
大型倒産した全東信(ホームページより)
全東信の起源は1987年、関西の繁華街ミナミの飲食店が集まって協同組合を設立したところから始まる。その後、カード会社や信販会社と業務提携を進め、2006年、協働組合から一部事業を継承し全東信が設立されている。大阪本社のほか、都内一等地に複数の自社ビルを取得し、営業所として活用していた。
全東信が利益を生む仕組みはこうだ。飲食店などの顧客へのクレジットカードの早期立て替え払いである。一般的にカード会社は客の支払いから約2週間後に代金を顧客店舗に入金する仕組み。しかし全東信は月6回程度立て替え払いする。つまり店とカード会社のあいだに入って決済を代行し店側はクレジット売掛金を早期に現金化できる。その際に徴収する手数料が全東信の収入源となる。店側は資金繰りが楽になるので、手数料が高くなってもよしとしたのだ。そうやって契約を伸ばしていったという。しかし2015年頃からバーコード、QRコードなど電子決済が普及し決済代行の競争が激化。加盟店の開拓や維持のため手数料の引き下げを迫られ、利益率は低下してきて破綻につながったといわれている。
ところでゴルフ界での被害は? 確認できたのは1件のみだが、その答えは意外なものだった。ゴルフクラブフィッティング工房の「Golf Stage 成城」の店長・吉田朋広氏は――。
「全東信さんとの取引は10数年になりますが、支払いが遅れたりしたことはありません。その月の1〜15日まではその月の月末、16〜末日の分が次の月の15日に振り込まれる契約になっています。それで7月6日に倒産のニュースが飛び込み、やられた! と思ったら7月15日に予定通り6月後半の売り上げ、約130万円が振り込まれていたんですよ。7月前半分(約60万円)はどうなるかわかりませんが。全東信のウチの担当者さんの計らいでしょうかね。少しほっとしている部分もありますね。不幸中の幸いというか……」
ほかのゴルフ工房も何店か当たってみたが、全東信と契約している店はなかった。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年8月18・25日号「バック9」より
