
タイトリストからは「Tシリーズ ブラックベイパー」が出た
黒は締まってコンパクトに見える
みんゴル取材班(以下、み):新しく出たピン「G740アイアン」は黒色のヘッドが売りです。そのほか、タイトリスト「Tシリーズ」のブラックベイパー、キャロウェイ「Xフォージドブラック」、フォーティーン「TB-3フォージド ダイヤモンドブラック」など”色黒”のアイアンが増えています。見た目がカッコいいのでちょっと気になっていますが、それ以外に何かメリットはありますか?
宮城:色黒アイアンには一長一短があります。その点を理解した上で選んでください。まず見た目ですが、黒は締まってコンパクトに見えるので「G740」のような大型ヘッドほど構えたときの違和感が小さくなります。逆に、元々コンパクトな「T100」や「T150」だとプレッシャーを感じる人もいます。見た目が玄人っぽいのにプロがほとんど使っていない点にも留意することが必要です。
み:確かにツアーではあまり見かけません。なぜプロは色黒アイアンを使わないのでしょうか? 眩しくないので構えやすいと思います。
宮城:反射しないところが、まさしく一長一短なんです。通常のメッキのシルバーは陰影ができるのでフェース向きがわかりやすいけれど、形状の悪さが目につきやすいというデメリットがあります。これに対してブラックは陰影ができにくいので粗が目立たない代わりに、構えたときにフェースの向きがわかりづらくなります。これがプロに好まれない理由です。ただ、アマチュアの場合、そもそもターゲットに対してちゃんと構えていない人が多いので気にならないかもしれません。ナイスショットを打ったつもりなのにグリーンに乗らないのはそのせいです。
み:アイアンは構えやすさが大事ということですね。打感やスピンなどの性能にも色は影響しますか?
宮城:同じ色黒アイアンでも加工の種類によって違います。「G740」や「ブラックべイパー」に採用されているPVDや「Xフォージドブラック」のQPQ仕上げは元々機械部品の耐久性を向上させるための技術です。したがって摩耗や傷には強いのですが、表面が硬く雨の日に滑りやすくなることがあります。「G740」のような飛び系アイアンならあまり気にする人はいないかもしれませんが、スピン量や打感のやわらかさを求める人にはノーメッキの黒染めモデルや、「TB-3フォージド」のようなブラックメッキがいいでしょう。
み:黒染めとはどんな加工法ですか?
宮城:赤錆が出ないようにノーメッキのヘッドの表面をあらかじめ黒く酸化させる加工方法です。ゴルフ業界では昔から黒いアイアンはあまり売れないというジンクスがありましたが、キャロウェイのノーメッキアイアンで覆されました。ただし購入する場合は自分がどんな性能を求めているのかをはっきりさせて、それに見合ったモデルを選んでください。
