「ノーボギーでまわりたい」有言実行の9アンダー! 首位発進の米澤蓮
初日、圧巻のプレーを見せたのが米澤蓮。10番スタートでインを「32」、アウトを「31」で回り、9バーディ・ノーボギーの「63」を叩き出した。「最低7アンダーくらいでまわりたいと思っていたので、そこはすごく良かったです」と振り返る通り、自身の目標を上回る会心のラウンドとなった。
「ノーボギーでまわりたいと思っていたので、そこも良かったと思いますし、パッティングもだいぶ良くなった」と語り、ショットとパットがしっかりと噛み合った一日となった。バーディを量産しながらも、決して闇雲に攻めたわけではない。「どのホールでも獲るというわけではなくて、今日はパー3で獲れたんで良かったですけど、結構OBもありますし、短いんですけど曲げるとちょっと難しいので、しっかり引くところは引いてラウンドできました」と冷静なコースマネジメントが光った。この日のパー3は4番(実測205ヤード)、7番(実測150ヤード)、14番(実測201ヤード)で見事にバーディを奪取している。

米澤蓮
全英オープン後の調整についても、「ちょっと休んで考えて練習できたので良かったです」とリフレッシュし、万全の状態で今大会に臨めていることがうかがえる。
今大会は「~ジャンボ尾崎追悼大会~」と銘打たれている。米澤自身はジャンボ尾崎氏と直接話した経験はないものの、「強いマインドでプレーしていたんだろうなという感じはありましたね。しっかり獲っていくとか攻めて攻めてという感じがあったので、現役時代はそういう感じでプレーされていたんだろうな」と、稀代のレジェンドの攻撃的なスタイルに思いを馳せながらプレーしていた。
大会名「どれだけバーディー取れるんだトーナメント」にふさわしく、今後もすさまじい伸ばし合いの展開が予想される。目標スコアを問われると、「30アンダーに乗せるだけですよ。30に乗せて勝てないならしょうがないです」ときっぱり宣言した。さらに「予想もつかないですし、だれかが35とか40近くまで行ってもおかしくないので、そこはあまり意識していないです。まずは30アンダーを目指してですね」と、異次元のバーディ合戦を見据えている。
ジャンボの言葉に原点回帰! 比嘉一貴が「64」で暫定2位タイへ
首位と1打差の8アンダーで2イーグル・4バーディの「64」をマークし、暫定2位タイの好位置につけたのが比嘉一貴である。
「パッティングは昨日までちょっと当たりが良くなかったが、今日はなんだか動きも良かった」と振り返るように、グリーン上でのフィーリングが噛み合った。序盤こそタッチがオーバー気味で距離が合わずに耐えるホールが続いたが、「13番で最初のイーグルを獲ってからすごく落ち着いてきた」という。そこからは2〜3メートルのシビアなパーパットも凌ぎ、最後までストレスのないプレーを展開した。

比嘉一貴
「パー5で5つ伸ばしているのはプラン通り(3番と13番がイーグル・18番がバーディ)。ティーショットがしっかりフェアウェイにいったことでイーグルチャンスにつけることができた」と、自身のマネジメントに胸を張る。
また、各ホールで流れる大会冠のジャンボ尾崎の言葉にも背中を押された。「『バーディは取れるもんだと思って行け!』とか、『パー5でイーグル、パー3ではホールインワンを取れるものだと思って行け』と。純粋にゴルフを始めた時は、そればっかり追いかけていた気がする」と回顧。プロになり、ミスを恐れてリスクばかりを考えてしまっていた自分に気づかされたという。「こういう伸ばし合いのコースでは、そういう(攻める)気持ちがすごく大事だなと思う」と、レジェンドの攻撃的なマインドを胸に明日以降もスコアを伸ばしにいく構えだ。
不眠症とイップスを乗り越え…大岩龍一がお試し期間中のスウィングで暫定2位タイ
同じく8アンダーで1イーグル・6バーディの「64」で暫定2位タイに並んだのが大岩龍一だ。自身の後半であるアウトコースでは5番からの4連続を含む5つのバーディを量産し、大爆発のポテンシャルを見せつけた。
しかし、その好スコアの裏では心身ともに苦しい状態が続いている。「今年に入ってからずっと眠れなくて、たまに睡眠薬を飲むと朝は体がだるくて力が入らない」と深刻な不眠症を明かし、この日も前半の14、15番までは頭がボーッとしていたという。「本当にプロゴルファーに向いていないなと思う。全米オープンの時はメンタルが死んでいた」と苦悩を吐露した。
さらには「ドライバーのイップスがやばい」と明かし、それを克服するために1カ月半前からスウィングの大改造に着手している。イップスが出ない動きを第一目標とし、長年のドローヒッターからフェードヒッターへと持ち球を変更中だという。今週はドライバーを数回程度しか握っていないことが功を奏した形だが、スライスを打たなければいけないホールではあえてドライバーを振り抜き、「2オンして3mくらいの(イーグルパット)が入った」と見せ場も作った。
フェアウェイから残り130〜140ヤードのショットは大体バーディチャンスが作れて、1ピン程度のパットを得意とする大岩にとって、このコースセッティングは元々好相性だという。未完成の「お試し期間中」のスウィングながら上位につけた大岩。「明日は予選通過を目指して頑張ります」と控えめな目標を口にしながら、静かに闘志を燃やしている。

大岩龍一(写真は26年JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品、撮影/大澤進二)
明日以降もジャンボ尾崎の「攻めるマインド」を受け継いだ選手たちによる、異次元のバーディ合戦から目が離せない。果たして「30アンダー」という驚異のスコアに到達する者は現れるのか。残り3日間の熱戦に大いに期待したい。

