヘラン(写真/Getty Images)
今年のメジャートーナメントにおいて、テーラーメイドのドライバーがかつてないほどの圧倒的な結果を残している。フランスで開催されたアムンディ・エビアン選手権でユ・ヘランが「Qi4D LS」ドライバーを駆使して優勝を果たし、男女合わせてメジャー7戦7勝という、まさに異常事態とも言える快進撃を見せているのだ。

2022年以来のエビアン選手権優勝に目前まで迫ったブルック・ヘンダーソン。「Qi4D」(コア)を使用(写真/Getty Images)
全米女子プロ選手権に続き、メジャー大会でその強さを証明したユ・ヘランはもちろんのこと、エビアン選手権のプレーオフで最後まで優勝を争い、惜しくも敗れたブルック・ヘンダーソンもまた、テーラーメイドの「Qi4D」ドライバーを使用している。世界のトップツアーにおいて、今まさに「Qi4D」旋風が巻き起こっていることは疑いようのない事実である。
ドライビングランク1位、ユ・ヘランが「LS」を選ぶ必然
ここで改めて、メジャー覇者であるユ・ヘランが手にするドライバー「Qi4D LS」について見てみよう。

飛びと正確性を兼ね備えたドライバーショットを武器に、メジャー連覇を果たしたユ(写真/Getty Images)
飛距離と正確性のバランスを示す「トータルドライビング」で全体1位に君臨する彼女は、ティーショットの総合力が極めて優れた選手だ。平均飛距離273.47ヤードという上位のパワーを持ちながら、フェアウェイキープ率は73.79%という高い精度を誇る。
その彼女が選んだのが、低スピンと操作性、さらに高初速を徹底的に追求した「Qi4D LS」だ。これほどの高い精度を維持できるのは、彼女に芯を外さない卓越したミート技術があるからに他ならない。元よりヘッドに大きな寛容性を求める必要がない彼女が重視するのは、さらなるボール初速と低スピン性能。持ち前のパワーをロスなく前への推進力に変えるため、あえて強弾道の飛びを追求できる「Qi4D LS」モデルを選択している。
求めるのはミスのカバー力か、高初速か。「コア」と「LS」の特性を分析
ツアーで人気を二分する「Qi4D」(コアモデル)と「Qi4D LS」。この両モデルの違いと特徴について、クールクラブスのフィッター、平野義裕さんに話を聞いた。

平野義裕さん。東京の練習場・スイング碑文谷内のフィッティングスタジオ「クールクラブス」代表。プロ、アマチュア問わず、そのフィッティング技術への信頼は厚い
「まず、コアモデルについては、『Qi4D』で非常にヘッドシェイプが良くなったことです。これがプロの使用率を大きく上げている一因だと思います。それでいて、初速性能に加え、ミスヒットに強い。これはプロ、アマチュア問わず大きな恩恵になります。打球も基本的には高初速、低スピン。今回、ウェイト調整機能がバージョンアップして可変ウェイトが4カ所になったことで、スピンや打ち出し角、球筋といった部分の調整もより精緻にできるようになりました。これも使用者がアップしている要因につながっています」
では、ユ・ヘランが使用する「Qi4D LS」についてはどうだろうか。
「ヘッドの投影面積はコアに比べてひと回りコンパクトです。今出ているドライバーの中でも小さめに感じます。打球はLSというだけあって私が打つとかなり低スピンになりますが、ただこれもウェイト調整である程度スピンを増やす方向に持っていけるので、適用範囲が狭いわけではありません」

左が「Qi4D」、右が「Qi4D LS」。ヘッドの輪郭部分のデザインにも違いがある(撮影/姉﨑正)
両者を比較すると、一発の飛びという点では「Qi4D LS」のほうが優れている感はあるが、芯を外した時のカバー力、つまり広範囲の初速性能においては「Qi4D」(コア)に分があるという。
「ヘッドのローテーションが大きい人は、小ぶりなヘッドが合うのでLSタイプという意見もありますが、それよりも芯を食わせる能力の高いプレーヤーは『Qi4DLS』で高初速を求めるというのが、私は理にかなっていると思います。一方でミスヒットもカバーして安定して飛距離を出したいプレーヤーは『Qi4D』(コア)がいいでしょう」
ひるがえってユ・ヘランのセッティングだが、彼女は「Qi4D LS」のロフト9度をさらに1度立てて使用している。インパクト時の実効ロフトが多いタイプであり、さらにボールコンタクトに長けているからこその選択だ。自身のスウィング特性とミート技術を熟知しているからこそ、「Qi4D LS」の性能を最大限に引き出せるのだ。
「MAX」や「MAX LITE」も選択肢。アマチュアが恩恵を受けるためのモデル選び
これらの最先端テクノロジーを我々アマチュアゴルファーはどう生かすべきだろか。
ツアープロが多く手にする「Qi4D」(コア)や「Qi4D LS」は、決してプロだけのものではない。ユ・ヘランのようにミート率に自信があり、さらなる強弾道と初速を求めるプレーヤーであれば「Qi4D LS」は有力な選択肢になる。また、ある程度のミスヒットをカバーしつつ、飛距離と直進性のバランスを求めるゴルファーには、多くのプロが恩恵を受ける「Qi4D」(コア)が適している。

左から「Qi4D」「Qi4D LS」「Qi4D MAX」「Qi4D MAX LITE」(撮影/姉﨑正)
さらに、アベレージゴルファーに向けた選択肢も見逃せない。ティーショットの方向性に悩み、右へのスッポ抜けや大きな曲がりによるOBを減らしたいと考えるゴルファーには、シリーズ最大の慣性モーメントを誇る「Qi4D MAX」が頼もしい存在。ヘッドのブレを抑える設計が、コースでの安定感をもたらしてくれる。
また、ヘッドスピードがそれほど速くないゴルファーや、クラブの重さに振りにくさを感じているプレーヤーには、軽量設計の「Qi4D MAX LITE」という選択がある。クラブ全体が軽く振り抜きやすいため、無理なくスウィングスピードを上げることができ、結果として飛距離アップと方向性の安定が期待できる。
男女メジャーで7戦7勝という結果が示す通り、テーラーメイドのドライバーに対するツアープロからの信頼は厚い。最新のQi4Dシリーズによるものである事実が、その基本性能の高さを十分に証明している。大切なのは、数あるラインナップの中から自分のスウィングタイプやミスの傾向に最も適したモデルを選び、適切にフィッティング等の調整を行うこと。Qi4Dシリーズドライバーは、ユ・ヘランが実践するように「ドライバーでスコアを作る」ことへの確かな力となってくれるに違いない。
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