「普段通りプレーできたので自分でもびっくりしている」
自身初の最終組で迎えた最終日。2位と1打差、そして安田祐香と並ぶ首位タイと、1打で順位が大きく変わるシビアな状況だった。「スタート前は緊張していました」と話したが、プレー中は堂々たる姿でギャラリーたちを魅了した。
前半は3バーディ・1ボギーの「34」と上々の滑り出しを切る。中でも難度が2番目だった2番ホール(194ヤード、パー3)は、多くの選手を苦しめ、吉澤も連日ボギーを記録していた。
しかし、ティーショットで見事にバーディチャンスにつけると、しっかり捻じ込み初めてのバーディを奪った。この時の心境を「あのショットで好きなホールになりました」と笑顔で振り返った。

苦手だった2番ホールをバーディで克服した
後半でも多くのバーディチャンスを作り、パーオン率は14/18とショット、アプローチが冴え渡った。5バーディ・2ボギーの「69」、通算8アンダーで初優勝を掴み取った。
「すごくホッとしている気持ちとすごく嬉しい気持ちと、いろんな感情が混じっています」と率直な思いを吐露した。さらに、「普段通りプレーできたので自分でもびっくりしています」と頼もしいメンタルを見せた。
プレーオフ敗戦を糧に掴んだ栄冠
実は「昨日から優勝を意識していました」という吉澤だが、「とにかく気持ちを前に出さないようにコースと向き合うように頑張っていました」と、高ぶる気持ちをコントロールし、冷静に目の前のホールと向き合った。
プロ3年目の今シーズンは、予選落ちが1度だけという安定した成績を残している。トップ10入りも4回とキャリアハイの記録。一方で「リゾートトラストレディス」ではプレーオフで敗れ、悔しい経験も喫した。
「優勝したいという気持ちはプレーオフを経験してから強くなりました。本当に難しいなと感じていたので、こうして最終日にこのプレーができて自信がつきました」と、見事な成長を証明してみせた。
ウィニングパットを決めた瞬間は「実感が無くて、どうやって最後は終わろうかな、と」戸惑いもあったというが、同期の菅楓華や吉田鈴、都玲華からの祝福の出迎えには「むちゃくちゃ嬉しかったです」と頬を緩ませた。
昨年のメルセデス・ランキングが70位。QTランキングは76位と推薦出場などでレギュラーツアーに参戦していた前半戦。厳しいポジションからではあったが、着実に予選を通過しポイントを積み重ね、第一回リランキングでは2位にジャンプアップ。
そして、待望のプロ初優勝を達成し来シーズンはフルシードが確定した。吉澤が地道に泥臭く積み上げたキャリアが実った3日間となった。
写真/岡沢裕行
