メジャーでの好戦と、初日の「最注目ペアリング」
彼女の確かな自信は、直近の大舞台での活躍にも裏打ちされている。先月のメジャー「アムンディ・エビアン選手権」では優勝争いに絡み、シーズンベストとなる単独3位でフィニッシュ。「あともう少しのところまでいけましたし、多くのギャラリーの前でプレーできました。良いプレッシャーを感じることができ、少し自信につながりました」と、メジャーの重圧を確かな手応えに変えたことを明かしている。
初優勝によって米ツアーでの足場を固めた彼女だが、そのメンタリティに慢心はない。「勝った後も、自分自身を変えることはありません。初心を忘れず、常にチャレンジし続けるだけです」と、ステータスが変わっても揺るがない挑戦者精神を胸に抱く。
ディフェンディングチャンピオンとして迎える今大会の初日、岩井は世界ランキング2位のジーノ・ティティクル(タイ)、そして同5位のロッティ・ウォード(イングランド)という、世界トップ5に入る2人の超強豪と同組(現地時間13:10/1番H)でスタートする。
さらに、同じく米ツアー覇者である双子の妹・岩井千怜(ちさと)も出場。千怜は初日、今季メジャー2勝を誇る世界3位のユ・ヘラン(韓国)、そして渋野日向子と同組(現地時間8:10/10番H)で回ることが決まっている。世界トップランカーたちに挑む「岩井ツインズ」の競演は、日本のファンにとっても見逃せない見どころとなるだろう。
親友・桑木志帆のメジャー制覇と「来年へのリスペクト」
そして今大会を迎えるにあたり、岩井の闘争心にさらに火をつける出来事があった。直前に開催された今季メジャー最終戦「AIG女子オープン」で、同い年の桑木志帆がプレーオフを制し、米ツアー初勝利とメジャー制覇という偉業を同時に成し遂げたのだ。桑木は日本人として7人目の米女子ツアーのメジャーチャンピオンとなった。

日本人女子として7人目のメジャー優勝者となった桑木志帆(写真/R&A提供)
ジュニア時代から切磋琢磨してきた友の快挙について問われると、岩井は「本当に素晴らしい。すごく刺激を受けました」と心からの称賛を口にした。
「ジュニアの時に一緒にプレーしていた彼女の優勝だからこそ、本当に大きなインスピレーションになりました。来年、彼女と一緒に(米ツアーで)プレーするのがとても楽しみです」
AIG女子オープンを制した桑木は、メジャー優勝者に与えられるLPGAメンバーシップ獲得権利を2027年まで遅らせる選択をしており、来年以降、米ツアーの舞台で同じメンバーとして戦うことが決まっている。世界最高峰の舞台で再び相まみえる未来を心待ちにする言葉の裏には、同じ時代を駆け抜けてきたプロ同士の深いリスペクトが込められている。
同世代の戦友が世界の頂点に立った姿を見届けたことは、勝負師としての熱を呼び起こし、今大会へ臨む彼女にとってこの上ない相乗効果をもたらしている。

今シーズンはまだ優勝はないが、メジャー「アムンディ・エビアン選手権」で3位に入った岩井明愛(写真は26年アムンディ・エビアン選手権最終日、大会提供)
連覇に向けた決意
「とにかく自分のタイトルを防衛することが楽しみです。とてもワクワクしています」
力みなく、純粋に試合を待ち望む言葉で連覇への意気込みを語った岩井明愛。
メジャーの大舞台で掴んだ確固たる自信と、親友から受けた強烈な刺激。それらを自らのエネルギーへと昇華させた彼女が、再びコロンビア・エッジウォーターCCの地で頂点を目指す。進化を続ける2年目の躍動から、今週も目が離せない。
