7月28日に発生した熊本地震のゴルフ場の被害、復旧など現時点(8月10日)の状況を、10年前のそれと比較しながらお伝えしよう。
画像: 10年前の熊本地震で被災して完全復旧した熊本GC阿蘇湯の谷C

10年前の熊本地震で被災して完全復旧した熊本GC阿蘇湯の谷C

2016年の震源地は布田川・日奈久断層帯が横ずれ、今年の地震はその割れ残りで発生したと推察されている。その位置が多少異なるため、大きく被災した地域は10年前が益城・阿蘇・県東部エリアで、今回が宇城・氷川・八代・熊本市南区(県中部〜南部)となっている。

10年前は多くのゴルフ場がフェアウェイの深い断裂で深刻な事態に陥り、復旧までの期間は数カ月〜数年と長期化。その代表例が熊本GC阿蘇湯の谷Cだった。復旧には4年の歳月を要して2020年営業を開始、2022年にはシンボルの「馬の背」が再現され完全復興を果たした。「今回、こちらの地区の被害は全くといっていいほどありませんでした。井上誠一さん設計の馬の背をぜひプレーしに来てください」(同GC支配人)

さて、今回の地震だが10年前ほどの被害はなかったが、それでもコースによってカート道路の亀裂、バンカーの崩れ、クラブハウス内破損などはあったという。しかし8月10日現在営業していないコースは確認できなかった。

震源地に近いとされる八代GCでは8月上旬まで休業。現時点の復旧状況は次の通りと回答があった。 ●全体(地震前を100%)→60% ●散水パイプ→80% ●カート道路→90% ●立ち入り禁止区域→年内復旧 ●ハウス内→応急処置済み。

「私たちが復旧を急ぐ理由は、こんな時だからこそ、皆様に少しでもホッとできる時間を過ごしていただきたいからです。お風呂も8月5日から20日まで無料開放することにしました」(同GC支配人)

熊本GC城南C(旧くまもと城南CC)は18ホール(本コース)はすでに通常営業に戻り、9ホール(ファミリーコース)は15日再開。ただ当分の間はシャワーのみという。

くまもと中央CCではクラブハウスで食器などが割れて2日間だけ休業。高遊原CCもレストランの棚が崩れ、10年前のこともあり1日だけ休み、1週間は様子見したという。トライアルゴルフ&リゾートASOおよびMINAMIASOは被害がなく通常営業。10年前に「KKT杯バンテリンレディス」を中止せざるを得なかった熊本空港CCでは、掛け時計が落下したくらいで済んだという。

チサンCC御船は、8月1日から営業を再開。ワールドCCは近隣の道路に通行止めや渋滞があるためホームページに迂回路を掲載し、8月8日から営業を再開した。

10年前の教訓を踏まえた迅速な安全点検が功を奏したのではないだろうか。

※週刊ゴルフダイジェスト2026年9月1日号「バック9」より


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